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二百五十A生目 反撃

 ドラーグの輝く腕と雷神の大きな弓。

 どちらも明らかに危険である。

 やっと剣ゼロエネミーを砲口から吹き飛ばしたが……もう間に合わないだろう。


 雷神の持つロングボウは凄まじいまでにエネルギーをほとばしらせている。

 ギリギリと弓が鳴り(エフェクト)が渦をまく。


 それはまるで雷を纏う神のように。

 雷神のニックネームはここから来ている。


「ッ!」


 放つ!

 弓が一筋の流れ星のように輝き流れていく。

 それはとても美しく……そしてえげつないほど強い。


 当たれば戦闘長メアリーとはいえただではすまない。

 神の雷を受けて無事では済まないように。

 メアリーもそれを理解しスレスレでブーストを噴射する。


「ワアァッ!!」


 ギュンという音と共に半身分弓からずれる。

 勢いと(エフェクト)でメアリーが焼かれた。

 避けられた!?


「ウウッ、デモ避けギャウッ!?」


 矢が……高速でうねりターンして刺してきた!

 追尾矢……!

 しかも位置的にナイフのところ。


 ナイフは誘導弾だったのか。

 矢が思いっきり刺さりその勢いで吹き飛んでいく。


「パパ」


「ナーイス!」


 そして飛んだ先へドラーグが先回り。

 タイミングをあわせ輝く腕をさらに引き絞る。

 竜の爪に震えるほどのエネルギーを乗せて。


「だあぁ!!」


 飛びかかる。

 全身をばねのように動かし剛爪を振るうと体の結晶から光が散った。

 ドラーグは体を細かく分けられて常に訓練している。


 その蓄積データを元にさらに訓練し。

 同時に別個体が学び。

 違う個体は職の経験を積む。


 そこで積み重ねた技は竜にあるまじき技の冴え。

 圧倒的膂力と研鑽された武術の型。

 それらが合わさり武技として昇華する!


 重 竜 爪!!


 斬撃は極光のように瞬いて空間ごとメアリーを裂く。

 ドラゴンらしい荒々しさの力でありながらも体の扱いは柔らかい。

 柔軟に的確にメアリーを引き裂いた!


「ノオオオオォォ!!」


 メアリーは吹き飛んでいく。

 ダメージはかなりあったはずだ。






「メアリー!」

「スー!」


 ふたりが吹き飛んだ先で合流しおった。

 互いの腕をとりくるくる回っている。


「イタイイタイナノヨ!」


「アア、イタイイタイネエ」


「許せナイワ!」


「許せナイヨネ!」


 ふたりの間に電磁波が生まれだす。

 ビリビリしていて近づきたくない。

 動きが止まるとふたりは横並びに身構えた。


「「全員壊すッッ!!」」


 うわっ圧が増した!

 ふたりともずっとビリビリしているし。

 かなり危険な空気がただよっている。


「ここからが厄介か……」


「うわ、本体の方も!」


 轟音に視線を遠くへやるとドラーグの本体のほうが吹き飛んでいた。

 凄まじい音と光がまたたく。

 大型人形たちだ!


 軍勢はもはや大きくわらわらしているだけだけれど……

 大怪獣たちはもはや地形すら変えてのバトルだ。

 ちなみに魔物の中にも大型な奴らはいるがドラーグたちのサイズに追いついていない。


 なので彼らも邪魔にならないよう横に避けている……

 いやそこは挑まんかいって気分にはなるがこっちの有利なのでよしとする。


 ドラーグ本体も起き上がり殴り返している。

 いいぞーいけいけー!



「各自、雷撃の力に気をつけろ。痺れたら危険だぞ」


「「おお!」」


 アヅキの号令でこっちの方針も決まる。

 命大事にだ。

 全力で移動ふたりの行動を伺う。


 移動が全力なのはメアリー対策。

 さっさと砲台つぶさないと何もできなくなる。


「動かナイデヨッ!」


「メアリー、私ガヤル」


「ウン、タノンダワァ!」


「アハハハハッ!!」


 あまりに早い動きでの接近。

 スーによる砲撃のような殴りだ。

 さっきまでの慎重な立ち回りしてくれよ!


 アヅキが正面から食らう。

 ガードはしているが重そうだし……


「ぐうっ!」


 感電。

 受けただけでその後の行動全部とれない。

 横から小イタ吉が割り込みドロップキック。


「オット」


「ひゃあ、近づいただけで毛が逆立って気持ち悪!」


「すまん、助かった」


「まだあんまり助かってないぞ!」


 ほかのイタ吉たちはメアリーの方へ。

 遅れて雷神がスーへ斬りかかる。

 何か対策したらしく青白いオーラをまとっていた。


 ドラーグはコロロと相談して高速飛行。

 何か別の狙いか。

 インカ兄さんは……おおっ。


「雷撃なら、任せろ! 大地の力よ!」


 兄インカは全身を黄色のオーラをまとって走っている。

 黄金の走りでかっこいい。

 何よりあの力は……われらホエハリ族の土の力。


「俺が相手だ、妹を攫うような悪人どもめ!!」


 剣ゼロエネミーでどう雷撃をごまかそうかとしていたら兄インカのもとにどんどん雷撃が吸い取られている。

 これは良い切り返しだ。

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