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変身ヒーローカップルの、人に言えない悩み――変身すると男女が入れ替わる  作者: 青い水


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20/24

入れ替わりヒーローの苦悩――でも温はわりと前向き

はい、ようやく物語がタイトルに追いつきました。これからのドタバタが楽しみですね。


「こちらビブリア、ヒルデガルトさん、変身アイテムが変な光を発しました。」


「こちらからは何の異常も検出されませんが。」


「多数の怪物と戦闘がありました。そのあとです。」


「戦闘記録は残っているわね。コウモリ型の怪物多数。大丈夫だったの?」


「改造人間の郁さんと共闘しました。腕に傷を負いましたが問題ありません。」


「戦闘中の小さな傷は瞬時に治せるのよ。」


「そうだったんですか?」


「傷に手をかざして „heilen“と唱えてみて。」


「“ハイレン”...あ、傷が治りました。」


「ヒールと同じ意味だけど...」


「創立者のこだわりなんですね。」


「そうなの。」


「かまいませんよ。だんだん慣れてきました。」


「次の戦闘のとき変身アイテムに何か異常があると困るわね。一度基地に来てください。」


「わかりました。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「イリーナさん、(かおる)です。多数の怪物との戦闘を終えました。」


「こちらでも確認できたわ。コウモリ型の怪物ね。以前、トンネルで遭遇した。」


「はい、でも今回は空中戦闘が可能だったのと装甲が強化されているので無事でした。」


「よかったわ。」


「で、変身アイテムなんですが、戦闘後に変な光を発しました。5分ぐらいで沈静化しましたけど。」


「あら、こちらでは何の異常も検出されていないわよ。」


「美少女戦士ビブリアと共闘しました。」


「あら、あなた隅に置けないわね。」


「偶然です。偶然そばにいたから。」


「まあいいわ。両名とも無事だったのね。」


「ビブリアは腕に軽微な傷を負ったので、消毒して包帯を巻いておきました。」


「美少女戦士は装甲がゼロで生身の人間と同じなのね。それは痛そう。」


「変身アイテムに異常はないでしょうか?」


「こちらでは何の異常も検出されていないけれど、気になるなら調べてみるから一度基地に来なさい。」


「わかりました。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「どうだった、(はる)ちゃん。」


「基地では何の異常も検出してないって。あ、そうそう、これ見て。傷が治った。」


「え、どうしたの?」


「美少女戦士のスキル“heilen“を教えてもらったの。」


「“ヒール”みたいなやつ?」


「そう、創立者のこだわりでなんでもドイツ語なのよ。」


「う、それは面倒くさい。」


「で、変身アイテムだけど、とりあえず調べてみるから基地に来いって。」


「俺もそう言われた。基地からの遠隔では何の異常も検出してないけれど、基地で直接アイテムを調査するってさ。」


「でも傷が治って良かった。お母さんへの言い訳をどうしようって考えていたから。」


「じゃあ、帰ろう。家の近くまで送っていくよ。」


「うん。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「イリーナさん、こんにちは。」


「郁くん、来たわね。それじゃ変身アイテムを渡してちょうだい。技術部でチェックするから。」


「はい、よろしくお願いします。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ヒルデガルトさん、これから相模湖駅へ向かいます。送迎車の手配をお願いします。」


「了解よ、温ちゃん。」


「あのお、基地まで自転車で行くことは可能ですか?」


「力学的には可能だけど、人体への負荷を考えるとお勧めできないわね。30km以上あるし、途中に大垂水峠が立ち塞がります。これ、バイクの人にとってもけっこう大変なのよ。勾配が7%ぐらいになるので、ペダルがものすごく重くなる。すべての苦労を受け入れて到着したとしても3時間はかかります。そして疲労で何もできなくなる。」


「そっかー、飛んで行けたら最高なんだけど。」


「怪物が出現しないと変身できませんからね。」


「ですよねー。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「イリーナさん、どうでした?」


「技術班のチェックでは何の異常も認められなかったわ。なので、テストフィールドで変身実験をしましょう。バイクと一緒にフィールドに入って。」


「了解しました。」




「では行きます。変身!」



挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)



「何じゃあ、これはっ!」


 郁は腰から下があまりにも無防備にスースーするのを感じて下半身に目をやった。美少女戦士のスカートが目に入った。


「え?ええええ!? 女になったの?」


 郁は股間に手を伸ばして確認しようと思ったが、スカートを見て直前で思いとどまった。


「イリーナさん、これ...!」


「郁くん、事態はこちらでも把握しました。とりあえずその身体で戦闘訓練を行います。慣れない身体なので初級のシミュラントを射出します。」



「ええええっ!無理ですってば!」


「あら、声まで美少女になるのね。おもしろいわ。でも、遊んでいるわけではないの。たぶん戦闘後に変身が解けるはずよ。美少女戦士の変身についてはこちらにデータがないので、頑張ってみて。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ヒルデガルトさん、お久しぶり、というほどでもないですね。」


「変身アイテムが変な光を発したのね。じゃあ外してください。技術班に調べさせます。」


「はい、よろしくお願いします。」



挿絵(By みてみん)



(かおる)さんと上手な連携で戦ったみたいね。」


「数は多かったけれど、それぞれの固体は弱かったので。」


「これからは、戦闘中の傷をすぐにハイレンで癒やすのよ。」


「わかりました。」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「じゃあ射出するわよ。あ、ごめん!」


「な、なんですか?あ、ごめんって?」


「間違って中級者用のシミュラントドローンを射出しちゃった。」


「えーっ!」


「頑張ってみて。ビブリアと同じ戦闘力があるはずよ。」


「そんなあ...!」



挿絵(By みてみん)



「あら、はじめてにしては筋が良いじゃないの。」


「ふう、やっと元の男に戻れた。」


「原因が解明されるまで、しばらくは改造人間じゃなくて美少女戦士として活躍しなさい。」


「そんなあ....」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「技術班のチェックでは何の問題も検出されなかったわ。テストフィールドに入って。戦闘訓練で異常があるかどうかチェックします。フィールドで変身して射出したドローンと戦闘、良いわね?」


「はい。」



「Verwandle mich!」



挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)



「え?何、これ?えええええっ!」


「状況はこちらでも把握した、ビブリア...って呼ぶのもなんか変か」


「なんか変かじゃないですよお~!これ、(かおる)さんの改造人間じゃないですか?」


「郁と入れ替わるような行動を何かした?」


「いえ...別に...何も...」


「そのままだと不便でしょうから戦闘訓練用のドローンを射出します。」


「え?なんで?」


「これまでの経験から、戦闘終了後に変身が解けるようです。私たちの美少女戦士と同じですね。それじゃあ、行きますよ。」


「えっ?ちょ、ちょっと!」



挿絵(By みてみん)



「こんのーっ!多勢に無勢でもこっちは一騎当千なのよっ!」


 温の現国脳が余計な台詞を語らせたが、戦闘訓練は簡単に終了した。


「どうでした、元ビブリア?」


「元ビブリアはやめてください。せめて本名の温にして。」


「訓練の感想は?って、あら、もう変身が解けましたね。」


「楽勝でしたよ。敵の攻撃は全然効かなかったし、こっちはワンパンで倒せたし。」


「そう。ならば原因が解明するまでは改造人間として活躍なさい。こちらは世界邪悪根絶委員会(WEEC)と連絡を取って問題の解明に努めます。」


「了解しました。悩んでいてもしかたがない。これからは鋼の身体のヒーローとして頑張ります。」



温の割り切りが早かったのは、やはり装甲の物理力への信頼のせいでしょうね。一方の郁は...下半身スースー。

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