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55別世界で戦った仲です。

「さてとっ、そろそろ起きる時間かな……」



夕顔ちゃんと待ち合わせた時間近くになった。


私は昨日用意しておいた荷物をバッグに詰め込みスケルトンちゃんを生成。

丸を作ってもらう。


行ってきますとかけ声をかけ、部屋の扉を閉めた。


バッグの中には着替えの村娘一式セットCが入っている。

着られるかなぁ。


Cだし……だいぶ背伸びした私、頑張れ、ぽんぽん。

負けられない戦いが此処にはあるのだ。



さてと、今日はエアゴーレムの討伐。頑張るぞぉー。



「おはよー」

「おっはー。夕顔ちゃん」


「よく眠れた? 朋ちゃん」

「ん。眠れたかなぁ。夢の中で女の子が何か食べていたね。美味しいよお美味しいよおって」


「ふーん。美味しい夢だね」

「そうそう。そんな感じだったよ、でもそれを男の子が見ていて泣いていたね、何故か……」


「実は複雑な夢だったのかもね」

「うーん、そうなのかもね」


私たちは宿で朝ご飯を食べてから、エアゴーレムのいるナガッセという村へ向かうことにした。


何でも夕顔ちゃんは私と会う前に採取のクエストで行ったことがあるって話していた。

此処からだと一時間掛からないぐらい。


状況次第だけど上手くいけば今日中には余裕で帰ってこれる距離だし、最悪村でも宿屋があるって。

多分クエストだから格安で泊めてくれるんじゃないかなとは夕顔ちゃんのお話。


私はこのクエスト事態に実は興味があって、召喚術士が命令したゴーレムみたいだから、倒して触媒に出来るような物があれば貰ってこようかな、なんて事も考えていた。


まぁ、依頼主に話を聞いてからかな。



んー。ゴーレムだからやっぱり守りに特化しているんだろうね。

でも何で風を選んだんだろう。


普通は鉱石のはずだけどね、ゴーレムは。

何かしら風の利点があるのかな、うーん、何だろう……気になるよ。


「今日さ、時間が早かったら冒険者ギルドに寄って、更に闘技場にも行く?」

「んー。午前中ぐらいで大体、片が付けば考えよっか」


「そうだね、以外に今までも単純に事が運んだ事ってあんまり無いね。そういえば……」

「そう言われるとそうだね。でもそう考えると冒険者で暮らしていくって結構大変なのかも知れないね」


「ん。そうだね、生きていくにはお金が必要だから仕方が無いけど、その分一攫千金。なーんて事もあるみたいだから、運と実力次第の所も多そうだね」


「つまりは水物って感じ?」



「姉さんはロマンを求めてって人が冒険者には多いって言ってたね。好きなことをして生きるのは正しいんだってさ。ええと確か、この世の中は段々と文明が発達していくにつれ複雑にしようとする人が多くなって見失っちゃうんだって。あ、見えなくなっちゃうだったかな。目の前の絵が、ごちゃごちゃになってもその絵をどう感じて観るかって事が大事なんじゃないかなって言ってたよ」


「そっかー。難しいね」

「うん。私も良く分かんないけど複雑にしようとする人って所が気になって覚えちゃった」


「ふーん。何か理由があるのかな?」

「視点が人それぞれ違うからどれも正解って理由で複雑になるって聞いたね」


「難しいね」


「うん。私も聞けば聞くほど良く解らなくなった。それで好きなことをして生きるのは正しいって言葉が残って、でもそんな単純なことすら出来ない人が多いんだって、世の中。だからロマンは必要なんだってさ」


「んー。大人は大変なんだね」

「そうみたい」


「あ、あそこに見えるのがナガッセ村だよ朋ちゃん」

「おー。結構近かったね、夕顔ちゃん」


「うん。私は二ヶ月振りぐらいかなぁ」

「楽しみだなーエアゴーレム。まさか見えないって事はないだろうし……動くときはガシャーンとか音を立てて……」


「それはエアな意味が無くなるよ。朋ちゃん」

「そっかぁー。残念だなぁ」




二人で、てくてくと村へ足を向けて歩いていると村から出てきた二人組の男女とすれ違った。

すれ違いざまにその片方、男性の方から声を掛けられる。


「…………あれ? キミ、何処かで…………」


私は振り向いて男性の顔を見る。

が、知らない人だったけど立ち止まってしまったので男性の次の行動を待とうか悩んでいる時。


「久遠、次行くよっ。もう一つすれば今日中にランク上がるんだからね!」

「……あ、おぉ。分かった…………ごめんね。人違いみたいだ」


久遠と呼ばれた男性はそう言うと先へ進んだ女性に追いつくように走って行ってしまった。

んー。何か雰囲気のある人達だったなぁ。

多分強いね、二人とも。


「朋ちゃん、知り合い?」

「……いや、私は知らないけど、強そうだったね」


「確かに。女性の方はあまりみなかったけど、男性は危険そうだったね。眼が勝手に反応したから、左腕に何かあるね」


「あぁ、視えちゃったの?」

「うん。勝手に反応するぐらいだから相当な真実が左腕にあるね、あの人」


そんな感じでナガッセ村にたどり着いた。


村の人に村長さんの事を聞くと家を教えて貰えた。

あの緑色の屋根の大きめの家だよと…………屋根、ミドリイロ……。


夕顔ちゃんの横顔を見るとクルッてこっちを見てくれたけど少し頬が引きつっている様に見えた。


デスよねー。

そんな簡単に忘れられる訳が無い。

でもでもいやいやそんなこと、気にしすぎだよ夕顔ちゃん。


あ、私もか。


仕方なしに緑色の屋根の大きめの家へ向かう私たち。

今、何かあったらいきなりサンドサイクロンを発動させてしまうかもしれない私は危険人物自覚有り。


もしもし私です。


それをやってしまったのもきっと私です。


いやいやまだ何もしていないよ?


落ち着いてねと自白する私。

吐くのは得意だけどね。


こんこん。とノックする夕顔ちゃん。

中からは普通におじいさんがはいはいと出て来てくれた。


私は用意していたサンドサイクロンを頭から切り離した。

どうやらこのナガッセ村の村長さんで間違いないみたい。


「すみません。私たちサラダエクレアの街からクエストに来たのですが……」


夕顔ちゃんの話に村長さんらしき人物がこう答えた。

「あぁ、そうかそうか、ソレはわざわざ、すまないのぅ。そのクエストは先程、二人組の冒険者が終わらせてしまったのじゃよ」


「…………そうですか」

「…………あの人達かなぁ」


「今し方サラダエクレアの街へ戻っていったからそうだとは思うのだが、わざわざすまないね」

「いえ、エアゴーレムが退治されて良かったですね」


「そうなんじゃよ、あのエアゴーレムは村の小さい鉱山と召喚術師の家を守っていて困っていたんじゃが今日来てくれた冒険者が倒してくれての」


私たちが村長さんとそんなお話をしていたらこちらの方へ男性が走ってきた。

結構な距離を走ってきたのか息を切らしておりハァハァと息を整えている。


「おぉ、レミングスよそんなに息を切らしてどうしたのじゃ?」

「じっちゃん、モンドウの家にエアゴーレムがまた現れたぞ!」


「なんじゃと! 先程冒険者さんに倒してもらったばかりなのに…………生き返ったのか?」

「いや、元々の個体の残骸みたいなものはまだ残っているから恐らくは違う個体だと思う」

「そうか……困ったのぅ」



村長さんは私たちを困ったのぅと良いながら見ている。チラッと……お茶目か!


「…………よろしければ」

「おぉ。丁度良く……」


余りのわざとらしさに付き合っている夕顔ちゃんは大人だなぁ、とか考えていた私は報奨金も半額になってしまうのもあるし、ここぞとばかりに言う事にした。


「私も召喚術師で、エアゴーレムとか、召喚術師さんの資料とかに興味があるのですが……」


「ああ、ちょっとした物とかだったら良いですぞ。彼に身内もいないし村でも奴の家の物に興味がある者はおらんし、常識の範囲内だったら……レミングス。この冒険者さんに付いて行ってくれないか」


「はい。分かりました」


「ではレミングス。お前をこの件の村長代理とする。後は頼んだぞ」

「……では、よろしくお願いします。冒険者さん。僕はレミングスと言います」


わしは腰が辛いから横になるとレミングスさんに村長さんは話して緑色の屋根のお家へ戻ってしまった。


「……此処からだと五分ぐらいですので私に付いてきて下さい。案内します」

「はい。よろしくお願いします。私が夕顔と言います。こちらは朋ちゃんです」


レミングスさんについて行く私たち。

大体だけど二十歳ぐらいかなぁ。


結構身体を鍛えているみたいで強そうだけど。


「あの、冒険者さんは結構…………お若いですね」

「あぁ、はい。二人とも来年学校へ行くぐらいの年齢です」


「そんなに若くても……二人とも召喚術師なんですか?」

「いえ、私は魔法とか回復系とかを少し。こちらの朋ちゃんは召喚術師です。魔法も凄いですよ」


「二人とも若いし可愛いですね。それで強いなんて……」

「…………」


レミングスさんはお世辞なのか分からないけどそんな話を振ってきた。

夕顔ちゃんは大人の男性を少し意識してしまったみたい。

私はお子様だからそうでも無いよ。


単純に好みの問題かしら?


レミングスさんがエアリアルみたいな男性じゃ無い事を祈ろう。


「レミングスさんは村長さんのご家族なのですか?」


夕顔ちゃんが照れているので私が会話を繋げよう。

夕顔ちゃんを見ると、てれてれしている。そんな感じか私の夕顔ちゃん。

今度名前書いておこう、太もも辺りに。朋ってね、回数じゃ無いよ。

ん? 何? 回数って?


私の脳は徐々に犯されているに違いない、自覚もあるよ。


「はい。じっちゃんはそのままです。僕は孫にあたります」


といってチラッと私の方を見た。

うん、顔の角度が同じだ。


世代も越えるんだね。


どんな者を召喚出来るのですか?

と聞かれたので丁度良いからスケルトンちゃんを、どやっと召喚しておいた。

そして村の召喚術師さんの事を聞いてみた。


「モンドウさんは村では結構変わった人でしたけど召喚術師としては腕は良かったそうです。夢は別世界の生き物を召喚することなんだって僕に聞かせてくれました。あ、僕はたまに遊びに家へ行ってたんですよ。しかし三ヶ月前に病により…………。エアゴーレムは改良に改良を重ねた集大成だと彼は言ってました。なので僕としては倒してくれるのは有難いのですが、モンドウさんの集大成を失ってしまうのもって考えてしまうんですけどね」


「それなら……って感じでも無いかも知れませんが、私が貰っても良いですかね? エアゴーレム」


「…………なるほど、そういう事も出来るのですか?」


「いや、守っているエアゴーレムは倒さないと駄目でしょうけど、同じ物か、似たものを呼び出すことが出来るかも知れないので」


「彼の魂が受け継がれる……良いですね、それは。是非お願いします」

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