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現状の確認

三話、十八話、書きました。

 神官さまー。

 どこいくのー?


『聞こえてないわよ』


 さて、現状の確認をしようか。


『ボケを続けていない……? まさか偽物!?』


 アルミホイル巻かないと。


『ホンモノだったか』


 まあいい。

 俺たちは4年間この国にいたのに、全くもって情報を集めていない。


『まあ、できることも限られているから……』


 言い訳をするなッ!

 我が軍にそんな軟弱者はいらんッ!


『こっちから願い下げよ』


 では、現状の確認を始めるッ!


『聞こえてないわね』


 先程も言ったが、我々の持つ情報は限られているッ!


『それ、続ける気なのね』


 これは由々しき事態だッ!

 情報戦において、我々は一歩劣っているッ!


『誰と戦っているの?』


 だが、分かっている事もあるッ!

 ここ4年間は平和だと言う事だッ!


『いいことね』


 この愚か者がッ!

 家畜の様に、ただ平穏を貪りそれを維持する努力を怠ったが故にその平穏を失う、平和ボケした間抜けがッ!


『言い過ぎよ』


 我々は日々進歩していく必要があるッ!

 だがッ!

 情報が入ってこんッ!


『子供だもの、しょうがないわ』


 そうではないッ!

 お嬢様が話すのを見たことすらないッ!

 つまり、お嬢様が隠している訳でなければ、情報が秘匿されていると考えていい。


『あ、話し方が元に戻った』


 これ、疲れる。

 それはそうと、明らかに情報が入ってこない。

 ここには恣意的ななにかを感じる。


『偶然かもしれないわよ?』


 かもな。

 だが、偶然でない可能性もある。


『どっちの方があり得ると思う?』


 偶然でない可能性だ。


『その心は?』


 お嬢様は元いた国の情報が気になる筈だ。

 調べたりもしているだろう。

 それでも情報が入ってこない。


『新しい国家はまだ動いていないから、情報がないだけかもしれないわよ?』


 例えそうでも、少しくらいは情報がある筈だ。

 何もしないなんて事は無いからだ。

 調査の段階でも、調査をしている、という情報は入る。

 だが、それすらない。


『お嬢様が巧妙に隠しているのかも』


 ああ、そうかもな。

 だが、俺はそうは思わない。


『どう思っているの?』


 今までの事を全部忘れてくれ。


『は?』


 俺は、お嬢様が情報を収集していないと考えている。


『なんで? そんな訳……』


 まあ、これはあくまでも仮定だ。

 だが、これが真実だった場合、更に二つの仮定が生まれる。


『それは?』


 一つ目はお嬢様が薄情だった場合。

 これは可能性が低いな。


『なんで?』


 例え薄情だったとしても、お嬢様は亡命した身だ。

 全く情報を集めないなんて不用心にも程がある。


『確かに、お嬢様が集めなくてもメイドさんが集めそう』


 そうだ。

 二つ目、こっちが本命だ。


『それは?』


 亡命する条件として、それを提示された。


『そんなことある?』


 あるさ。

 例えばそれだけで信頼の証になる。

 この国を裏切ろうとすれば、周辺国家の情報を調べざるを得ない。

 調べない事で、信用を担保している、そういう可能性もある。


『そうね。でもこれらの仮定はあくまでも推測。証拠がないわ』


 そうだなぁ……。

 調べていない事を証明するって悪魔の証明だからなぁ。


『あなた悪魔の証明好きね』


 好きなのはお前の方じゃね?


『うっさい!』

難しいです。

主人公たちが子供なせいで、証拠の収集ができなくて推測だけになってしまう。

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