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……その時だった。
「な、なんだ!?」
「くっ……!地震か!?」
「わーん!怖いよう!!」
「皆さん落ち着いて下さい!」
「終わった……死ぬ……」
じ、地震!?
しかもかなり大きい!!
嘘でしょ、長すぎる……!
なかなか終わってくれない……!!
おねがい、早く終わって─────
「おはよう、お目覚めかな」
!?!?!?
こ、ここはどこ!?私は誰!?
「ここは私の研究室。そして君はモブキャラさん」
「茂部姫愛ですっ!!というか私の心を勝手に読まないで!!」
「良かった。元気そうだね」
「わ、私フェス会場にいたはずじゃ……!」
「気絶していたからね。拾ってきたのさ」
拾ってきた、って!
人をまるで犬か何かのように……!
「ところで茂部さん。身体に何か違和感は無いかな?」
「違和感……?そういえばなんか首が痛いような……熱いような……」
「やっぱり君が一人目だったんだね!!」
男は嬉々とした表情で、私の首のチョーカーをひっぺがした。
「ち、ちょっ、何するんですか!?」
「……ええ?イチじゃなく?……ゼロかあ」
「なんなんですか!いきなり!」
「……見てみるといいよ」
勝手に喜ばれ勝手に落ち込まれ、正直私はイライラしていたが、手渡された手鏡を覗き込むと……
「く、首に!何か!」
《00》
……首に数字が記されていた。