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女友達と仲良くしたら、親友の男の娘が壊れた話  作者: 黒髪
第一章:日常が崩壊するまで
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「もしよかったら一緒に帰るか?」


 昼匙さんからの話は、告白ではなかった。

 だとしても、俺は男だ。ここでアピールせずして、どこでするのだ。


「お言葉に甘えてもいいの?」

「甘えてくれ。一人で帰るのも退屈だし」

「普段は朝日くんと一緒に帰ってるもんね」

「元々俺とさやかは一緒の小学校なんだよ」


 と言いながらも、俺は本音をポロリと呟いた。


「俺のこと結構見てるんだな」


 昼匙さんは顔を真っ赤にして俯いてしまう。モジモジする姿は愛らしい。正直抱きしめたくなる。

 俺と目線を合わせることもなく、昼匙さんは手を横に振りながら。


「…………そ、そんなことないよ!」


「時々、俺は昼匙さんと目線が合ったとか思っていたんだけど……アレは全て俺の勘違いだったってことなのか?」


 思春期あるあるの一つ。

 好きなひとと目が偶然合っているだけにも関わらず、相手も自分のことを意識していると勘違いしてしまう奴。それは俺だ。勘違いしてナンボだよな。


「勘違いじゃないと思う。わたしも時々……寄道くんのこと見てるから」


 深くは訊けなかったが、昼匙さんに俺は注目されているらしい。

 それだけで俺の学園生活は多少だが、色付くものだ。まぁ、恋愛に発展しなければ、意味がないのだが。


 楽しい時間はあっという間だ。

 俺も昼匙さんもどちらも電車登校なのだが、家が反対方向なのだ。

 もう少しだけ話したい気持ちもあるのだが、改札で少しだけ喋って、その後は「電車がそろそろ来るから」と言われて、そのままお別れだ。


「今日はありがとうね! 寄道くん!」

「また明日!」


 お互いに手を振って、俺たちは別れた。


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