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「ぷ、ぷろでゅーす?」
それは思いもよらなかった回答らしく、流石の会長も声が裏返ってしまっていた。
「そう!プロデュース!僕ね、ヒーローとかめっちゃ好きだったの!ううん、今も好き!」
目に星マークを浮かべ、会長に詰め寄る黄泉くん。
おいおい、会長もちょっと引いてるぞ。
「まあまあ。ちょっと落ち着こうか?」
「ご、ごめんなさい!僕、好きなもののことになるとほんと早口になっちゃって……!」
あ。思いがけないとこにシンパシーを感じた。
それめっちゃ分かる。私も普段存在消えてるけど、得意ジャンルのことだけめちゃくちゃ饒舌に、早口になる。
そんで周りから引かれる。
「あ?いたの?」とか、「お前そういうキャラだっけ?」とか。
うるさい!モブが喋っちゃ悪いか!というか私のキャラって何だよ!お前に私のキャラを決められてたまるか!!
「モブちゃんモブちゃん、戻ってこいって」
「茂部ですけど!!」
「あ、戻って来た」
危ない危ない。
怒りのあまりトリップするところだった。
「まさか、フェスに行ったのもヒーローショーを見る為……とかじゃないだろうな?」
さっきまで黙っていた京極くんが口を挟む。
その瞬間、黄泉くんが明らかに不機嫌になったように見えた。
「……何。僕がヒーローショー見ちゃいけないわけ」
こ、怖っ!?
さっきと全然声色が違う!!これは所謂マジギレだ!!
「いや、お前はもう中学生だろう。普通はそういうものから卒業しているものだと思うんだが……?」
き、京極くん、ダメだ!それ以上はいけない!!
それ以上は完全に地雷を踏んでしまう!!もうね、見えてる!!
「好きなものを好きって言って何が悪いの?何でアンタなんかに年齢制限されなきゃいけないわけ?」
「あのなあ、常識的に考えて中学生が幼児に混じってヒーローショーなんて異常だろ」
「ああ、頭の固い人には良さが分かんないみたいだね」
「煩い。そもそも俺の方が年上だから敬語くらい使え」
「敬えない人に使う敬語なんて無いんだけど」
こ、怖い!何かやばいオーラが見える!!
な、何とか止めないと……!!
「はいはいそこまでー!!」
今にもやり合いそうな二人のあいだに皇くんが挟まる。
いやすっごいな皇くん!!
よく入れたな!?あの空気の中!!
「お前らここに喧嘩しに来た訳じゃねーだろ?な?仲良くしよーぜ!」
「そうだよ。それよりも私はプロデュースの話を詳しく聞かせて貰いたいのだけれど」
会長の言葉に黄泉くんは目を輝かせた。
「き、聞いてくれるの!?」
「まあそれが君の要求だからね。どんな内容かも気になるし」
「……ありがとう!!よし、沢山考えてきたんだけど、とりあえずひとつだけ早急に直した方がいいところが見つかったんだ!」
「何だい?言ってごらん」
黄泉くんはこくりと頷き、持っていたノートのあるページを開いて見せてくれた。
「変身能力って、絶対必要だと思う!!」




