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TERMINUS

三十話

 ようやく辿り着いた頂上が、今侵されようとしている。


 俺の【能力】は制限を受けている。

 クソ神の所為だ。

 漁夫の利をしにきやがった。


「【解凍】、【母乳生成】」


 やはり発動しない。

 エキュリソーもなんか変だし……、なんで上手く行かねぇんだ。

 どこでしくった?

 いや、俺は悪くないな。

 全部エキュリソーが悪い。


「【龍装】、サタン」


「電撃がくるわよ!」


 そんな単純に使うわけがないだろ。


 俺は自分の肘にサタンを差した。

 筋肉に電撃を流す。

 そして、体内に埋め込んだ弾を飛ばす。


「レールガンだ!!」


 超高速の弾丸はマッハ7で飛んでいった。

 が、外れた。

 外されたと言うべきか。


 軌道がなぜかズレた。

 音速の7倍だぞ。

 なにをした?


「だが、何発でも放てばいい」


「くっ……」


「避けてる場合じゃない! ノイアルルを殺す!」


 そしてエキュリソーが、なにかをした。

 なにをしたかは分からない。

 俺の肉体がまったく動かなくなった。

 しかし、エキュリソーは真っ直ぐこちらへ向かってくる。


『悪魔め……、波で世界の時間を止めたな……?』


「お前も悪魔みたいなもんだろ」


 ヤバいな。

 無抵抗に殺されるぞ、これ。

 なんでこうなるんだ。

 ランヴェルとか言ったか?

 奴のことは気の毒に思うが、そもそも自業自得だろ。

 奴らが俺の国に近付かなければスバルとか言う奴は俺に捕まらなかった。

 なんで近付いてきたんだ?

 いや、エキュリソーの口車に乗せられたのか。

 おのれエキュリソー。


「ノイアルル、お前を地獄に落とすためにここまで頑張ってきた。ようやく努力が報われるわね。仲間の犠牲あってのものよ」


 自己中め……。

 だが、俺の【能力】で一つだけ封じられていないものがある。

 【The Destroyer777 Type:Volcano Ver2.6】だ。

 俺のレベルは4。

 時間停止に抗ってやる。


『悪魔! そいつ、動こうと……』


 遅い!


 俺は『悪魔の心臓』を貫いた。




 Level up!

 Lv.5になりました。




 ああ、ようやく辿り着いた。

 エキュリソーの命に。

 再び、俺の天下が始まる。


 時間停止が終わった。

 悪魔の死体をその辺に投げ捨てる。

 それは地獄へと帰っていった。

 神の声も聞こえなくなった。

 媒介がいなくなったからだろう。


 もう恐れるものは何もない。

 俺は、ランヴェルに目を向けた。

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