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第1のスキル《スクイッド》

表紙絵はメインはAI(Adobe Firefly)さん作、切り貼りなどの編集は私。

タイトル字も私作作です。


後書きにFAありまーす!


挿絵(By みてみん)


 新しい神は言った。

 〝人は三回死ねる〟――――と。




 2XXX年。

 人類は宇宙人――(いや)、宇宙どころか、別の宇宙からやってきた侵略者たちにより、滅亡の危機を迎えている。



 その危機、異変は最初、月の裏から現れた。


 ――月とは、あの空に浮かぶお月さまのこと。



 地球から見た裏側の月面にいつの間にか()いていた、通称【大穴(ラージホール)】。

 その巨大な穴から、馬鹿デカい東京都5個分くらいの大きさの宇宙船に乗って、侵略者たちがやってきた。

 その穴は別の宇宙に繋がっていたのだ。



 あたしたち地球人は、突如現れた巨大かつハイテクノロジーな宇宙船に驚いた。

 その宇宙船から降りてきたのは、人型の宇宙人だった。

 しかし、手は左右に二本ずつの計四本。


 あとから分かったことだが、クモに似た生物から進化したと思われる、『クモ人型宇宙人』だった。

 手は4本、足は2本。

 オスの生殖器が2本。


 雌雄(しゆう)共に外見は非常に美しくて美男美女。

 身長、およそ3M超え。 

 高い知性はあるが残忍。



 彼らをどう呼称するのか。

 異星人? 宇宙人? 別宇宙人?

 それとも何だっていい?

 いや、呼び名というのは意外と重要だ。

 違和感のない、且つ言いやすい&覚えやすい呼び名が求められる。


 結局、【クモ星人】に落ち着いた。



 そして、【クモ星人】とのファーストコンタクト。

 人類は巨大な宇宙船に畏怖し、彼らが友好的宇宙人であることを期待した。

 だが、彼らの第一声は、宣戦布告だった。

 非常に残念なことに。



 彼らは一方的にこう告げた。

「我々が勝利したらこの星をもらう。人間は不要なので、この星から消えてもらう」――と。



 戦う前から負けを覚悟した戦いが始まった。

 始まる前から分かっていた、圧倒的な力の差。

 人類がすぐ滅ぼされなかったのは、【クモ星人】ができるだけ無傷でこの星を手にいれたいと、戦い方にあるルール(丶丶丶丶丶)を持ち込んだからだった。




 あたしたち人類は敗戦を覚悟した。


 一度はほとんど完全降伏寸前まで行った。




 程なくして、人類社会は食糧難に襲われる。


 侵略者の所為(せい)で食糧難に(おちい)ったあたしたち人類。

 追いつめられたあたしたちの目の前に、焼け焦げた【クモ星人】の死体が転がっている……。


 しかし、どこの勇者が最初にヤツらを食べようと考えたのか――。


 結果的には、カニに似た味でかなりの美味だった。

 人類も残忍さと凶悪さでは負けていない。




 寸前の土壇場であたしたち人類が敗戦と滅亡を回避できたのは、彼らの肉で飢えを凌げたということもあるが、一番大きかった理由はそれまで不干渉の方針を貫いていた我らが神(丶丶丶丶)のおかげだった。



 そう。

 昔の人は信じられないと思うけど、あたしたち人類の祈りがとうとう神に届いたのだ。

 神様って実在したんだね。




 ――(いや)地球人(我ら)の神▉▉▉様(恐らく検閲対象?)は白旗をあげた(ギブアップした)

 あたしたちを救ったのは別の神――地球人の神のご友神(ゆうじん)だった。


 その方の御名(みな)は▉▉▉▉▉▉様(これも検閲で消される?)という。


 異宇宙――つまりわたしたちの宇宙とは異なる宇宙から召喚された神様。



 そして、この▉▉▉▉▉▉様が「この宇宙のルール」を変えた。



 ――(いわ)く〝これより人は三回死ねる〟


 ――(いわ)く〝一度生き返る度にギフト(恩寵)としてスキル(能力)をさずける〟



 ――――と。




 ◇




 あたしこと 本上(ほんがみ) 量子(りょうこ) にとって、高校一年の夏が明けてもうそろそろ秋になるかという頃だった。

 空から機械の戦闘服を着けた大型の【クモ星人】が一人、あたしの通う高校の校舎に落っこちてきて、あたしのいる教室を直撃したのだ。

 運悪くあたしと、あたし以外のクラスメートが半分が死んでしまった。


 そして。

 あたしたちは一度目の死に戻りを経験する。



 あたしの最初に得たスキル名は『スクイッド(イカ)』。


 どんな能力かって?


 世界中どんな場所にでもイカがいることを想像できれば、その場所の視界を得ることができるというものだ。


 うん、意味不明。

 イカはなんの関係があるんだろう?

 今は離れたところに疎開(そかい)している、元大学講師で現在は漁師のお父さんに聞けたら、何か理由が分かるんだろうか。


 まあ、簡単に言えば「千里眼のような」スキル。

 イカスミを吐けたりはまだしてないけど、頑張ればイカスミを吐けるようにもなるのかな。



 次に、二度目の死に戻りで得たスキル名は『フライングフィッシュ(トビウオ)』。

 こっちの能力は簡単に想像つくよね。


 トビウオのように飛んでって、対象物を貫通する能力だ。

 鋼鉄の板だろうが分厚いコンクリートだろうが突き破る事ができる。


 こっちは割りとトビウオのイメージ通りで分かりやすい。



 この二つのスキルから思うに、あたしのスキルは(少なくとも名称的には)漁師の娘なことが影響しているんじゃないか、と推測している。


 だけど、三つ目のスキルは(おもむき)が違っていたんだ――――




 ◇




 ▉▉▉▉▉▉様――どうせ検閲で消されてしまうから、これより以降は【あの御方】で統一する。


【あの御方】が決めたルールでは、スキルを日常生活で使うことが出来ない。


 なので、非戦闘時の訓練は基礎体力作りや普通の体術とか格闘の訓練になる。


 スキルはぶっつけ本番でしか使えないのだ……。



 それだけだとさすがに不安なので、あたしはせめてイメージトレーニングだけでもやっておこうと、一人瞑想ルームにこもることにした。






「おい《スクイッド》。調子はどうだ?」



 屈強そうな白人のスキンヘッド男が声をかけてきた。

 ちなみに、あたしたちは互いにスキル名で呼び合うのが普通である。

 《スクイッド》とはもちろん、あたしのことだ。



「《ラビット》。まあまあね」



 屈強そうに見える彼、スキンヘッド男のスキルは残念なことに『ウサギの様な逃げ足』だ。

 たしか、二つ目のスキル名も『カメレオン』……。



 恐らく、【あの御方】が与えるスキルは、受け取る側の『本質』が大いに関係しているのだと思う。






 瞑想ルームで、あたしは瞑想する。



『スクイッド(イカ)』で見つける。


『フライングフィッシュ(トビウオ)』で貫く。


『スクイッド』で隠れているヤツを見つける。


『フライングフィッシュ』で隠れているヤツに大穴をあける。


『スクイッド』で……を見つける……。


『フライングフィッシュ』で……を串刺しにする…………。




 ◇




 一度滅ぶ寸前までいってそこから盛り返した人類だったが、今また滅亡する寸前まで追いつめられていた。



 あたしたち人類は、【あの御方】から『三回死ねる権利』と『死に戻る度に新しいスキルを授けてもらえる権利』をもらえたハズだったが、しかし人類全員がスキルを受け取ったわけではなかった。


 その理由はよく分かっていない。

【あの御方】があたしたちに語りかけてくれたのは、最初の一回きり。

 スキルもルールも、大部分が謎だらけである。



 スキルを授からなかった人間はそのまま死んで生き返らない。

 スキルを得られるかどうかは死んでみるまで分からない。


 また、どうにかスキルがもらえたとしても、戦いに向かないスキルの可能性だってある。



 ちなみに、ある統計学者によると、死んでスキルがもらえる確率は約60%、戦いに向いたスキルはさらにその半分ということだ。


 最初に死んで生き返る確率は三分の二。

 戦えるスキルがもらえる確率はさらに半分の三分の一。


 つまり、自ら進んで死に戻ろうとする人間はほとんどいない。



 あたしのクラスだって十人死んだけど、あたしを含めて四人しか生き返らなかった。

 戦えるスキルを得たのはあたしともう一人の二人だけ――――


 おい。

 確率ちゃんと仕事しろ。





 今、敵と戦っている連中は、あたしを含めてほとんどが、初期の敵の攻撃や敵との戦闘で死んだ人間だ。



 でももう、戦える人間はあたしを含めてもうわずか、残り100人にも満たない。


 あたしと一緒に戦っていたあのクラスメートの一人も、あたしを残して先に戦死してしまった。



 人類も途中は盛り返したんだけど、大昔の日本軍の様に消耗戦には弱かった。

 植民地か奴隷にされて生き残る道があるかも知れない。

 もしくは食用の家畜か。


 考えただけで、絶望で体が震えてしまう。



 そして、あと二回負けたら人類は今度こそ完全敗北――――

 とうとう、人類は追い詰められた。



 そんな状況の中、あたしは最後の死ぬ権利を使う決心をした。

 もちろん、あたし以外の最後の死ぬ権利をまだ残していた人たちのほとんども、あたしと同じく、その権利を使うことにした。


 あたしたちは、最後の戦いの前に少しでも敵に損害を与えようと、皆でバンザイアタックで死んでいった――――




 ◇




 そして、あたしは三度目の死に戻りをした。


 敵に殺された瞬間を思い出せば、最悪の気分だ。


 でも、新しく得たハズのスキルのことに思い当たり、飛び起きる。



 自分の中に目覚めているはずの三つ目のスキルを確認する。




 ――三度目の死に戻りで得たスキル名は『コンセプション(概念)』。




 漁師シリーズはどうした?




 あれかな。

 高校の図書委員の時に読み(ふけ)っていた哲学書の影響だろうか。

 ちっとも人生の役に立たないが、中二な妄想をするには大いに役に立った。


 それとも、漁師になる前は大学で物理の講師をしていたお父さんの影響だろうか。

 物理はあまり関係ないかな。

 でも、お父さんは夢想家でもあったから、お父さんの影響はあるかもしれない。



 それはさておき。


『コンセプション』の意味をインターネット辞書で調べたら、『概念(がいねん)』の他に『受胎(じゅたい)』という意味もあるらしい。


 受胎とは、つまり妊娠のことである。


 まあ、告白す(ぶっちゃけ)ると、少しドキドキしました、あたし。


 あたしの精神年齢は、やっぱり中二なのか。

 (こじ)らせなのか、やはり。



 そんな微妙な17歳の乙女心なのであった。





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― 新着の感想 ―
[一言] これは面白そう!! 死ぬたびにスキルを得るという設定は秀逸ですね!
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