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未知の道

この話を一話と置けば話数を考える必要がないのでは……?

『眼鏡ガールによると、この人は捜査隊? というか、探検家? みたいな?』


 もしや冒険者と言うやつでは?


『ああ、冒険家が一番近いかもしれないわね』


 冒険"家"じゃねぇ!

 冒険"者"だ!


『同じでしょ』


 ニュアンスが違う。

 分かってないなぁ〜。


『細かなニュアンスまで分かるなんて、あなたは通訳の才能があるようね』


 もちろん、お前とは違う。


『じゃあもう通訳しなくても問題なさそうね。はー、肩の荷が下りた』


 ごめんなさい。


『殊勝ね。……で、その冒険者? は帰路を示すコンパスを持ってることが多いそうよ。特に高位の冒険者は』


 やっぱり冒険者にはランクがあるのか……。

 ジュルリ、興奮してきたぜ。


『ふむ、実際にはランクとかは無さそうよ』


 なんで!


『なんか冒険者は会社みたいな感じで、いろんな人がいろんな団体を作っているそうよ』


 なるほど、ギルドが沢山あるタイプね。

 分かりました、と。


『後方理解者面うざい』


 それで冒険者は通信機器を持っている可能性が高いってことか。


『個人じゃなくて会社、ギルド? だかららしいわよ』


 なるほど。

 眼鏡ガールはどれが通信機器か分かるのか?


『冒険者の娘らしく、そういうのには詳しいそうよ』


 まじ?

 めっちゃ芋っぽいのに。


『そういうのは思っても言わないものよ』


 思っただけなのにお前が思考を読んでるんだろ。

 俺は悪くない。


『いや。ノイアルル、お前が悪い。私の思考盗聴を妨害しているだろ』


 なんのことだ?


『とぼけるんじゃない。お前は今、ある程度は私に流せる情報を制御できるはずだ。それをしなかったということは、わざと悪口が聞こえるようにしたということ。つまりお前が悪い』


 そんなことはどうでもいい。

 取り敢えず脱出が最優先事項だ。


『そうね。クズに説教しても無意味だったわ』


 お、眼鏡ガールがなにか持ってる。

 あれ、通信機器じゃないか?


『そうらしいわよ』


 早速使ってみようぜ。


「……###……#……##……」


「なんて?」


「さぁ……」


 エキュリソーが分からなかったらどうしようもないんだが?


『ノイズが酷くてなにを言ってるのか分からないのよ』


 ほう。

 またなんで。


『ダンジョンの魔力が通信を阻害してる可能性が高いそうよ』


 ダンジョンには意思があるのか?


『というより、そもそもこのダンジョンが通信を阻害する魔力を持っているかもしれないそうよ。ごく僅かにそういうダンジョンもあるらしいわ』


 けど、このダンジョンは今までそうじゃなかったんだろ?

 だからこの冒険者はこの場に通信機器を持ってきた訳だし。


『そうね。いくらダンジョンの情報が出回っていないからって、そのくらいは分かるはずよ』


 もしや成長している……?


『ぞっとしない話ね』


 まあいい。

 このまま歩いていけば帰れる。

 道はメモしてあるからな。


『そのことなんだけど』


 言うな、分かってる。


『現実から逃げないで?』


 くそぉ……。

 道が変わってやがる……!

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