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五百二生目 魔食

「ううっ!」


 飛んできた爪撃を回避しきれずに当たり後方へ下がって威力を殺しつつ態勢を立て直す。

 スターべにむかってバリスタの矢第二射が放たれることで追撃は避けられた。


「またやられるかぁっ!」

「へへ変化、スパイク」


 それを跳んで身をひねり回転して無理矢理回避!

 回転しながら肉体が変わりトゲを撒き散らす。


「「うわあっ!? 」」

「みんな!」


 バリスタのところごと針に蹂躙された!

 召喚獣スターべが着地してその姿が顕になる。

 全身に。私のトゲが生えている……!


「うそっ!」

「これが、俺の力だ!」

「迂闊に、やつの餌を巻くな」


 浮いたホワイトアイの全身がきらめき瞬時に加速。

 そのままスターべたちへ突撃!


「む」「ヤベェッ」


 あの突進は異様なパワーを感じる。

 それを召喚者エポニードと召喚獣スターべも感じたらしく潔く避けるために駆ける。

 ただホワイトアイはデカい!


「ハァッ!」


 ギリギリ跳んで避けるふたりに対しホワイトアイはそのまま地面にぶつかり激しい(エフェクト)の爆発!

 地面ごと吹き飛ばしエポニードとスターべを容赦なく吹っ飛ばす。


「うぉああああああぁぁ………!!」「モーーーン……」

「グハッ、ガフッ!」「ココン」


 大きく跳んで跳ねて転がっていった。

 "観察"してみると良いダメージが入っている。

 エポニードの生命力ゲージをひとつなくした!


 ただうかうかしているとスターべが回復してしまう。

 畳み掛けないと!

 バリスタ隊の方は……ちらりと見る。


「俺たちは大丈夫だ!」

「一度バラしてトゲ抜かないとな」

「先にぶん殴ってけー!」


 ジャグナーにダカシそしてイタ吉の無事を確認。

 アインスは私の身体を使って素早く飛行した。

 吹っ飛んだスターべたちの元へ!


 なんとか立ち上がりつつあるスターべとエポニードにアインスによる急襲!


「や~っ!」

「おわっ!?」


 上空から速度にまかせた急角度キック!

 なんだかヒーローを思い出す斜め落下蹴りでスターべに強烈なふっとばし!

 それとほぼ同時に……!


("私"が剣ゼロエネミーによる急襲だ!)


 エポニードの方に組み換え魔力で間をつなぎ大剣モードとなった剣ゼロエネミーが向かう!

 最初から土魔力を開放!

 ライフル弾でもちろん迎えられるが……


「タン、タ――」


 剣に持ち手は実質いない!

 重みで弾丸をなんとか押し返し跳ね返しながら振り下ろす!

 慌てて後ろへ跳んだようだが動くたびにじわじわと"ズタ裂き"の出血ならぬ出液効果が発揮され削れていく。


 そのまま連続で踏み込み切り!

 もちろんイメージ上の踏み込みだけど。

 軽々と連続で振り回すがエポニードも本来の物理能力が高いという面を活かし対抗してくる。


 振りに合わせて金属質のようなその身体をしならせはたき払って致命打を避けている。

 実際は木質だけど恐ろしく頑丈だ。

 バチン! と強く弾いてくる。


 戦いはめまぐるしく早い。

 感覚上は周囲の時が落ちているかのごとくだ。

 ホワイトアイは巨体ゆえに一度動けば高速なのだが全体の流れからすると緩慢にすら思える。


 戦い始めて実際何分程度なのか。

 もはや1時間くらい戦っているイメージになってしまうが。

 わずかずつ身を削る戦いじゃなくて両者大きく削って大きく回復するもんだから余計に大変。


「グラァッ!」

「わあっ!?」


 スターべが起きて跳んでこちらに来た!

 いやすぐに起きてくるのはわかっていたこと。

 落ちついて土魔法"ストーンウォール"!


 私の目の前に岩の壁が発生してスターべとの境目に現れる。

 これなら彼が蹴ろうが殴ろうが少しの間なら!


「ガッ!」


 壁が。壊れた?

 カチンと音がしたと思ったら壁に大穴があきスターべが来る!

 いやあの歯型……まさか。


「たべたー!?」

「正解!」


 頭を前にした姿勢のまま突っ込んできた!

 口には岩のかけらが。


「おお思いっきり頭でいって」

「うおおぉっ!!」


 3つの頭はそのまま私に頭突きをかました!


「ぐえっ」


 さっさすが3倍。勢いよく弾き飛ばされそのまま地面まで吹き飛ばされる。

 ズザーッと地面を引きずりながら転がった。


「ちっ、本体倒しても剣の動きは止まらねぇのか!」


 スターべが剣ゼロエネミーを止めに駆ける。

 ドライの操作だから確かにアインスの意識が乱れても無事だし"鷹目"で状況把握しながら戦闘しているので平気。

 ただ死んだらダメだ。


「いったぁ〜! "ヒーリング"」


 生命力がごっそりもってかれて残り2割程度。

 頭3つ分の威力はとんでもない。

 エアハリーはそこまで頑丈じゃないしなおさら。


 "ヒーリング"でじわじわ生命力が治る中背後から大きな動きを感じた。

 振り返るとホワイトアイが飛び立ちわずかな時間で急接近している。

 ゼロエネミーが2対1で苦戦しているからちょうど良かった。

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