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31妄想が止まらない私

『っはー。ふぅー。ひっ。ひっ。うふふーう…………』


『…………っと。ああー。くっ、くそぉ、本気かよ……これは酷い、結構なダメージだな…………』


『んー。もう少し、このままだな、これは……しっかし、あの選択肢。強制イベだとすると厳しいな』


『Tポイント(朋ちゃんポイント)ってどーやって貯めるんだろうか……。とりあえずこのダメージは洒落にならん』


『それか、回復手段かマナポーションとかか? でもマナ以外もきっとダメージ受けただろ、これ……』


『も、もう少し休むか……おやすみぃ』



「おはよう。私……朝みたい」


うーん、良く眠れた。

今日も冒険者ギルドへ行かないとねっと、その前に朝ご飯だよ。


一階の受付を通り過ぎて奥にあるバイキング形式の朝ご飯スペース。

今日は何にしようかなーっと心の中で歌いながら朝ご飯をチョイス。


昨日と同じ席に向かうと今日は先に座っている人がいる。

うん、夕顔ちゃんだ。


「おはよう、夕顔ちゃん」

「朋ちゃんおはよう、待ってたよ!」


と話す夕顔ちゃん「今来た所だけどねっ」と付け足している。

今日も元気で可愛いね。


……そうだ、昨日の帰りにちょっと悩んでそうだったから、心配してたんだけど大丈夫そうで良かった。

食べ物はどんな物を選んだのかなって見てみたら、昨日と同じに見える夕顔ちゃん。


でも飲み物は昨日と違う、そうなのだ。

今日はコレだよね、私も同じ飲み物だった。


そう、それは昨日飲んだエクレアナッシュ。

美味しかったからね、すらいむーって感じ、そんなばなな。




夕顔ちゃんと二人で今日の予定を話した。

やっぱり昨日の続きを終わらせてからが良いよねって所は二人とも一致する。


その次、今日は何をしようのお話になった。

夕顔ちゃんは次からは実践を経験していきたいらしい。


私もそれは望む所。


夕顔ちゃんは昨日のスライムくんにリベンジしたいって、何時か見つけてやると息巻くのポーズを取っていた。


冗談だろうけど……だよね? 私が目指す所は強さに他ならない。

きっと生半可では魔女の住処に弾かれるだろう。


その為の強さ更には姉さんを助ける強さ、そして終わらせたい。


勇者を倒す強さ。


……そうだね、私は強欲かもしれない。

でも私の目指す所とはそんな景色。


でもそれは、言葉で言うにもはばかられる、夢の延長上の景色なのかもしれない。


道なき道とは言ったもんだ。


……その道に道は無い、自分で作り自分で進む獣の道。


でも私は決めたんだ、覚悟だけは決めている。

必ず助ける。


そう、絶対に!


ああ、朝から強くなった自分を妄想していたら変にテンションが上がったよ、うん。


最近妄想が止まらない。

一日に最適、自分を整える方法。

奮起させて一日を乗り越えよう。


サラリーマンさんにお勧めね!


んん?

誰よそれ?

たまに出てくるんだよなぁ……知らない知識が。


……もしかして、前世の記憶?




実践というのは一致したけど何を倒しに行くかは二人ともうーん、という感じ。


実際には有名所のスライムやコボルト、ゴブリンにオーク。


そういうモンスター以外に私は実は知らないみたい。


そりゃドラゴンとか何かそんな感じの奴ならそれは知っているけど、その程度だよ私は。


……あ、何か良いね。


その程度だよ、私は。


…………格好いいね。


何時か使えるシチュエーションが来たら使おう。

……来ないか、難しすぎるね、この台詞は。


敷居が高すぎるよう。

……その低度な私。



妄想に妄想を重ねた結果か、私は知らぬ間に冒険者ギルドに着いていた。


……なんてこった。


多分私はブツブツと独り言を言っていた怪しい人かもしれない。

これは危険だ、……気をつけないと友達いなくなるよ。


なにそれこわわ。


「夕顔ちゃん、色々ありがとう」

「えっ? 朋ちゃん。どうしたの? いきなり」


「いや、なんとなく…………」

「なにそれ怖い」




冒険者ギルドに入り昨日と同じように五番カウンターへ、二人とも席に座り、せーのでボタンを押した。


……するとグラ子さんは昨日と同じく走ってきた。


ひぃふうと言ってる。


そういえば何故私たちだと解ったのだろうか?


……きっと何かカラクリが――――グラ子さんは、「っはー」と息を整えてから話し出した。


「おはよう、二人とも、今日も早速始めるかぁー」

「うん。お願いします、昨日はご馳走様」

「うん。ご馳走様。それと相談に乗ってくれてありがとう、グラ子さん」


「ういうい、また行こうねーというか結構預かっているから、何かのタイミングとかでまた誘うわ。よろしゅーな」



「さてと、本題に入ろうか」

……先ずは昨日の預かっている、しーの実を後で持ってくるから、それ届けてな。

それから、今日はどないする? 何かやりたい依頼とかクエストあるかい? とグラ子さんは振ってくる。


私たちは顔を見合わせて頷く。



「「モンスター退治で!」」



グラ子さんに二人で話した。

そうするとおっけ、今日も幾つか見繕って来ちゃるでーって元気に行ってしまった。



なかなか機敏なグラ子さんは遠くで今日も跳ねている。


うん。


やっぱり今日もぴょんぴょんだね。

そして白いね。


何でも無いよ、おおかみさん。


ひらひらと蝶のように舞うグラ子さん、やはりギルド内の人達の目は釘付けみたい。


確かに大きい建物とはいえ家の中で飛び跳ねていたら目立つのか。


どうかなぁ。


実際には解らない、そんなこんなで戻って来たグラ子さん。


「昨日に続いて動いたわぁー。今日も良い仕事したで! ええとこのボンボン見繕って来たかんねー」


グラ子さんは七枚のモンスター退治クエストを持ってきてくれた。


お見合い開始。


見てみると、距離は概ねサラダエクレアから歩いても二、三時間以内。

場所は村だったり、洞窟だったり、森林などなど。




『コボルト退治。村の家畜を毎日の様に攫っていってしまう。困っている助けてくれ』


『ゴブリン退治。村の家畜を毎日の様に攫っていってしまう。女子や子供といった力が無い者も時折攫われる。もう限界だ。根絶やしにしてくれ』


『エアリアル退治。 街外れの一角で精霊に上手くなれなかったエアリアルの数体が暴走している。徐々に被害が増えている。早いとこ頼む。倒してくれ』


『エアゴーレム退治。村の外れに住んでいた召喚術士が高齢で亡くなった。その者に命令されていたゴーレムが近づく者に対し攻撃をするんだ。倒してくれ。エアゴーレムが守っているあの先に村の大事な資源があるんだ』


『グール退治。村の墓場で深夜遅くに物を破壊したり踊ったりうろうろと動き回っている。気味が悪いのと墓石などの破壊も困るので退治してくれ』


『トレント退治。村から街への近道がある森でトレントが現れた。少しずつ増えている。危険なので退治を頼む』


『アーマーナイト退治。国が管轄する鉱山から脇道が発見された。中からアーマーナイトが出てきた。可能な範囲で調査せよ』


「ふーん。色々とあるねェ…………」

「そうだね。朋ちゃんは駄目なのある?」


「うんと、この中ならというか、私まだゴブリン駄目かも。ちょっとトラウマが……」

「あぁ、そっか、この前げーしてたもんね、他はどうかなぁ?」


「他は知らないけど大丈夫じゃないかな? 多分」

「ふむふむ、グラ子さんのお勧めはありますか?」


「そやなー、このコボルト退治のヤギのメーメーがメェメェされたからメー仕返してくれっていうのが気になるっちゃー気になるなうち。それ以外だと……そやなぁー。エアリアルとかは精神体だから、そっち系の魔法があった方が万全かなとか、アーマーナイトは危険も考えられるからスルーでええで。国からのお達しやねん。……まぁ、それ以外はどれも似た様なものだね」


「精神系の魔法は私、一応出来るから大丈夫だよ、朋ちゃんはどうかな?」

「私は基本四種だけだから、覚えないと、かな」


「んー、多分すぐ覚えられるから、まぁ選択肢的にはアリかな、朋ちゃんは何かやってみたいのある?」


「…………私は全てやりたい、欲張りだから……」

「あはは。良いね、朋ちゃん。イケイケなギャルだね……まぁ皆んなボンボンだから適当にあしらって来てよ。夕顔ちゃんはどうかな?」


「―――――そっか、うん。そうだね、全て行こうか! 駄目ならごめんなさいすれば良いし」

「ゴブリンもあるけど、トラウマも克服しないとだし、私、頑張るよ!」


「あーでも期限とかの管理が大変ですか? グラ子さん」

「…………その辺はこっちで何とかしとくで。……とりあえず一ヶ月に一回は報告欲しいぐらいやね。資料渡すから、解らなかったら聞きに来てや。一応アーマーナイトだけ最後にしよか、もう少し調べておくから、それ以外は大丈夫だと思うで」



その後もグラ子さんとの調整をして、夕顔ちゃんと明日から始めようという話になった。

今日はしーの実を届けるだけでお終い。


私も一度、図書館へ行きたかったからと夕顔ちゃんに話すと私も行く! と言ってくれた。


「では、そんな感じで行ってきます。グラ子さん」

「おう。皆んなええこやから、適度に可愛がってなー」

「あはは。分かりました! 行ってきますー」

ご拝読頂きありがとうございました!

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