女神フレィヤの昇天画図の回廊へ。②
『復讐の炎は地獄 のように我が心 に燃える!!』
『この言葉を残し現実理想郷へと落ちた力と美しさを兼ね備えた堕天使』
幻想理想郷の主、女神フレィヤより放逐された者』
『その者こそ最高座の識天使。』
『このウロボノスの大蛇は彼の者の復讐の幻影が具現化されたもの』
能天使の傍らで浮舟に乗る鉄屑傭兵団の四人。
大きくうねりながら浮舟の周りを行き過ぎる大蛇ウロボノス。
創造の初子、能天使は空高く舞い上がり傍観者としての立場をとった。
襲い来る大蛇ウロボノスが口から業火の炎を吐き出した。
眼鏡少年ラジエツターの機敏な回避操作により浮舟は炎を寸前で避けた。
『奴にとって、俺たちは幻想理想郷の異物でしかない!』
幻想理想郷の魔女クレィデイアの力がみなぎる。
光を呑み込む彼女の魔力に大天使の魔笛が鳴り響く。
『今こそ響き渡らせん!』
ヴォーーーーーーーーーーッ))))))))
『ウロボノス大蛇の頭を打ち砕く希少鐘の救済者出でよーーー!!』
三人の鉄屑傭兵、スパナー、ハンマー、レンチが大蛇ウロボノスを囲む。
魔女クレィデイアのオーラを受けて勇者アレスへ転身したスパナー。
黄金戦闘工具スパナーブレードが強かに大蛇ウロボノスの頭にヒットした。
ドカアァァァァァーーーン》》》》
吹き飛ばされる大蛇ウロボノスにカウンターを食らわせるハンマーの大白銀槌。
ドドドドドーーーーーーン))))))
『仕上げわ私だぁ!!』
よろめく大蛇ウロボノスの首もとにとりつくレンチが、これほどかと言うほど締め込んでゆく。
グシャーーーーーーッ)))))))
具現化された大蛇ウロボノスは三人の勇者の前に消え去った。
これを見ていた能天使が高見から叫ぶ。
『鉄屑傭兵団、見事なり!!』
『この門をくぐり、先へ進むがよい!!』