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見えざる幻想皇帝は虚空に降り立った識天使。

『私の息子は襲って来た血の爪団に拐われました!』


『俺の娘も黒馬の騎士に連れて行かれたんだ!』


『祭司様、なぜ幼子ばかりが拐われたり連れて行かれたりするのですか!!』


『約束の救済者は、本当に来るのですか!!』


アンサタ十字を掲げる祭司ウィザード.ユーリーの周りに集まる人々が口々に訴える。


『信じて待つのだ……幻想理想郷(ファンタジァ)よりの救済者は必ず来る。』


ウィザード.ユーリーの傍らに(たたず)む白いローブの婦人が


器に盛られた白い粉を人々に分け与えた。


『天より(ヘブンズマナ)を食するのです。』


『あなた方の救済者は、ただ御一人。』


『それは幻想皇帝、識天使(セラフィム)なのです。』


『惑わされてはなりません……この虚無の空間で(うごめ)く土の器などではかりません。』


白いローブの婦人の言葉を確かめるように一人の男が訊ねた。


『その土の器とは、鉄屑傭兵団(スクラッパー)たちのことを言っているのですか……』


祭司ウィザード.ユーリーは白いローブの婦人を馬車に乗せ軽く馬の背に鞭打った。


『いずれ全てが明かされる時が来るであろう……』


その言葉を残して白いローブの婦人を乗せた祭司ウィザード.ユーリーの馬車は闇市(ボッタ)を出て行った。








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