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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
そして迎えるは春か破滅か
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四百三十一生目 地王

「ふう、なんだか彼女と話していたらどっと疲れた……」


 オウカが光の鎧を着たままストレッチ。

 国の冒険者ギルド外に出ていた。


「おういー!」「ローズさん! オウカさんー!」

「あ、3人とも」


 ダンにゴウそしてグレンくんも合流。

 どうやら換金が終わったらしい。


「なんか良い仕事はあったか? 情報もさあ」

「いいや。見た通りさ」

「あー……」


 ダンにオウカが答え中で何があったかを話す。

 途中からみんな難しい顔になってしまった。


「……まあ他国のこととは言え、冒険者としての立場が悪いのはマズイですね」

「そうなの?」

「俺らもこの場所にいればそれだけ影響くらうからな」


 ゴウとグレンくんそしてダンが言葉を交わしている時にちょうど軍隊たちが。

 金属の鎧を鳴らしながら走り込んでいる。


「ほら邪魔だ『盗掘者』ども!」

「うわっとあぶねえ! 誰が盗掘者だ、『冒険者』だ!」


 ダンがさっとグレンくんをかばって無理矢理道をあけさせられた。

 多くの軍人たちが走り抜けていく間に絡んできたひとりは足を止めてこちらに向き合う。


「ほーん……ハッ! まあいい、どちらにせよやることもなくて山賊まがいのことしか出来ないやつらの呼び方など、どちらでもな」

「んだと!!」

「まあまあ。何かお急ぎのようでしたがどうかされました?」


 ゴウがダンをなだめつつ尋ねると兵は嘲笑しつつも教えてくれた。


「先日の帝都占拠事件はキサマらもしっているだろう? 薄情な市民たちと違って我々はこのまま見過ごすわけにはいかない。これから偉大なる地方王がひとりウォンレイ様の指示により首都へ向かい、再奪取するために動いている!

 戦力は緊急的に随時募集しているお触れ見たか? せめてもの愛国心があるなら、矢避けにくらい役立って見せろ」


 言うだけ言って走って去っていった……

 背中にむかってダンとグレンくんが侮蔑的な意味のアレやソレを動きをしていた。


「ま、立場が悪いと今みたいにナメられるわけだ」

「すっごいムカつく!」

「でも有益な情報は置いていってくれましたね」


 この街に王様いたんだというのと王様が仕掛けようとしていること。

 そして戦力募集しているからもしかすると会えるかもしれない。

 情報集めのために……潜ってみるか?


「ふーむ……」

「お、ローズ君も同じようなこと考えているかな?」

「乗り込んでみます?」

「参加するかどうかはともかく、直接話を聞きに行きましょうか」


 まだこっちの大陸についてからみんなを呼べていないし多分私は参加しないけどね。

 とりあえず全員の考えは定まったらしい。


「ようし! 乗り込んで軍のやつらに力を見せつけてやろうぜ!」


 拳で手のひらを殴り合わせるダン。

 うんなんか方向性は違う気がするね。






 普段は豪華絢爛だろう王のいる場は既に兵や武器を持った民たちで埋め尽くされていて異様な雰囲気。

 やはり王様に会えるという機会だからだろうか明らかに戦いのやる気がない者もいる。

 私とか。


 しばらくその剣呑な雰囲気で待っていると兵や高級感ある服の者たちが壇上に現れる。

 いかにもお偉いさんだがまだ誰も1つしかない豪華な席に座ろうとしない。

 だがすぐにその相手はやってきた。


 壇上に上がる荒々しい海で焼けたような皮膚と海に鍛えられた腕。

 それにふさわしくもどこかミスマッチな王の纏う赤い服。

 冠まであるので決定的。


「みなのもの、良く来てくれた! そのまま話を聞いてほしい。私がこの地の王、ウォンレイだ!」


 王様はそう言って玉座に座った。

 剣呑な雰囲気が一変し兵たちの歓声が上がりその他の者も王様へと視線が注がれる。


「来たな」

「なんというか、漁師みたいだね」

「港が近いからかな。鍛えているのもあってか威厳よりパワーを感じるね」


 ダンが睨みグレンくんは興味深げに。

 オウカは朗らかにゴウは静観。

 それぞれが見守る中歓声が止むとふたたび広場中に声が響く。


「知っての通り、先日皇帝が討たれ国がおちたとの知らせが届いた! 我々はこれを断固として認められない! よって首都へ悪を討伐するものとする!」

「「おおー!!」」


 力の張った声は確かに王として発声方法に気を使ったものっぽい。

 詳しくはないがまるで心にまで響いてくるようだ。


「これより、各々の力を見せてもらう! 場を設けた、そちらに移動する! 兵たちの案内に従え」


 それだけ言うと王が壇上から去る。

 その後に兵士たちの案内が始まった。


「チャンスですね」

「王様の前まで行ける程度に実力を示せれば……」

「ようし! 全員ぶん殴って、話聞けるようにするか!」


 ゴウにオウカそしてダンともどもやる気だ。

 私は一旦グレンくんと見守ることにしよう。

 グレンくんは当然戦闘には出せないしね。


「まずは1対1の力をみる! 鍛錬場はこっちだ、ついてこい」

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