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グリル

いつまでも僕がそこにいること。それは罪であり、一つの罰でした。強制力を持たない、けれど強固な鎖を持ってして、私の好意は薄れていったかに思えました。

けれどそれは、単なる思い過ごし、または仮想で、実際はまだずっと好きで、好きで、あなたとの繋がりを求めて足掻くから、自分をそうやって作り上げているだけなのかも知れません。


捨てる事が出来たら、どれほど楽でしょう。捨てられたなら、どれほど軽いでしょう。あなたの真意が、ふわりふわりと掴めないまま、僕はあなたを信じています。


約束は厚く、最後まで守らなければなりませんでした。けれど、僕は強さを演じる為に、または弱さを演じる為に、それを放棄しました。

誰かに言わなければ、僕が壊れてしまう。

それはあなたも同じな筈なのに。

不思議な関係は、思わぬ言葉を生み出します。約束の破棄も、言わなければ、あなたを悲しませずに済んだのでしょうか。甘えだと分かっています。全ての非は僕にあります。


あなたが僕を見てくれる。

それだけで良い。僕は初め、それを望んでいた筈。いつから、僕の夢は無謀に広がったのでしょう。

精密な時計の歯車が、自らを主張しない事と同じ様に、慎ましく、適切な距離を保っていれば、今より素敵な関係になれたでしょうか。


僕はそうは思いません。

あなたと危険な道を選んだから、今の関係があると思います。

あなたが今の関係を望んでいながら、それを甘さと言い突き放すなら、僕がそれを取り、あなたと共有をしましょう。

あなただけが望んでいる訳では無いということを知っていてほしい。

この関係はずっと、続けていたい。

きっと僕の好きは、その頃には変わっているでしょう。

それが僕とあなただけの、心地のいい場所だと知っているから言えること。あなたの声は少し遠くなるけれど、僕の声はいつもそこにあることを、覚えておいてください。

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