5-4
「もうっ!モブ子ってほんっと迂闊過ぎ!!」
「あ、ありがとう、黄泉くん……」
黄泉くんがバリアーで守ってくれ、私は間一髪助かった。
「そんな訳で、僕達は戦えるんで大丈夫!翡翠サマは逃げて!」
しかし、翡翠さんはにっこりと笑うだけで、その場から逃げようとはしなかった。
「ひ、翡翠サマ……?」
「大丈夫です。そういうことなら僕もお力になれると思うので」
そう言って翡翠さんが手を振り上げると……
「な、何だこれはぁぁぁぁ!!」
「えっと……竜巻、ですね♪」
なんと大きな竜巻が巻き起こり、グッスリンを巻き込んだ!
「えっ、えっ!?」
突然のことで状況が飲み込めない。
「もう!ほんっとモブ子は馬鹿なんだから……!あの、翡翠サマ!身体の何処かに数字の痣ってありますか!?」
痣?……痣!?
えっとつまり、四人目の仲間ってこと!?
「ええ、左腕に。この痣が現れてから、何やら不思議な力が宿ったようで」
言いながら翡翠さんは左腕を見せてくれた。
そこにはしっかりと《04》の痣がある。
「う、嘘……!翡翠サマが……!」
黄泉くんが泣きそうなくらい喜んでいるのが分かる。
「……さて。ファンの皆さんの為にもさっさとイベントを再開したいので……ご退場して貰います!」
翡翠さんが再度腕を振り上げると……
「あ~~~れ~~~~~」
竜巻は空へと巻き上がり、そのままグッスリンごと飛んで行ってしまった。