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51ちょっとエッチなエアリアル

続いてエアゴーレム。


通常はゴーレムって言うと何かしらの金属や土系で出来ているんだけど、このゴーレムは特殊召喚された子って話。


ゴーレムって聞くとイメージは堅い……んだけどこのゴーレムはエアなゴーレム。


それってどうなんだろう?

っていう疑問にグラ子さん曰く普通に堅いんやって、話していたよ。


中心かどうかは解らないんだけど、そのゴーレムを形成するコアっていう核があってそれを破壊すると倒せるんだってさ。


今までこちらも幾つかの冒険者が挑んだらしいんだけど、その防壁を破れないから倒せないって話みたい。


そしてとある範囲が決まっていて、そこの中に入って攻撃しないと反撃されないって個体みたく下手を打たなければ安全に倒せるかもって。


ふむー。


……遠くから魔法一閃で倒せれば簡単なんだけどどうだろうね。


最後に腕試し。

競技場の中に入ると相応しい相手が選ばれるんだって。


「やればわかる」って話していたよ。


とりあえず、エアリアルとエアゴーレム。

順番でやってみて一度冒険者ギルドに戻って来てから闘技場にしようと夕顔ちゃんと話し合った。


「では行こっか」

「街外れの一角、どの辺かなぁ?」

「あ、私グラ子さんに聞いておいたよ」


早速行き先が解らない私に適切な事をしておいてくれる。


さすが夕顔ちゃん。

もう私のお嫁さんで良いんじゃない?


特に荷物なども用意は必要無いと判断した私たちは目的地の街外れへと向かった。

今回のエアリアルとエアゴーレムは種別で言うと霊体に近く、基本物理攻撃は効かない。


普通はね。


なので特に用意はしなかった。

あ、おやつは買っておいたよ。

お約束の三百クアレットまででね。


今回は多分夕顔ちゃん次第の戦いかも。

だって私そっち系の魔法はひとつしか知らないし。

精神系魔法アストラルのみ。


駄目なら泣きながら帰るんだ。

あれ、でももしかしたらだけど、スケルトンちゃんって霊体とかに攻撃出来るのかな?


純粋に疑問だよ。

ちょっと試しておこうかなぁ……。


進むにつれて徐々に家が少なくなっていく。

とは言ってもサラダエクレアの街の中だから緑が多い場所ってだけかも。


「ええと、多分、この辺だね。緑の屋根がある古めの家に近くに畑があって、案山子が逆さになってる。情報通りの場所だね」


「うん。確かにこの辺、空気が淀んでるね。当てられそう」


「この畑、周辺と緑の家の中を浄化すれば良いみたい。ちょっとやってみるね」


「この世界に棲まわれる神々の一柱神ヘルメスよ。永遠に不浄なる魂の開放を助けたまえ。レクイエム」


夕顔ちゃんが精神系魔法のレクイエムを唱えると、徐々に夕顔ちゃんを起点とし周囲が浄化されていく。


しかも結構範囲が広いよこの魔法。


さっきまで結構空気の淀みが凄かったのに、もう新鮮な空気に早変わり。

夕顔ちゃんほんと女神さま。

もう、ぱあああって感じだよ。


私も気分的に夕顔ちゃんに跪きたくなっちゃう。


後光が凄いんだ。

もしかして私にもこの魔法って効いているの?


「ふぅー。どうかな? 朋ちゃん、結構良い感じだと思うんだけど?」

「…………」


「と、朋ちゃん?」

「…………ふぇっ。あふぁ。わ、私も浄化しかけたよ、夕顔さまぁー」


「…………朋ちゃんって意外にダーク系なの?」

「た、多分そうだね。私の中の何かがそうなんだと思うよ。結構効いてるよおお。実際に……」


『夕顔さまマジ女神さま…………』


「……ん、何か邪悪な何かが私の中で反応したよ」

「んー。何か言った? 朋ちゃん」


「いあいあ。多分私は言ってないです……まぁ、気にしないで女神さま」


……それから少し時間を経過させて、周囲の状況を夕顔ちゃんが伺った。

私はその間ずっと夕顔ちゃんの横顔を見ていた。


「そろそろ次行こうか、朋ちゃん」

「うん、そうだね」


次は家だよ。

緑色の屋根の家は結構な時間人が住んでいない様でかなり朽ちている。

一軒家にしては大きめだけどお屋敷とまではいかない位の大きさだね。


外から見るには四つか五つはお部屋がありそうだ。

二階と屋根裏もありそう……。

入っても良いけど下手すると逃げ場無いね、これ…………。


逃げるとなったらいっそ家を破壊した方が早いかも知れないと考える私は破壊王まっしぐら。

猫と共に全てを壊して突き進むよ。にゃごにゃご……。


そんなのやめて私。



夕顔ちゃんが建物のドアを一応ノックする。

こんこん。


いい音が朽ちている割には鳴った。


「誰かいますかー」

「誰も中にいませんにゃー」

「そうなの? 朋ちゃん」

「にゃ?」


「朋ちゃんが、狐に……」

「いやいや、猫でしょ多分」


「あはは。じゃあいないし、行こっか、中へ……」

「私は夕顔ちゃんの服の端を握ってるね、なんとなく……」

「…………そういう感じ?」

「うん。そんな感じなの」


先へ進む女神さまな夕顔ちゃんとそういう感じの私というコンビ。

鬼が出るか蛇が出るかって言うけどどっちもどっちだよね?

 

でも出るとしたらエアリアルだから例えは違うの。

……此処にゴブリンとかプリンスちゃんとか出てこられても困るけどねぇ。


なんとなく握っている端は絶賛伸び伸び中。


みょーんって感じかしら。

夕顔ちゃんに心の中で謝っていたら突然、夕顔ちゃんは止まりそのタイミングで私は意図して?

わざと? まってました? うん。


お尻を触っておいた。

手のひらにして。



ほにょ。



夕顔ちゃんは止まったまま何もしない。

私は悩んだけど手は動かさないでおいた。

何となく夕顔ちゃんはモゾモゾとしていた矢先に突然の呪文詠唱。


「この世界に棲まわれる神々の一柱神ヘルメスよ。永遠に不浄なる魂の開放を助けたまえ。レクイエム」


ああ、その呪文は。

私まで解放されてしまうよ、夕顔さまって思っていたけど、そうはならなかった。

夕顔ちゃんの唱えたレクイエムの効果は一瞬で消え去った。


ぱあああって広がって、そして消えた。


「…………消えたね」

「うん。消えた…………でもこれは朋ちゃんじゃないよね?」


「へっ? 私は何もしていないと思うよ」

「…………」


「どうしたの? 夕顔ちゃん」

「…………いや、ちょっと……やめ」


何か声のトーンが違う気がする。

暗くて何も見えないからアレだけど。

……あぁ、ライトの魔法。


「……ライト」


私がライトの魔法を唱えた瞬間だけ明るくなった。

それは先程の夕顔ちゃんのレクイエムに似た効果しか得られなかった。


「あん」



あ…………ん? 夕顔ちゃんからそんなか細い声が聞こえた気がした。


空耳かなぁ? 

私の手は何もしていないよ? ……多分。



「…………ちょ、やぁぁ……」


暗くて顔は見えないが夕顔ちゃんが小刻みに震えながら小さな声で何かに抵抗している。

もしかして、敵の攻撃を受けているのかも……。


「ゆ、夕顔ちゃん、大丈夫?」

「いやあ、そこ……あん、や、止めてっ」


夕顔ちゃんからそんな声が聞こえた。

間違いない。


夕顔ちゃんは何かに攻撃されている…………でも様子がおかしい。


一体――――――――。



「ふわ…………」

え、ええと……今、何かが私の足の間を通り過ぎる様な感覚が……。


何だろう。

え、ちょっ――――


今度は腰の辺りからお尻に掛けて。

さわわわわって感じ?


何これ何コレ。


「ゆ……」


目の前にいたはずの夕顔ちゃんの姿が見えない、と思ったらしゃがみ込んで何かに耐えているのか震えている。


「夕顔ちゃ……あ、ん!」


気がついたら私の周りには何かが一杯いるみたい。

柔らかい何か。


それが私の全身や敏感な部分に触れては動き、そして撫でる様にまた動き出す。

しかも寒くなってきた?


ちょ、ど、どうしよう……


「いやああああ…………」


夕顔ちゃんからか、段々声が大きく、嫌がっている声がする。

どうにかしないと。


「スケルトンちゃん!」


私の身体に触れている何かの、良く解らない気持ちとか気持ち悪さとかに抵抗しながら私はスケルトンちゃんを呼び出した。


スケルトンちゃんは私から見えないけれど側にいる。


「スケルトンちゃん。私と夕顔ちゃんを急いで家の外へ運んで!」


御意っとばかりにスケルトンちゃんは私たち二人をあられもなく持ち運ぶ。

私なんか小脇に抱えられているし、夕顔ちゃんは逆さまになっているっぽい。


でもでも非常事態だよ。

仕方ないね。

乙女の何かは守られるんだ。

きっとね。


スケルトンちゃんは骨が軋む音をさせながら歩いている。

私たち二人を運んで。


ガシャーンキャシャーン。

ちょっと誇張しすぎだね、効果音。


恐らくだけど扉の前までスケルトンちゃんはたどり着く。

しかし、両腕は塞がっている。

どうするの? だよねーとばかりにそのまま身体ごと扉なんて無いかの様に歩き、そして衝突。


バキバキっと。


扉を壊して進むよ。

そうだね、私たちの何かもダメージを受け壊されているかも知れない。


あぁ、家の外まで優しく運んでと言っておけば良かったと、後で気づくけど非常手段に優しさの欠片なんてものは存在しない。


外に出た。

私たちは扉の木くずを一杯被っている。

スケルトンちゃんは荷物を下ろす様に地面にお荷物を置いたよ。


非常に非情な扱いだけど仕方ない。

とにかくお外に出られた。

それは多分、助かったと言う事。


ふぅー。

危ない危ない。


変な体勢から、よっこらせと身体を起こして夕顔ちゃんに駆け寄った、二歩程ね。


「夕顔ちゃん! 大丈夫?」


夕顔ちゃんは逆さまに地面に落とされて地面に顔を突っ伏している。

お尻は浮かせていて地面に謝っているポーズが近い。


「…………もふもふもふもふふふふのふ」

「…………ああっ夕顔ちゃんがぁ」


私は優しく夕顔ちゃんの身体を引き寄せて抱えた。

夕顔ちゃんは、ぷはーぷはーと口の中の土や木片を吐き出しているみたい。


「と、どもちゃんー」

「ゆ、夕顔ちゃん、大丈夫?」


向かい合ってから抱きしめあって二人で何故か泣いた。


何故って結果が酷いからね。

いいや、まだ終わってないし。


時間を掛けて二人とも落ち着くまで慰めあった。



何故か下着姿で…………。

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