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五百一生目 間食

 落下していくエポニードとそれを追いかけるスターべに私。

 まだ閃光の影響があるのかスターべの飛行が安定していない。

 ところで私気分だけ吐きそうなので精神的な世界でスッキリしてきますね……


 こんな無茶苦茶な飛行が悪い!

 まったく問題にしないアインスも凄いけれど!

 ふらつくスターべをアインスが横から蹴り上げる!


「うがっ!?」 


 そのまま反動を利用して落下速度上昇。

 スターべに追いつくと剣ゼロエネミーを向かわせる。


("ズタ裂き"!)


 ドライの操るゼロエネミーが赤(エフェクト)を放ち召喚者エポニードに襲いかかる!


「……う!」


 エポニードの前にエネルギーの膜が発生した。

 "防御"だろう。

 剣ゼロエネミーがかち合いそのまま斬り裂く!


 エポニードの身体に赤い軌跡が走り短い悲鳴が上がる。

 威力は削がれたけれど入った!

 衝撃でグルグルと縦回転しだす。


「ちっ! 鎌解除しろぉ!」

「ひひヒートスラッシュ、変化解除」


 召喚獣スターべは立て直したらしく今度は私を追い抜かす。

 鎌が手に戻ると素早く追加分の紐を投げつける。

 ただ落下している同士だからなかなか追いつかない。


 エポニードが必死に手を伸ばしてやっと手繰り寄せる。

 それを見届けたスターべは必死にブレーキング。

 重さの差分もうじき地面におちるのを必死にこらえている。


 アインスは徐々に減速し地面付近へ。

 ホワイトアイも追いついてきた。

 なんとか衝突を免れたエポニードはスターべと共に着陸。


「へへ変身解除」


 スターべの全身が元に戻り足が生え翼はなくなり3つの虎頭が荒く息を整えていた。

 ホワイトアイは息をする必要はないから息は乱れていないがさすがに高速飛行戦闘で疲れた様子を見せていた。

 ある意味もっとも平然としているのはエポニード。


「ようし、来たな!」


 だがここでこちらの作戦が発動!

 ジャグナー率いる3匹ともがとあるものを設置していた。

 対城塞破壊兵器……を改造して対竜用兵器にしたもの。


 設置型の器械式大弓のバリスタだ。

 トリガーで発射し自動で巻き取るが次の矢は自身で取り付ける必要はある。

 くくりつけられているのはまさに普通扱うには規格外の大きさと重さの矢。


「ってぇー!」


 ジャグナーの掛け声と共に矢がエポニードに向かって放たれる!

 もちろん避けようとするが矢速が器械ならではで段違い。

 慌てて召喚獣スターべが割り込む!


「うっ! ぐうう!」


 しっかりと3発刺さったあと(エフェクト)がまたたき破裂!

 悪名高き着弾後破裂し内部に多数の破片を刺す矢だ。

 前世ではニンゲン相手への使用が禁止されていた程度には凶悪だ!


 実質無敵の召喚獣も痛みがないわけではない。

 さすがにヒザをついてしまったようだ。

 次の矢まで少しだけ間が開くからここは私が動くチャンス。


「……む」


 走るエポニードは違和感に気づいたらしい。

 切られた部位から樹液が出続けている。

 継続して生命力をあふれる。


 そこにアインスが私の身体で飛び込んで向かう!


「タン」

「うわっ!」


 アインスが急速に軌道を変更した。

 頬を何かがかする。

 エポニードが構えた硝煙を吐き出すものはライフルだった。


 どこからそんな両手サイズのものを……と思ったらライフルが徐々に姿が消える。

 魔法で見えなくしてあったのか!

 ダメージは大した事無いかもしれないが痛そう。


 魔物だし打撃中心の強さっぽく表記があったから油断した。

 アインスも慎重になり高めに飛んで空中戦闘機動を取る。

 つまりは直線の動きを避けて回避運動しつつ接近!


「タタン、タン」


 ライフルから高速の弾丸がかすめる音が耳に響く。

 連続で飛んでくるそれをなんとか避けつつ……


「ぐうぅ、ナメるなぁっ!」

「……不味いか」


 スターべがうなりホワイトアイが呟いて目を細める。

 ホワイトアイが態勢を立て直すために飛ぼうとすると同時にスターべは自身に刺さっている矢を掴み。


 引き抜いた!

 先は炸裂しているから抜きやすくはあっただろうが(エフェクト)が血のかわりに噴き出す。

 そしてそのまま3つの口で噛み割り飲んだ。


 さらに勢いよく3本とも食べて平らげる。

 全身に力を込めたら肉のすきまから砕かれた金属片……つまり破裂した矢先が飛び出した!

 相手の攻撃すらも食べて治すだなんて!


「タン」「やぁ〜!」「させねえっ!」


 3者の声が同時に響く。

 ライフルの弾がかすって黄色い鮮血が散りアインスの飛ばすトゲはスターべの身体に刺さる。

 なかなか届かない!


「カッ!」

「そそ爪撃」


 さらにそのまま針を食らう。

 高速で治癒しトゲの穴が塞がる。

 流れるようにそのまま爪を振るい連続で速い斬撃を飛ばしてきた。

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