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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
死霊術師と穏やかな日々と
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三百四十九生目 連携

(はやくたおしちゃって!)


 了解!

 と言いたいところだが限度はある。

 大型分身2体もそこそこ抵抗をするからね。


 ただこちらは向こうに触れれば剣の力と"無敵"で敵愾心(てきがいしん)が削れていく。

 そのことを実感しているのか非常にやりづらそうに私の蛇腹剣の振り回しを回避していた。

 危険な時は爪や牙で弾いているがそのたびにやる気が落ちていってイヤだろうな。


 ただし爪や尾から飛ばす(エフェクト)が当たって弾かれた時はダメっぽい。

 それを相手もなんとなく把握していて打撃や斬撃の(エフェクト)を剣に向かって飛ばしてくる。

 当たっても固定した空間からすっぽ抜けないようにしないと。


 補助魔法をさらにかけていく。

 本体の方はアインスが必死に追尾弾を回避中だが何度もスレスレで避け続けている。

 あんまり時間による自壊も狙えそうにない。


「まーだ来るよー! ほんとどうしよう!」


 数えてはないが数分程度空で踊っている気がする。

 確かに延々とこれをやるのは……

 下も拮抗状態だし……


(ならぶつけてやれ!)


 ドライの言葉にハッとする。

 そうか。


(え、なになに?)


 アインス、追尾弾を誘導して2体の大型分身体に当ててやるんだ!

 私がなんとか足止めしてみる!


「わかったー! いっくよー!」


 アインスが地面へ向けて追尾弾をスレスレで避けながら移動を開始した。

 剣に魔力を送り込み溜まったところで適当ななぎ払いから変更。

 地面に向かって蛇腹剣をたたきつける。


 跳んで2体とも回避して……地面が割れ壊れ揺れて盛り上がった!

 土属性の秘密技は変化したあともこの剣で使える。

 大型分身たちは地面がおもわぬ変化をして着地しそこねた。


 今だアインス!


「そーおれぇ!」


 アインスが分身体2体の近くに飛び込むと急ブレーキ!

 "すり抜け回避"で再び追尾弾を身体からすりぬけさせるとその先は分身体2体。

 ハッとした2体とも逃げるにはワンテンポ遅れ……


 激しい爆発!

 吹き飛ばされ受け身もとれず投げ出されるが震えつつ立ち上がる。

 ううむ生命力はまだある。


 だが敵愾心(てきがいしん)が削れている影響か先程から集中力があまりないようだし強い殺気もなくくたびれたように戦っている。

 今も立ち上がるのもやっとという感じだ。

 もともと継続戦闘というのは難しいものだ。


(イッキにいこう!)


 アインスがためらわず身体を急接近させる。

 身体を回転しながら全身から針を伸ばす。

 相手が再び追尾弾を放とうと構えているところに突っ込んだ!


 衝突し跳ね飛ばされ針が刺さる。

 もう1体は私が!

 剣を操り鞭状ではなく長く直線に伸ばす。


 その長いリーチのまま相手の横腹に突撃!

 深々と剣が刺さり貫通する。

 大型分身は声にならない悲鳴を上げ血ではなく何か光のようなものが漏れる。


 アインスも跳ねるように追撃し私は剣に行動力を送り込んで土魔力を爆発させるよう剣から叩き込む。

 結果2体とも吹き飛んで身体が衝突した。

 光となって消滅。

 よし倒せた!


「どんなもんだい!」


 結構時間がかかったからか戦場も展開してきている。

 ポロニアもまだ姿を表さないし今のうちにチェックしよう。


『ジャグナー、そっちの様子はどう?』

『小さいのは敵じゃあない! 特に空中の攻撃手段があまりなくてアヅキたち空部隊が蹂躙している!』

『それは良かった』

『ただ問題があってだな……大型のやつらだ。強さが段違いなうえに回避の出来ない空中攻撃を放ってくる。あれのせいで制空権の確保が難しくなっている』


 確かにこっちは2体相手とはいえかなりヒヤヒヤした戦いをさせられた。

 暴れられたら死者がでないまでも戦線が崩壊するかもしれない。


『わかった! 1回そちらに向かう! 無理せず戦線を下げて』

『ああ、怪我したやつは多いが今のところ下げるのは間に合っている。鎧のおかげだな!』


 "以心伝心"の念話やり取りを終えた。

 アインス行っちゃって!


(いいの? ポロニアほうっておいて)


 霊体化して消えてしまったから仕方ない……

 まずはこの軍勢をなんとかしないとダメなんだろう。

 大将を先にどうにかすればとも思ったのだが難しい。


 ポロニアの動向には気を配りつつ……急ごう!


(ようし、とばすよー!)


 アインスがギュイーンと加速していく。

 私も補助魔法をかけつつ剣を使おう。

 上空からでもこれは届くはず!


 おぞましい暗いオーラが剣から広く放たれていく。

 普段から意識しなければ抜剣しているだけで放たれる敵愾心(てきがいしん)を削ぐオーラ。

 それを最大限に広げつつ"無敵"を上乗せする。


 戦場をあちこちを通るだけで群れをなして前線へ駆ける小型分身体は怯んで動きが非常に弱る。

 大型はのこり8体みんな前線へ行ったか。

 いそがねば。

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