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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
狂おしき恋をあなたに捧ぐ
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七百八十一生目 吊橋

 橋をおしゃかにした犯人だと断定されてめちゃくちゃ猿魔物イロテナガに攻撃された!

 全力で森の外を通って逃走中!

 今も絶賛石の嵐!


 木の上生活なのにめちゃくちゃ石を持ってるなと思ったら違った。

 1匹のイロテナガをよく見たら手の中にいつのまにか石が増えていたのだ。

 そのまま自身が長い腕を使って枝を軸に回転し遠心力で投げてくる。


 スキルか!

 しっかり痛いわけだうへえ!

 今しっぽイバラに食い込んだ!

 これなんか嫌な感覚だーっ!


 "無敵"で攻略するには石の数が多すぎて対象をしぼれない。

 私以外にも飛ぶし。


「ワープしましょう! 準備は?」

「あ、そうか! 一旦外の世界へ!」


 (くう)魔法"ファストトラベル"なら1発で安全圏へ行ける。

 ただそれには1分ほど……


(ダイジョーブ、にげている間にそうなるとおもってジュンビしてたよ! あと20くらい!)


 ありがとうアインス!

 確かに逃げるのに夢中だったが"ファストトラベル"が裏で構成途中のようだ。

 唱え終わって発動すればなんとかなる!


 イバラをカサにしながらとにかく投石から逃げる。

 森の外周沿いにこのまま走ればまた西の森行きの橋につくはずだ。

 ヌマグローブの森から距離をとらねば!


「あと少し! みんな!」

「任せた!」「ああ!」「お願いします!」


 "ファストトラベル"の特性として出来る限り接触しているのが望ましいとされる。

 特にこういう自身すら座標がズレまくっているときにはだ。

 なので全員にトゲを引っ込めたいばらを伸ばして掴ませた。


 さあ発動! "ファストトラベル"!


 ぞくりと背中に寒気が走る。


 心臓が1つ強く高鳴って……

 何も起きない!?

 魔法が発動したのに弾かれた!? なぜ!?


「ど、どうしたんだローズ?」

「わ、わからない! 使ったのに弾かれた!」

「さっきの、カエリラスのせいでしょうか!?」

「転移阻止か、奴は踊れと言っていた! それはありえそうだ! クソッ!」


 イバラを手放してもらい再び石の傘とする。

 あいった! 脇腹は痛い!





 よし西の森行き橋までたどり着いた!

 ここを走ればヌマグローブの森から離れられる!


「あと少し、駆けましょう!」

「なんとか回復持たせる!」

「もうめちゃくちゃ石当たったぜ……!」

「俺はデカイ分ただの的だよ!」


 各々なんとか防いではいるものの回復と同等ぐらいで削られる。

 余裕があるのは私ぐらいだが私は私で回復が忙しい。

 でもこの角を曲がって……


 走る!

 背後のヌマグローブの森が遠のいていく。

 よしなんとか振り切れ――


「長!」

「うむ」


 あの1番立派なイロテナガから強い魔力が!

 私達の目の前が隆起していく!?

 植物を操っているのか!


 駆け上がることが困難な速度で橋がせり上がり……

 私達の足場までも持ち上がっていく!


「「うわあああっ!!」」


 坂になったところを転がってさっき曲がった角のところまで戻されてしまった。

 ど……どうなったんだ!?

 "鷹目"!


 遠くから全景を見てみるとおよそ半分の地点から切り離され橋がせり上がっている。

 船を通す時みたいに橋を立てたのか!?

 完全に地の利が向こうだ。


「今だ! かかれ! 我が群れ!」

「「うおおおおー!!」」


 猛烈な怒号とともにイロテナガたちの一斉投射!

 まずい回復切り替え防御展開!


「うおっ!?」「ぐっ!?」「危ない!」

「やらせない!」


 高速化土魔法"ストーンウォール"!

 相手の石たちが私達に降り注ぐ瞬間に跳ねた橋の上から斜め下に石壁が発生。

 私達がちょうど隠れるサイズ。


 そこに石たちが降り注ぎ轟音とともに亀裂が入る。

 速度だけ重視で出来は脆い……がしのげる!

 音が止んだと共に石壁は砕け散った。


「長!?」

「土の、無い所、あれほどの、土魔法。燃やした魔法使い。アイツだ!」

「コロス!」

「アイツコロス!」


 うわっ! こっちに殺意が集中した!

 逆に言えばみんなは隠れさせられる。

 "同調化"でこっちの動き予定を伝え無言の同意を得る。


 あとふつうに悪意は心につらいものが来るね……


「みんな! 私は橋を燃やした犯人に襲われた側だ! 犯人じゃない!」

「アイツだ!」

「アイツを殺せ!」

「ちょっと腹減った……」


 む。今の聞き逃さなかったぞ。

 技を使い行動力が減れば総エネルギー減少から身体が栄養を欲する。

 石投げまくっていたからな……


 私が前に出ながら離したおかげで視線が私にばかり集まっているのも良い。

 もう少しだ。


「疑うのはわかる! 橋を結果的に落としたのも事実! だけど燃やしたり悪意のために橋を落としたのではないから、わかってもらうために私と戦ってくれ!」

「お、長!」

「好機。かかれ!」

「「殺せ!」」


 来た! 戦い開始だ! 

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