表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/53

女神フレィヤの昇天画図の回廊へ。①

黄金に輝く天の浮舟が高見を目指し昇って行く。


螺旋を描く半透明(スケルトン)天海(ルベリシオン)道を滑るように進む。


やがて広く見通しのよい高天ヶ原へと出た浮舟。


浮舟は、まるで風を失った帆船のようにピタリと止まった。


さらに浮舟を囲むように大きな天画図が現れ出る。


耳の立った白く大きな犬を連れた気品のある紳士が浮舟に近付いて来る。


見たところ中世の西洋貴族風の装いをしている。


『私のアントワープ大画廊へようこそ。』


『この(パトラキ)は死者を導く聖獣。』


『汝らが願う死者を黄泉の国より連れ戻す。』


『しかし、それは全ての試練を成し終えた勇者にのみ与えられるもの。』


『試練の門出を祝い私からの(はなむけ)だと思ってほしい。』


眼鏡少年ラジエツターが聖典シュヴァル.ガイヤを開いた。


パラパラと光のページを(めく)り彼をを見た。


能天使(エクスシアイ)………』


『彼は現実理想郷(イデアポリス)に巣くう悪魔に(あがな)う力を勇者に与える者』


『また失われた死者を(よみが)らせ導く者でもある。』


鉄屑傭兵団(スクラッパー)長のレンチが中央の、ひときわ大きな一枚の画図に目を止めた。


そこには女神フレィヤが天魔使徒たちに支えられ天へ昇る様子が描かれていた。


傍らには女神フレィヤに冠を捧げる最高座の天魔使(セラフィム)の姿があった。


『 あれは……現実理想郷(イデアポリス)闇市(ボッタ)でルチアにキャンディーをくれた黒馬の貴公子……同じ顔をしている。』


さらにスパナーが他の画図を指差して叫んだ。


『クレィデイアの両親が天妖騎士団に囲まれた画図だぁ!!』


画図の一枚から失楽園の大蛇が抜け出て来た。


『この大蛇は汝らの行く道を塞ぐ恐怖の化身ウロボノス。』


『勇者としての力を示せ!!』


『闇を打ち払う希少鐘(スクラッパー)の救済者たちよ!!』



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ