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強制結婚計画
少子化が社会問題となってだいぶ経過するが、
一向に解決策はない。
そんな中、ついに国が出した方策とは、
未婚者に対する強制結婚計画であった。
30歳を越えて、未婚のままでいる者に対して、
強制的に結婚命令が出されることになった。
もちろん、結婚というものは相手がいないとすることができない。
そこで、国がランダムに結婚相手を抽出して、男女のペアを作成することになったのだった。
もちろん反発もあった。
自主性にまかせるべきだとか、自由にさせろ、という意見もあった。
しかし、それ以上に現状を変える良案もなかった。
そもそも、結婚しないということになんの問題があるのか?
少子化とはどういう問題なのか?
それは、高齢化社会を支える若い層の確保にある。
つまり、切羽詰まっているのは高齢者のほうなのだ。
そして、国会議員は高齢者の集まりである。
となれば、こう言った法案を通すことには、非常にスムーズだった。
かくして、強制結婚計画が開始された。