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九百二十六生目 三柱

 なんとか敵をしりぞけた!

 アンデッドは殲滅してカエリラスは拘束。

 あとは彼らを気絶でもさせておけば……


「あ、アンデッドすら!」

「目が見え……」

「さあ、覚悟しろよ!」


 イタ吉がしばこうと拘束したカエリラス兵たちに近づく。

 ……うん!?


「イタ吉!」

「おっと! まだ手はあるぜ! できることなら使いたくなかったがな!」

「何!?」


 イタ吉が反応したが念じるほうが早かった。

 3人のカエリラス兵たちの懐が光り……

 強い衝撃と光が襲う!


「おわっ!?」

「うっ!」


 イタ吉も思わず吹き飛ばされるが受け身を取り無事。

 魔法記述が描かれ……

 光が収束して形になる……

 それはどこかで見た姿。


 体が淡く輝き(エフェクト)で構成されている用に見えるそれ。

 人魚のような蛇のような体にモグラのような爪。

 もう一体はゴブリン型のハリネズミ。


 そして狼の上半身と東洋龍の下半身。

 この3体は……!


「召喚獣!」

「ぐっ、なんと……!」

「げっ、マジか」

「そんなにヤバイのか……」


「なんだぁ……? 見た顔がいるなぁ……?」

「うおおおっ!! インパルスっ!! ここに見参っ!! おや!? 本当だ!?」

「何、私達は前がどうであれそこに言及はしない……そうだろう? それよりも大事なことがある」


 召喚獣エンビィにインパルスそしてデザイア。

 確かに召喚石は一つだけではないだろうが……

 希少なはずのそれらを惜しみなく投入しだしたか……


 召喚獣戦の振り返りだ。

 彼らは召喚士により呼び出され召喚獣として(エフェクト)で構成された体を持つ。

 彼らに生命力やレベルなどはなく代わりに召喚者に生命力ボーナスが入り強さは召喚士の腕前と実力に依存する。


 召喚獣は召喚士に指示をされないと行動力をある程度消費する行動が取れない。

 なぜなら行動力も召喚士に依存しボーナスが入るからだ。

 そして大事なのは彼ら神クラスの立派な召喚獣は宣言(・・)という大技が使えること。


 場のルールを一方的に定める。

 新たな概念を設けるのだ。

 やられると一気に不利になる……!


「気をつけて! 前より1体1体は弱いけれど全員強力!」

「ちっ、確かに前の召喚士よりヨエェなぁ……でもぉ……負ける気はしないねぇ……!」

「なぜこの組み合わせなんだ……召喚の組合わせが悪い。私達の中で誰が宣言を使えばいい?」

「だーかーらやりたくなかったんだよ! クソッ、本当はこうならないようにしなくちゃいけねえのに……」

「なんだなんだ? 身内争いか?」


 縛られていカエリラス兵が愚痴る。

 それにデザイアの背の針を揺らしながら言うことが事実なら……

 まさか宣言は被らせられないのか。


 今までも1体ずつだなあとは思っていたがその縛りがあるのならこれはたしかに……


「チャンスかもしれない! イタ吉、グレンくん、相手に宣言させないで!」

「おう!」「わかった!」

「召喚士たちっ! インパルスたちに指示をくれっ!」


 悪いが私達は話し込む気はない。

 魔法準備しつつ指示をしてイバラを伸ばす。

 目指すは迂回して直接召喚士!


「ま、また来た! 俺たちを守れ!」

「イバラを防ぐんだ!」

「その2体の攻撃もしのげ!」


 エンビィとインパルスがイバラに殴りかかって的確に弾いていく。

 デザイアは丸まって高速回転し針を飛ばしてイタ吉たちを牽制。


「しゃらくせえ!」

「この程度なら!」

「そらああぁっー!!」


 イタ吉は針を見てしのぎ避けて私は"千の茨"により分割し殴り弾けない量を伸ばす。

 さらにグレンくんが不可視の剣をのばしトゲを凪いで吹き飛ばしそのままデザイアへ!


 勇者の剣とデザイアの針が削りあい(エフェクト)が火花を散らす!


「なんだ? 何に攻撃されている?」

「多すぎるっ!」


 デザイアから困惑。

 インパルスたちはしのぎきれないだろう。

 "千の茨"は召喚獣たちを飲み込む勢いで抑え召喚士たちをイバラですいている顔を頭部鎧ごと殴りつける!


「へぶっ!?」「げっ!」

「うはぁ! は、早く焼くなりなんなりしろ!」

「くっ、その言葉を待っていた」


 デザイアが結局勇者の剣に弾かれる形で完全静止。

 慌てて丸まりを解除したあと魔法を唱える。

 デザイアは魔法の使い手……だから!


「宣言! 宣言の許可を早く!」

「良いからはやぶへっ! 燃やせっ!」


 後少しで気絶までもっていけそうだが……

 デザイアが焦っているのはまだ魔法を唱えているからというのとデザイアの宣言内容である。

 たしか『相手の魔法以外の攻撃は全て無効化する』だ。


「もがもぐ!」「うおおおー……!」

「なんだよっ! 召喚獣は切り札並に強いんじゃべほっ!?」

「つ、使えなゲフッ!? 振りほどけよ!」


 大量のイバラで"縛り付け"しエンビィとインパルスはイバラ玉の中。

 これらは全てデザイアに宣言許可すれば解決でき……

 それ以前にもっとうまいやり方があっただろうに。

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