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60私が克服したトラウマの恐怖

同じ宿に泊まっているのに此処の所、姿を見ない気がする。


お部屋に行ってみようと思い、泊まっている部屋の扉をコンコンと叩いてみたけど反応が無い。


「夕顔ちゃんいるかなー? おーい」


声を掛けつつ再び扉をノックするがやっぱり反応が無い。うーん。留守かしら…………。


それから数回お部屋の前で夕顔ちゃんを呼んだけど反応が無い。


「…………いないのかしら」


何処かに出かけているのかなぁ、一旦、自室へ戻ろうと身体を反転させた所で扉がガチャと音を立てて開く。


私は振り向いて半開きの扉の方を見ると、のべっとした…………んんと、髪の毛、ボサボサのんん? 顔が髪の毛で隠れてしまっているけど夕顔ちゃん…………だよね?


「…………ゆ、夕顔ちゃん?」


「あ………………………………とっ、朋ちゃ……ん」

「っち、ちょっと夕顔ちゃん。大丈夫?」


夕顔ちゃんは私の手を握り泣き出した。


声もか細く、肩も小刻みに震えている。髪の毛を指で梳き顔を見るとかなり憔悴していた。


顔も赤く腫れ気味で、私が顔を見ると泣きながら少し恥ずかしそうにもしている。


その後どうにかしないと、と思って宿にある大きめのお風呂を受付に話をして借りる事にした。


まだ午前中で時間が早いせいか宿の人は悩んでいたけど、お願いしますと頼み込んだ。


そして渋々だったんだけどお風呂はなんとか貸して貰えた。


夕顔ちゃんを連れて、大きめの浴場へ行き魔法でお湯を貯めてから、ぼーっとしている夕顔ちゃんのお洋服を脱がす。


「夕顔ちゃん、一緒に、お風呂に入ろう」

「………………うん」


小さくか細い声で夕顔ちゃんは頷くが生気が無く身体もフラフラしている。


どれぐらいだっけ、最後に夕顔ちゃんと会っていたのは闘技場の始めの日だから二週間近く……いや、一ヶ月ぐらいかもしれない。


ふよふよでむちむちで、お肉が程よく可愛く付いている夕顔ちゃんのはずが、結構な感じでやつれきっている。


お肉も大分落ちていた。


私は何も言わずに言葉を手に添えて優しく身体と頭を洗いお湯で洗い流した。


夕顔ちゃんはうつろな目をしてじっと……私を見つめている。


「湯船に入ろう、夕顔ちゃん」

「…………」


夕顔ちゃんの手を引いて湯船へ一緒に入ってお湯に浸かり夕顔ちゃんの顔を私も見つめた。

憔悴している夕顔ちゃんに何をどう聞けば良いのか、私の頭の中の夕顔ちゃんに話しかけるけどしっくりこない。何て話そう……。


「……ねぇ、夕顔ちゃん……何が――――あったの?」

「……………………っあ」


夕顔ちゃんの目は必死で何かを訴えようとしていたが、心が引っかかり喉から上手く声を出せない様な……そんな動きをしていた。


私は湯船の中で夕顔ちゃんを抱きしめて背中をポンポンと優しく叩き、ゆっくり、ゆっくりで良いよと耳元で囁いた。


時間が経過し、夕顔ちゃんの身体の震えが大分収まり、呼吸も落ち着いてきていた。


そして…………夕顔ちゃんは泣きそうな顔で話し出した。


「――――っあ、あ、のね朋ちゃん」

「…………ん」


「…………あれから、あれ、から二回。闘技場で試したの……」

「…………うん」


「…………っど、どうしてもゴブリンしか出てこなくて……吐き気が、止まらなくって……」

「っ…………」


「朋ちゃん。私、ゴブリン、駄目になっちゃった……」

「そ、そっかぁ…………うん。うん。分かった……そっか、そういう事だったの、ね」


夕顔ちゃんの憔悴しきっていた理由が分かった。

これは、もしかしたら私の時より重いのかもしれない。


恐らくだけど夕顔ちゃんがそうなった原因は、プリンスちゃん。

あの暴力的な強さと素早さ、魔法も弾く謎なマント。


そしていやらしい言葉使いと爪。

そう。プリンスちゃんは強敵だ。私は何時か勝ちたい。


もしかしたら夕顔ちゃんはプリンスちゃんに心をやられてしまったのかも。


私もゴブリンに関して言えば一時期、酷く、どうしようも無い位に苦手だった。


酷いときは緑色に拒否反応が出そうになったし考えただけでも駄目だった。


だから分かる。

けど、私が克服したのは何故だか解らない。


結構だけど無理にでもゴブリンと接していたからかもしれない。


でもそんな方法が夕顔ちゃんに効くかは分からないし、とりあえずしっかりとご飯を食べて体力を回復させてからゆっくりでも心を治すか向き合うか。


色々と試していくしか無い。


ショック療法という言葉が浮かび心に溶けた。

そういうもんなのかなぁ?


「夕顔ちゃん…………少し休もう」


それから毎朝夕顔ちゃんの所へ行き一緒にご飯を食べてお買い物したり、ゆっくりと生活するように心がけた。


なるべく刺激しない様に冒険者ギルドにも出向かなかったけどグラ子さんには状況を伝えておいたら「そうか、ゆっくり休むとええ」と話してくれた。


私もそれは賛成。今までが急ぎすぎたかもしれない。


そうなんだ。

私は間違いなく急いでいる。


それに対しても夕顔ちゃんを知らず知らずに巻き込んでいたのかも。


師匠なラオーアくんに相談したら遠回りと思ったら実は近道だったって事もある。


人生を将来、俯瞰で見ると正解が解るかもよってさ。

ふーん。……難しいよう。


夕顔ちゃんの事も話してみたら一言

「まかせろ」って言っていた。


俺の夕顔ちゃんがぁーとかも呟いていたね。

もう、誰のよ! わたしの!



 ◇◇◇◇



朋ちゃんポイントを手に入れました。

Tポイント(朋ちゃんポイント)を使用しますかY/N

『お、来た来た。今回は何があるかねー』



→朋ちゃんにプレゼントをあげる(ちょっとした物)


朋ちゃんに話しかけることが出来る。睡眠時ね(一日三分間ぐらい)

 

朋ちゃんの思考を誘導する

(口八丁で捌け。上手くいけば誘導成功)


朋ちゃんとレトロゲームを楽しむ三

(おじさんとクレ○ジークラ○マーでもどうだい? 僕は右で君は左さ)


朋ちゃんの中に隠れている子をあぶり出す

(まだ隠れていたいんだってさ、もうすぐかな?)


朋ちゃんが困っているよ、夕顔ちゃんを助けよう

(君に助けられるかな? ルート分岐あり)


朋ちゃんの大好きな姉さんの状況を見に行く

(朋ちゃんが一番知りたいことの一つかもね)


○○○○ちゃんのコンポーネントを生成していく

(エンドコンテンツ。異世界へ旅立たせろ。ラブコメも良いよね)



『…………ぐぬぬ。パンツは消えてしまった。消化されたのか。そしてゲームも三になってる。ムーンクレ○タ面白かったけどさぁ』


『えーと、何々……良いのがあるね、しかしルート分岐ありって……』

『助けられる、助けられない、中間か……うーん。でも放っておけないよな……くそープリンスちゃんめ! 次会ったら絶対に逃がさん(戒め)』


『あんな良い子にトラウマを与えるなんて……プレイが過ぎるね。許すまじだ。腹パンもしてたし、成敗してくれようぞ』


『んー。難易度高そうだけど、ポチってみるかぁ。どうなることやら…………』

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