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九百六十生目 半減

 いきなり部屋の空気が変化し急激に身体が動きが悪化する。

 まるで半減したかのような……

 あっ! 光線が……避けられない! 受ける!


「うあッ!」


 全身があぶられる! うぐぐ……!

 なんか何もかも遅く感じる……!

 ぜ……ゼロエネミー!


 ゼロエネミーは素早く飛んできて大盾化し光線を受け止めてくれる。

 い……今のうちに体制を整えねば。

 ゼロエネミーや魔法の速度は問題ない。


 ただ速度半減じゃあ光線を避けるのは無理。

 こんな相手まともにしてられない。

 危険域に追いやられていた生命力がなんとか4分の1まで治っている……


 この身体がおかしい感覚……謎の鳴き声……まさか。


(宣言……なのか?)


 ドライの言う通り神の力によりこちらの概念をいじられたときのようだ。

 悪魔の目は古き月の神の因子を埋め込み成立させているようだし……

 あれほど巨大な悪魔の目ならば元になった神々の力すらも使えておかしくないはずだ。


 ここは……間違いなく札の切りどころだろう。


「私に対する、宣言を、無効化……する!」


 腕を振りマントをはためかせツノをさわり……

 一気に振る! あっなんか遅い!

 勢いはともかく私のマントが変色すると共に不可思議な力……蒼竜神のパワーが私を包む。


 うわ今ので3分の1まで脱色した!

 これほど消費が重いということは相手の効果がそれほどの重さか!

 だが……


「よし、動ける!」


 手の振り。握り。そして感覚。

 みんな元通り。

 たしかにこんなことされたら通常の相手ではどうしようもないが……


 今の私ならば……なんとかなる!

 なんとかしてみせる!







 意気込んではみたものの……

 待った。単純にすごく強くないか?

 花弁は何故か開きっぱなしだがかわりによりビームを放ってきている。


 さっきからなかなか近づけない……

 なにより悪魔の目があるはずのアカネの顔が浮かぶ部分。

 そこから猛烈に追尾するビームが放たれているのだ。


 速いのに追尾はズルい!

 少し近づけば『怒り狂った』と表現するにふさわしいほどに執拗な触手攻撃をしてくる。

 これらをくぐり抜けてもまだ腕がある。


 この弾幕はどう避けきるべきか……

 少しでも喰らうと割と吹き飛んでしまうからね。

 近づけずあと本来速度を縛って一方的になぶり殺しにする。


 これ1つあるだけで神の力がなければ一方的に大軍がなぶられるのかもしれない。

 彼らカエリラスの主力はアンデッド軍だけではなくこういうバイオ兵器軍……それに召喚獣も。

 帝都が落ちるのも無理はない。


 それに今だわかっていないこの地の異変。

 なぜ別の世界と融合でもしてしまったかのような見た目になっているのか……

 まだ奥の手があると見て間違いないか。


 そのためには……アカネをここで全力で止める!

 "ミニワープ"1回接近しきれる距離ではない。

 ただ触手と腕近くでもう"ミニワープ"で詰められそう。


 幸いなことに相手は出来得る限り奥に陣取って動かない気らしい。

 遠慮なく詰めさせてもらおう。

 ……できるのなら。


 素早く光線を避けて避けて……

 ダメだスキがない!

 接近するにはやはり魔法をやって1回少しひるませなきゃ!


 "ヒーリング"のほうはなんとか終わって生命力は完治。

 かわりに身体が全身痛みだしたけれどね!

 それにビームでカスるとすぐに生命力減るから油断ならない。


 勇者の力はまだ身にまとったまま。

 とりあえず空いた魔法枠に唱えつつ残り2つ唱えておいたものを……使う。

 相手の光線は武技らしくないし感覚的にこちらが通るはず。


 聖魔法"バウンスバック"を発動!

 私の周囲に魔法の壁が生まれ(エフェクト)で優しく包み込まれているかのよう。

 追跡光線に直接……当たる!


「ぐっ!」


 受けて強く輝く"バウンスバック"の(エフェクト)

 それごしに衝撃が伝わってくる!

 凄まじいパワー……!


 けれど……! 力を込めてふんばって……

 うぐぐ……

 押し返す!


「それっ!」


 重いが……返せる!

 時間にしては一瞬。

 追跡光線がキレイに敵に返っていく!


「……!」


 敵の悪魔の目が隠れているアカネの顔がある部分に命中し爆発と共に黒煙が上がる。

 そして悲鳴のようななんとも表現しづらい声があがる。

 よし効いてはいるぞ!


 さらに来る光線を……弾く!

 また敵の身体に命中し新たに黒煙が上がった。

 勢いにやや傾いて弾幕が甘くなる。


 今だ! 土魔法"ロックショット"!

 周りに合わせてなのか調整していないのに黒い岩が放たれる。

 光線を1度は弾くが……何度も当たって砕ける!


 土煙が上がったところを私が突っ込み抜けていく!

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