表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サバゲーテイル・トラジック  作者: 一条由吏
ソロプレイ編
9/13

エピローグ

お読み頂きましてありがとうございます。


「何の真似よ。」


 俺は、雪絵さんの前で土下座をしている。いろいろやらかしたが、その中で一番後悔しているのは、雪絵さんに酷いセリフを投げつけたことだ。


「ああ、そのことね。気にしていないわ。まあ、ペドフィリアでショタコンなのは、事実だし。まあこんなに早く貴方の口から聞くとは、思わなかったけどね。」


 事実なんかい!って心の中だけで突っ込みを入れる。こんなに早くって・・・。まさか・・・半ズボンを強要されたりするのだろうか?まあ、今は考えまい。


「すまんかった。後悔している。俺ができることなら、何でも言ってくれ。」


「そうね。じゃあ、結婚してくれる?」


 雪絵さんは、俺と結婚したいらしい。まあ、ゲームの中のことだし、以前とは、随分心境が違うが拒否するほどのことでは、無いからいいか。


「ああ、構わないさ。こちらからお願いしようと思っていたくらいだからな。」


「そう、じゃあ早速。」


 雪絵さんがそう言うとイキナリ牧師が目の前に現れる。それも早送り状態で何をいっているかわからない。運営プレイヤーの能力でNPCを呼び出せるらしい。


「汝銀二は、雪絵を愛することを誓いますか?」


 ようやく、牧師の言葉が聞き取れるようになった途端、牧師が定番のセリフを吐く。


 俺は、右手を挙げて「誓います。」と宣誓する。


「汝雪絵は、銀二を愛することを誓いますか?」


 雪絵さんも右手を挙げて「誓います。」と宣誓する。


 その後、誓いのキスを行い、あっさりと終り、牧師は消えた。これで、このゲームの結婚システムにより、雪絵さんと夫婦として認められたことになるらしい。


「あとは、リアルでもお願いね。」


「えっ!」


「なによ!考えていなかったの?」


 このゲーム内で夫婦になったカップルが本当の夫婦になったという話は、よく聞くがまさかリアルで会ってもいないのにそんなことを言われるとは、思わなかったのだ。


「そんなことは、無いけど。リアルの雪絵さんを知らないし、そこはゆっくりでかまわないよね?」


「ダメよ。償いはするって言ったじゃない。結婚が先よ。その先はゆっくりとね。」


「というか、いいのかよ?俺達本当の顔さえ知らないんだぜ。」


「私は、知ってるわよ。顔写真も住所も氏名の年齢も職業も・・・だって、アカウント取るとき登録したでしょ。銀ちゃんたら、引越ししてもワザワザ変更してるじゃない。普通はしないのに・・・。」


 それって、個人情報保護法違反じゃねぇ?完全に趣旨の違う使い方だ。絶対に逃げられないってことか・・・。


・・・・・・・


「質問していいか?」


「私のこと?何でも質問してちょうだい。リアルのスリーサイズでもいいわよ。」


「もしかして、アップデートで俺の使っていたバグ技が修正されたのは、雪絵さんの仕業?」


「ええもちろんよ。あんなゲームバランスを壊すようなバグをフィックスしないわけないでしょ。あのときは、情報ありがとうございました。」


 そうか、やっぱり・・・。今考えてみると雪絵さんにバグ技を教えた次のアップデートで必ず修正されていたよ。そのときは、使えない情報を渡してしまったと後悔したのに・・・。


「あと、なぜあの時妖精国のアイドルを置いて行けって、言ったんだ?」


「あれねぇ。聞いたら後悔するわよ。それでも聞きたい?」


 なんだろう。まあ、今日はいっぱい驚いたから、これ以上驚くなんてことは、無いさ。


「聞きたいです。教えてください。」


「あのね。NPCのリセットイベントを発生させるボタンが、お尻の穴についているのよ。」


「何でお尻の穴?」


「うーん・・言ってもいいか。このゲームを設計したPMが、女の癖にホモ嫌いでね。」


 女だからって全て腐女子なわけじゃないだろう。


「万が一、AIデータにホモネタが紛れ込んだ場合、リセットが掛かるようになっているのよ。」


「へえ、そのリセットのボタンがどうしたの?」


「それを押すとNPCの仮想OSの制御が基本OSに渡る仕組みでね。基本OSはNPCのAIデータをクローズすることができるのよ。」


「ということは、あのモザイクに触れると仮想OSが吹っ飛び、AIデータも吹っ飛ぶのか?」


「そうね。だから、妖精国のアイドルは、全てのAIデータが失われリリース直後の状態に戻っているわ。」


 俺のアイドルが初期化?あの自然な微笑もあの独特の口調も、プログラミングされた直後に戻ってしまうのか。なんてことをしてしまったんだぁ。思わず俺は、頭を抱え込んだ。


「私のキャラメイクした子供達はすべてリセットできたけど。あの妖精国のアイドルの担当者は、今頃、頭を抱え込んでいるでしょうね。しかも、今回のアップデートであの子もバージョンアップしているはずだから、アップデート前にバックアップしたAIデータは使えないし。」


「ということは、『アキラ』は死んでない?」


「もちろんよ。私の召喚獣は、2重・3重にバックアップしてあるから大丈夫。触手系モンスター『調教くん』も簡単に復活できるわ。結構、大変だったのよ。あそこまで仕込むのは・・・。」


 調教くん・・・って・・・。そういえば凄いスピードで、下着を脱がされたっけ。


「・・・あ・・あれも、復活するの?」


「大丈夫よ。今は、使わないから。」


 今は・・・って。この先、あれを使って調教される運命なのか?


「そういえば、俺のズボン返して!」


「えっ。覚えてたの。ダメよ。大事なコレクションだもの・・・。」


 コレクションかよ。そういえば、半ズボンだったな。あれ・・・。


「このゲームのアップデートはね。アップデート直後に一旦NPCのAIデータの基礎データを除く学習データのバックアップを取るの。各NPCの仮想OSは、プログラミング通り動き回るから、基本OS側からリセットできない仕様なの。それで、運営である私達が、NPCのリセットボタンを押して、正常にクローズできたAIデータに学習データをリストアしてから、NPCが再起動時にAIデータを読み込みつつバージョンアップされるのよ。」


「なんで、みんな狂気に満ちた表情をしてしているんだ?」


「あ、あれは・・・そうねぇ・・・つまんないからかな。黙々と作業のごとくやる人間も居るけど、結構抵抗が激しいから効率が悪いのよね。バッタバッタと倒していくほうが楽しいし、効率があがるのよ。」


 まあ、仕事はなんでも楽しい作業のほうが効率があがるな。確かに。


「プレイヤーも同じようにリセットボタンがあるのか?運営側に見つかったプレイヤーは、強制ログアウトされるようだが・・・。」


「ないない。対象のプレイヤーに触れていれば出来るって。」


 そうだよな。流石にプレイヤーのお尻までは、触りたくないか。


「このシステムじゃない、他のVRMMORPGのアップデートは、もっと大変だって聞くよ。保存したAIデータをすべて纏めて、データのバージョンアップ専用コンピュータでバージョンアップしたデータを1NPC捕まえてはリストア、1NPC捕まえてはリストアしていくしかないって言うからね。このゲームの何倍もアップデートに時間が掛かるから、半分くらいAIデータ捨てているらしいよ。もったいないよね。」


「あのアイドルは、どうなるんだ?」


「そうね。結構人気キャラだったから、1日だけお休みさせて、前バージョンにバックアップデータをリストアしてNPC単体でバージョンアップするかも・・・。上層部の意向次第だけどね。目先の利益を取るか、将来の利益を見越して休ませるかの違いだけど、今まで通りだと目先の利益を取ると思うな。」


「どうにかならないのか?」


「うーん、私がごり押しすればできないことは、無いけど?してほしい?」


「ああ、お願いします。」


「わかったわ。じゃあ、借りにしておくわね。あとでしっかり取り立てるからそのつもりで・・・。」


さあ、この後主人公と雪絵さんは・・・。18禁で描くしかない(笑)

真実はムーンライトノベルズに・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ