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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
狂おしき恋をあなたに捧ぐ
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八百八生目 変態

 20mとか30mとかある超大型獣神ホルヴィロス。

 私はサイズ的に足元程度……

 だからまずは足から崩す!


「さあさあ! まだ始まったばかり! 私は貴方が大好きだから、どんな(こうげき)にだって耐えてみせる!」

「うるさいッ!」

 

 いらついている自分をどこか少し遠くから見ながら。

 イバラがホルヴィロスの足へ"猫舌打ち"から連続で"龍螺旋"!

 2本のイバラの先が枝分かれして複数に分かれ……


 凶悪な棘が生えたそれを激しく何度も叩きつける!

 独特な(エフェクト)が発生して防御能力が落ちたことを知らせる。


「おお? 一体何を――」


 ――そして残り2本が生きているようにうねり強烈に秘めた(エフェクト)と共に強く叩きつけ!


「おお! 強烈!」


 そして遅れて爆発!!

 強烈な爆発に腕が焼けて裂け……


「わあ! さらに! ほんと好きだなあそういうところも!!」

「なッ!?」


 上下から白いツルが伸びてきてあっという間に傷口がふさがりすぐになんともなかったかのように!?

 生命力は……全然減ってない!

 なんだこれ効いてないわけじゃないが……


「うッ!」


 気づくと豪雪みたいに胞子が増えてきている!

 いくらなんでもこれだと私でもジワジワと痛みが走る。

 きっちり"ヒーリング"をかけつつ走らねば。


 "アンチポイズン"は大丈夫というより意味がない。

 結局こちらを溶かすダメージが痛いのだから。

 ホルヴィロスの行動力は……まるで減ってないか。


 なんなんだこれは。

 いくら神でもこれはおかしい。


「あれあれ? 不思議そうな顔をしているね? 教えても良いけれど……もっともーーーーっと私のコトを知ってよ!」

「何を……えッ!?」


 ホルヴィロスからツルがたくさん伸びてきたが敵意はない。

 かわりに地面にいくつも突き刺さった。

 大きいから上を走れそうだ……


「さあさあ! 私の全身を走れるようにしたよ! 全身いたるところを見て!! 推しにシカンされるなら、アリ!!!!」

「黙って!」


 ぐっ……けど提案は魅力的。

 相手はこちらを完全にナメている。

 トリックがあるからだろう。


 神といえどなんでもかんでも無限で無敵ではないのはナブシウで証明済み。

 ただどの神でも神としての力はあまりに特殊。

 どうにか弱点を見つけねばホルヴィロスの目を醒ますことなどできない。


 素直にツルに飛び乗り駆け抜ける。


「うひゃあああああああーーーー!! ローズが!!! ろぉずさんが!!!! 触った!!!! 肉球!!!! 乗ったー!! もう3回くらい死んで生き返る!!!!」


 うぐぐ……攻撃していないようで1番キツイだろう猛毒胞子をどんどんまいてて身体中が痛む。

 幸い毒が気管支に入り込むような小ささではないのだけが助け。

 とにかくツタを駆け……背中!


 跳んで落下に合わせ爪を剥く。

 "連重撃"による2度直接攻撃を与えられるスキルは常にオン!

 両前足に行動力を溜め……


「そこだッ!!」


 跳びながら空きな背中へ大きく爪を振るう!

 飛び出た(エフェクト)が大きな爪撃としてホルヴィロスを大きく斬り裂く!!


「わあっ!! ……キュンときたよ!」

「うえッ!?」


 深い爪痕がまた瞬時にツタで覆われ何もなかったかのように元へ。

 させない!

 息をつかせぬ間もなく連続切り!


 並の魔物なら一瞬で細切れになる切り裂き!

 "峰打ち"なしの全力切り込み!


「……ッ!」


 き……斬り裂いた先から癒着し元に戻っていく!

 切った感触は肉を切ったような……いや植物と肉をいいとこ取りしたかのような。

 つまりは確かに私はこれを斬っている……はずなのに!


「さあさあ、次へどうぞ〜! 私も貴方を全方向から味わいたいからね!! 舐めるように!!」

「くッ……」


 次のツルへと跳び乗り次から次へと攻撃箇所を変えてゆく。

 尾も。別の脚も。腹も。頭も。

 どけだけイバラを放ち爪で裂いても効かない!


 地面へ落下するように着地する。

 身体中が痛みでうずくが"ヒーリング"で相殺している……

 とても見た目はよろしくないが。


「はああぁーー!! 全身でローズを感じれて幸せ……!! 今が私の春!! こんにちはーー!! 幸せこんにちはー!! 胞子にダメージ受けているローズもこう、なんかグッとくるよね、わかる? わかる!」

「うぐぐっ……」


 確かに無駄に疲れさせられた。

 だがさすがにわかるぞ。

 この植物たちが無限再生するのは……!


 "見透す眼"!


 当然のように深層心理ブロックはされるがそこではない。

 この身体の中だ!

 どこだ……?


「ひぁあーーーっ! 改めて見られている!! 推しにじっくりとこんなに見られる機会なんてない!! 今後はずっと私だけを見てくれるんだよね!! 私もっと身体を整えるよ!!」


 セクハラはそちらでありこっちではない!

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