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五百八十一生目 渓谷

 オアシスで剣ゼロエネミーを手入れしながら自身の能力再確認。


 "救急魔術師"が10レベルとなり"救命師"というレベルなしスキルが追加された。


[救命師 回復魔法の速度が上昇。そして相手の生命力が減っていれば減っているほど回復効果が上がる]


 これはどれほどまで効果があるのかまだよくわからないが……さらっとすごい効果だと思う。

 デメリット特になし。

 相手の生命力尽きかけていてもすぐに安全値へもっていけるだろう。

 たぶん。


 そして"無敵"が9になることによりついに対象が『無機物、無意識体』に及ぶようになった。

 これで機械生命やら魔法無機物生命やらエレメンタル体やらでも効くように。

 戦意を削りきって説得させるのはすごく重要。


 それに……もうちょっとで10レベルになる。

 ここまで苦労させられそして裏方で活躍したスキル。

 思い入れもかなりある。


 スキルポイント5ということで新しく入手しておこう。

 中身は……


[触手マスター 鞭、特に自身の身体にあったり自身の体のように使える武器の使い方詰め合わせ。また威力増加と耐性が付く]


 名前が奇妙なので正直取るのにとまどっていた。

 ただ"猛毒の花"からの派生で得られるようになったもの。

 明らかに何を指すかは明白だ。


 ロゼハリーのイバラのことだ。

 もちろん剣ゼロエネミーの鞭剣モードもいいだろう。

 肝心の武技セット内容だが……


[縛り付け 瞬時に相手を拘束し拘束状態に変化させる。また締め上げて追加で痛みを与える]

[猫舌打ち 1つの鞭が枝分かれしささくれた後相手の全身を叩く。相手は防御能力が落ちる]

[蛇の構え 自身の周囲に鞭を這わせ"防御"と同等性能を得ながら迫りくる危険を払いのけられる。また反撃をしてから鞭の威力が増す]

[拷問払い 執拗に連続で打ち付ける。このさい相手が悪化状態異常ならば追加ダメージ]

[龍螺旋 細長い龍を思わせる自在な動きで相手に襲いかかる。大きなダメージの後に追加で爆発する]


 こんな感じで凄くオトクだった。

 これらの武技はまとめて"触手マスター"のため"触手マスター"のレベルが上がらないと強くはない。

 ソレだけは注意しておかないと。


 あと全体的になぜかすごい血なまぐさいな武技が……

 まあ戦いだなんてそんなものかもしれないが。

 とりあえずこれでひと通りのチェックはおしまいだ。


 剣ゼロエネミーを布で清潔にして仕上げ。

 太陽にかざせばまさしく美しい刀身がきらめく。

 持ち手と刀身の間にある目のような宝石がじっと私のことを見返しているようだった。





 私達はオアシスを出て探索続行。

 虹色砂漠をカルクックにのって駆けていく。

 さらに1時間ほども走った先に……


 崖があった。

 砂漠を割るように出来ている深い崖。

 しかも岩石地層へと変化していて非常に硬そう。


 岩タイプの砂漠がここから先は続いているらしい。


「深い……かなり広いし。この先、だよね?」

「ええ。ここを入っていかないといけないみたいです」

「あ、あそこから行けそう!」


 オウカに私が答えているとグレンくんが道を見つけてくれた。

 お互いうなずきカルクックをそこへ走らせる。

 崖近くにも魔物がいるや。


「こんにちは、通りまーす!」

「え!? あ、うん」


 外からこちらを見つけ巣穴にまで逃げ帰ったのにこちらの様子を伺っていたのでまさか話しかけられるとは思っていなかったのだろう。

 しかも彼らの言語で。

 この砂漠でなんどか見たので"観察"で"言語学者"が合わさり言葉を覚えていた。


 背中に葉っぱを背負ったタイプと背負っておらず水玉模様が見えるタイプの獣型で小型の魔物。

 2種類とも同じような場所にいるのはトランス系体だからなのだろう。

 そのまま崖を急速に下っていく。


 地面は砂で覆われていて積もっているので通行に問題はない。

 1番下まで下ってさらにみちなりに駆けていく。


「お! おおー!」

「なるほど! これも乙だね!」

「私はこっちな方が好みですね」


 グレンくんやオウカそれにゴウが見上げその景色に驚く。

 ダンも続いて首を上げ感嘆符を上げた。

 上から降り注ぐ太陽と崖が作り出す長い影。


 そして……虹の地層。

 太陽が強く照り返す砂地とは違ってシックな色合いとなっている。

 それが左右にずっと続いてる……まさに虹サンドだ。


 ここにも魔物たちは棲んでいるらしく岩地の穴向こうに気配を感じる。

 魔物だしもうちょっと血気盛んかなと思ったが引っ込んで出てこない。

 グレンくんやオウカが発する気配は結構強いしそのせいもあるかも。


 渓谷を通っている都合上まっすぐは魔力線を追えない。

 たまには道に沿って曲がる必要がある。

 カルクックたちも慣れた脚付き出曲がって……


 急に止まってしまった。

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