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サバゲーテイル・トラジック  作者: 一条由吏
ソロプレイ編
11/13

後日談 -2-

お読み頂きましてありがとうございます。

「この写真は、なによ!」


 そこには、送別会の2次会でした女装姿で同じチームの女性達とにこやかに笑う俺の姿が映っていた。


「どうしたんだ?これ?」


「ああ、山田ホールディングスのある社員が持ち込んできたのよ。よりによって、『お嬢さんは、騙されています。』だって、ふざけんなってぇの。即クビにしてやったけど。」


「俺が雪絵さんを騙していると思っているのか?世間は。」


「そうね。親父は、天文学的数字の金持ちだからね。意外とちょっかい出してくるのよね。長身のイケメンが・・・。好みじゃないって。」


 山田ホールディングス社の握っている権利は、これからいくらでも金になるが。地球連邦の成長度にあわせて、銀河連邦も情報を出してくる。この先地球があるかぎり、山田ホールディングスは、安泰と言われている。


「でも、俺もあと5年もすれば、雪絵さんの好みから外れるだろ。その時はどうするんだ?」


「大丈夫よ。VRさえあれば、何年経とうが変わりないわ。そんなことを心配していたの?」


「でも、その長身のイケメンもVR世界でショタプレイできたらOKじゃないのか?」


「そんなに心配?そんな男に騙される私じゃないって。」


「そんなことを言って、やっぱり俺に騙されているんじゃないのか?俺も男だぜ。今回みたいに浮気もすれば、金も出世もしたいものさ。」


「浮気したの?」


「ああ、雪絵さんからしてみたら、浮気じゃないのかな。このあと、数人で無理矢理、レズプレイさせられたからな。まさか、チルトン・ホテルズのスイートルームが取ってあるとは、思わなかったがな。」


 初めてレズプレイをしたのに楽しめてしまえる俺ってと、悩みはしたがこれが浮気という認識は無かったのだが・・・。


「それは、浮気だわ。まだ、私とレズプレイをしていなかったのに、先を越されるとは、思わなかったわ。」


 俺が他人とセックスをしたことより、レズプレイをしたことに怒っているようだ。全く悩んでいた俺がバカみたいだ。


「じゃあ、罰を与えなきゃね。いいこと思いついたわ。VR世界の結婚式でレズプレイ用の衣装を募集しましょう。採用者には、スキルポイントプレゼントかな。縫製の生産職で盛り上がること請け合いだわ。」


 その後、VR世界で正式イベントとして、俺の子供の姿と雪絵さんの本来の姿での結婚式が行われることが掲示され、両者それぞれのウェデングドレスと燕尾服が募集された。


 応募者の多くが縫製の生産職持ちだったが、その他の職業持ちが生産職にデザイン画で発注をするなど、今まで地味だと言われてきた関連の生産職は、盛り上がったようだ。


 応募要項のSSに俺のドレス姿と半ズボンの燕尾服姿が掲示されたためか、俺への応募の大部分が女性の衣装を応募し、雪絵さんに対する応募はドレスと燕尾服が半々だった。


 俺の結婚式の衣装は、雪絵さんの独断と偏見で半ズボン姿の燕尾服数着と各種ドレスが十数着採用された。


 意外とこのVR世界には、ショタが多いようだ。ドレスの応募者の1割が男性だったのは、驚きだ。VR世界の結婚システムでは、同性同士で結婚することはできないので、ほとんど居ないと思っていたが、わずかながらホモショタもいるのかもしれない。


・・・・・・・


 公式イベントとして、公表された結婚式は、まだ未実装だった空間に幻想的な結婚式場を再現する拡張アップデートされたのだ。


 世界中からいろんな種族のNPC達も詰めかけ、大勢のプレイヤーが見守るなかで、粛々と行われた。


 誓いのキスのシーンでは、燕尾服姿の雪絵さんがドレス姿の俺を軽々と持ち上げ、これはと思うくらい長々とキスされた。なぜか、黄色い声も飛んでいたが・・・。


 合計20着の衣装替えをさせられた。


 ちなみに俺の各種ドレス姿には、胸にパッドを何枚とか指示があったが全て無視され、衣装替えの度に、雪絵さんの運営特権を駆使して俺の胸のサイズを変えたため、この結婚式を見たプレイヤーに物議を醸し出してしまったことを付け足しておく。


 最後になぜか俺も雪絵さんもドレス姿でフィナーレとなった。この結婚式場では、1年という期間限定ながら毎日1組のカップルの結婚式が行われるという。募集は各日共半月前に抽選でというルールだったが、抽選に漏れたカップルも事前に各自がプロポーズしたのか例年の10倍以上のプレイヤーが結婚システムを利用したらしい。


・・・・・・・


「なあ、本当にこの衣装のまま、するのか?」


「もちろんよ。それに、月に数回は、この式場利用者へスキルポイント進呈の使者役もやってもらうつもりだから。その時々の衣装で楽しむつもりよ。」


 俺達は、既に結婚式イベントの完了まで辿りつき、他のカップルと同様に他の参加者から、見えない状態になっている。


 この式場利用者に参列する運営プレイヤーやNPCのさくらも存在するが、結婚式終了後、この幻想的な空間でカップルが好きなだけいちゃつけることもあり、カップルの一般参加者の予約も3ヶ月先までいっぱいになっているという。


「この衣装の作成者の了解は取ってあるんだろうな。」


「もちろんよ。『衣装は運営プレイヤーが実際にプレイングに使用することもあります。』と応募要項に記載してあるわ。もちろん、あとで銀ちゃんには、この衣装でうろついてもらうことになるだろうけど・・・。」


 滅茶苦茶、拡大解釈してやがる。作成者もまさかレズプレイやショタプレイに利用されるとは、思ってないのだろうな。


この話の後に始るプレイをムーンライトに執筆します。おたのしみに。

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