表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/29

ARRIVAL

十五話に辿り着いたぞ!

 遂に辿り着いた。

 俺たちにとっての理想郷。

 ここの名前はちょっと分からないけど。

 辿り着いたぞ!


『なに言ってんの?』


 なんか、ようやく安全になった気がする。


『確かに』


 てかさぁ……、着いたはいいんだけど、まだ待たなくちゃだめ?

 門が全然開かない。


『なんか手続きがあるんじゃない?』


 めんどいなぁ。

 さっさと入れてくれ。


『しょうがないわよ』


 待つかあ。



〜〜一時間後〜〜



 長い!

 まだ待たせる気か!

 こっちにはお嬢様もいるんだぞ!

 消し飛ばしたろか?


『お嬢様は眠そうだわ』


 そうか。

 ま、しょうがない。


『あ、門が開きそうよ』


 うおおおおおおおお!!

 開門だ!

 待ってたぜ!

 この時をよぉ!


『さてと、どこに行くのやら』


 門の先に……、神殿が……、ある……。


『ここは宗教国家かなにかなのかしら』


 まあ、亡命先としては妥当だな。

 もし、もともといた国にここの宗教が広まっていれば、亡命したお嬢様を探すのも一苦労だろうしな。


『でもどうかしらね』


 なにがだ?


『恐らく今回の亡命は他国との戦争の結果ではなく、ただの内戦よ。物質を消去できるお嬢様が亡命しているって事は、反政府勢力が勝った可能性が高いわ』


 まあ、もしまだ内戦が続いているならお嬢様も戦いに行くだろうしな。


『そう。つまり、反政府勢力は今までの国家を乗っ取り、新たな国家を樹立させるでしょうね』


 そのために内戦を起こすんだからな。


『そうなると、お嬢様を庇っているこの亡命先の国は、新たな国家と敵対する可能性が非常に高い』


 なるほど、つまりここの国が自国の安全の為にお嬢様を切り捨てる、と。


『この宗教の教義がどんな物かは知らないけど、最悪の場合、お嬢様は異端者として処刑されかねないわ』


 なるほど、俺たちに時間的猶予はあまりないと。


『分からないわ。今すぐ切り捨てられるかもしれないし、少し泳がせてから切り捨てられるかもしれない』


 いや、時間はまだある。


『なんでそう言い切れるの?』


 樹立された国家には信用がなく、国力も低下するからだ。

 あくまでも乗っ取りであって、国王が引き継ぎを行なった訳じゃない。

 国を運営するにも情報がいる。

 国土にも寄るが、国政調査に大体3年くらいか?

 役人も取っ替えただろうし。


『3年で終わるかしらね』


 終わんなくても、終わったようなポーズをするだろうな。

 だが、コネも信用もない新興国家と仲良くしたい国はないだろうな。

 だから、しばらくは大丈夫なはずだ。


『もし、信用やコネがあったら?』


 と言うと?


『反乱を起こしたのが国側の人間だったら、どうする?』


 その場合であっても、宗教国家である以上はあくまでも中立を演出するだろうし、大丈夫だろ。

 そう信じよう!


『そうね! 未来の事は考えないほうが楽よ!』


 見て、神殿の奥にスゲェ綺麗な杯がある!

 黄金だぞ!

 宝石も付いてるし!

 あれ、触られるのかなぁ。


『無理じゃない? 高級そうだし』


 あ、でも触りそう。


『お嬢様は触れられるでしょ』


 あ、騎士も触ってる。

 予測が外れて可哀想。


『うっさい!』


 儀式なのかな?

 全員が触ってる。

 わーい。

 ぼくにもさわらせて〜。



ペタッ



 Level up!

 Lv.2になりました。


 レベル上がったんだが?


『なんで?』


 多分これがレベルアップに必要なものだったんだな。


『運が良いわね』


 まあな、運だけは良いんだ。

俺には政治が分からぬ。

だから一章を終える。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ