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なんでも戦隊ヨロズレンジャー  作者: 匿名戦隊ダレナンジャー
第一話 ヒーロー誕生!?
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1-2




野外ライブってことで、色んなアイドルが参加していた。

成世先輩は全部見ていく!って言ってたけど、疲れたから私は休憩することにする。

……まあ、元々源氏様目当てなだけだし。




ちょうどいい場所にあったベンチに腰掛けていると……


「あっ!モブちゃんじゃん!」

茂部(しげべ)ですけど」

「そうだっけ?悪い悪い!茂部ちゃんもフェス来たのか?誰目当て?」

「源氏様ですけど」

「最近人気だよなー!俺はさー!」


(すめらぎ) 紅蓮(ぐれん)は聞いてもないのに勝手に語り出した。

というかよくそんな簡単に話しかけられるよね。コミュ力どうかしてんのか?


ちなみに関係は一応私と同じクラス。そんなに喋ったことないけど。

もう名前からしてかっこいいし、選ばれし者って感じ。


「でさでさ!俺の推しユニットなんだけどさ!」


聞いてねえよ。

というかさっきからアンタが握り締めてるジュースが零れて私に掛かってるんだよ気づけよ。





「使え。零れてるぞ」

「えっ、あ……」


えーっとこの人は確か……京極(きょうごく) 蒼真(そうま)だ。

隣のクラスだけどめちゃくちゃイケメンで有名な人だ。


って、そんなイケメンが私にハンカチを!?

なんだそれ!何のフラグ!?

もしかして私にもヒロインとしてのフラグが?私も「持っている」人間だったってこと……!?


「おお、サンキュー!」

「いや、お前にじゃない」

「助かったぜー!」

「人の話を聞け」


……気のせいだった。

差し出されたハンカチは紅蓮に奪われてしまった。


「……何でこいつ初対面の相手にこんなに図々しいんだ?」


蒼真、それは私も知りたい。





「ねえねえおねーさん!携帯電話持ってない!?」


急に肩を叩かれたかと思うと、金髪の少年に携帯電話を要求された。

年下だろうか。


「スマホでいいなら」

「ありがと!」

「ち、ちょっと待って!?何に使うの!?」

「人が倒れたの!110番しないとダメでしょ!?」


えっ、人が倒れたのならそこは……





「救急車は119番ですよ」


私が答える前に緑髪の男の人が答えてくれた。

多分この人は年上っぽい。


「そうそう!それだった!とにかく早く電話しないと!」

「伝えられますか?良かったら僕が話しますよ」

「う、うん!おにーさんお願い!」





「や、やめ……」

「!?わっ、生きてた!?」


先程まで倒れていた紫髪の男が呟く。

この人は……前髪が長すぎて年齢が判断出来ない。


「か、勝手に、殺すな……。うう、こんなことなら、引きこもってりゃ……良かっ……」

「大丈夫かー!?今すぐ心臓マッサージをしてやるからな!!」

「アホか、どう見ても心臓は動いてるだろ」


紅蓮と蒼真もこの場に合流してきた。




それにしても、今日は偉く男の子に絡まれる日だなあ……とか思いながら、私はモブに徹するのであった。




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