言語の支配者
こ、ここは……?
知らない天井だ。
「【##】」
なんだこのおっさん。
見下ろしやがって。
いやまて、こいつの顔知ってるな……。
そういえば俺をぶん殴りやがったじじいも知ってる。
こいつ龍王だ。
そんであのじじいは魔導王かよ!
どうりで強いわけだ。
「マジで終わってる。いい服を着やがって。その玉なんなんだ? 高そうなもん見せつけやがって。自慢か。自慢なのか」
「……自慢ではない」
「嘘つけよ。絶対に権力を誇示して皆から、あえおえええええええっ!!!!!????? 喋ったあああ!!!!!?????」
やばあい。
終わった。
「へへっ……。靴でもお舐めしましょうか。それとも肩を揉みましょうか」
「……【龍玉】。######……なるほど。……オートレジストか」
「なん、なんなんですか?」
「……一つ、この国の秘密を教えよう」
「は、はあ……」
「……この国に三種の神器があることは?」
「は、はい。知ってます」
三種の神器。
聖杖と魔導書、龍玉のことだろうな。
エキュリソーに聞いた覚えがある。
「……想像が付いているだろうが、これが【龍玉】だ」
「な、なるほど」
「……この神器は言語に生み出す。……つまり、簡単な記号を言語に変換する神器だ。……翻訳機と言った方が分かりやすいか」
「翻訳……。なるほど、それでシャープって言ってたんですね。なんでシャープ何だろうってずっと思ってたんですよ。それもシャープを連続して言ってますし」
#に言語的な意味を与えた結果がそれな訳か。
明らかに言語として破綻してたのはその所為だな。
「……そしてこの神器は言語を介して他者を操ることができる」
「なるほど。なるほど? ほう、ほう……」
やば。
こいつ言ってることやば。
言語を生み出してそれで操るってこと?
やば。
世界を支配できるじゃん。
あ、国を支配してたか。
「……今までお前が言語を理解しなかったのは、その精神支配を言語ごとレジストしていた為だろう。……今は精神支配を解除しているからこうして理解できているのだ」
「はぁ……。つまりお前は敵じゃねぇな。ビビッて損した」
「……今から全国民をお前と敵対させようか」
「へへっ、冗談っすよ。冗談。ほんのジョークだって訳っすよ。まあ場を和ませようとか? そんな感じっすよ~」
こいつはヤバい。
こいつの意志は国の意志と同義。
全国民がこいつの意志下でしか行動できない。
この【龍玉】欲しいなぁ……。
戦争できんじゃん。
してぇ……、戦争……。
「……そして今日からお前は俺の研究材料だ」
え。




