表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

第3話

彼女は書いた。



初めて彼に会ったときのこと。



彼のワイシャツの白さが、笑顔がまぶしかった。



彼のさりげないやさしい言葉



彼の存在がいつしか心の支えになっていたこと



彼女の素直な心をメールに書きこんだ。



それは、せつなく美しい気持ちのあらわれだった。



ひそやかでいながら、一途な彼への想い。






「恵美、ありがとう」



亜子が興奮した様子で、オフィスの給湯室に入って来た。



そこで、恵美はひとりコーヒーをいれていた。



「どうしたの」と恵美が言った。



「彼から、私の携帯にメールが来て、また逢いたいって」



恵美は気持ちを抑えて言った。



「そう、良かったわね」



「雄太さんがね、君の感性って素敵だ。気がつかなかったよ。って書いてきた」



亜子は嬉しそうにふふと笑った。



「また、お願いね」



「えっ、まだこんなこと続けるの」と恵美が言った。



「そうよ。私、彼と結婚したいの」



恵美は返事をしなかった。



「恵美、もっと素敵なメール文考えてね」



亜子はそう言うと、給湯室に恵美を残して出て行った。



恵美は、ただそこにたたずんでいた。












































































評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ