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二百四十六A生目 二奏

 こっちのメンバーはドラーグ・コロロペア、イタ吉たち、インカ兄さん、雷神、アヅキだ。

 相手は……荒野の壁みたいな隆起した地形の向こうから今やってくる。


「よし……やるか」


 インカ兄さんが気合を入れて向こうからくる強大な気配に備える。

 ぐったりしている小イタ吉はドラーグが回復魔法を当てている。


 やってきた2つの強大な気配。

 それはもちろん……人形だ。


「キャハハハハハハ!!」


 片方は甲高く笑いながら。


「アハハハハハハハ!!」


 もう片方は少し低いながら声を荒らげ笑いながら。

 ふたりの戦闘長らしき人形がここに来た。


「吹っ飛んだフットンダ、弱かったネ〜〜!」


「マダマダイル、マダマダイルヨォ、我慢できず飛び出して来た敵タチガ」


「ホントホント! キャハハハハハハ!!」


 なんというか雰囲気だけを擬音にしたら『キャピキャピ』というのが1番あっていそうだ。

 あまりに軽い子どものような雰囲気。

 だけれども感じる圧は本物。


 甲高いほうは全身がキラキラしていた、

 ラメみたいなものなのか。

 フリフリの服を着て何より背が小さい。


 人形たちは戦闘しやすいように結構それなりの背丈を持つがその人形は150センチあるかないかくらい?


 もう片方の人形は逆に背丈がある。

 おそらく2メートルほどだ。

 細身ですらっとした服を着こなしており雰囲気だけで言えば男装の麗人。


 人形に性別はないものの人形の作りの意図として性別傾向を持つことが多いだろう。

 それが明確にでたふたりだった。


「……!」


「ああ、戦闘だ!」


 全員が接敵警告からすでに強化や補助を終えている。

 いつでも戦えるわけだ。

 特に人形たちはわずかとはいえ神の力を持つ。


 雑魚人形ならともかく戦闘長とは戦いが難しい。

 ゆえに。


「進化を終えた」


 ……アヅキが進化した。

 圧倒されるような(エフェクト)を解き放ち前を見る。

 山伏のような姿に強い青が混じった。


 鮮やかな飾り羽根と全身の頑強で軽いのに鋼のような羽毛。

 しゅっとした顔つきは完成されていた。

 神使の力を持つアヅキだ。


「全員この羽根を持っていろ」


 アヅキが翼を広げると各々に青い羽根が散っていく。

 体にピタリとくっつく、(エフェクト)がじんわり広がった。


「これが例の?」


「ああ、神の力をわけるものだ。ドラーグは自前の力でいらないだろうが……」


「やっぱり本体がメインで持っていますし、クワァコロロもいるので助かります!」


「ん」


 ドラーグの能力は勇者の盟友だったかな。

 勇者もそうだがその仲間たちもニンゲンを超えた力を持つとされていた。

 ニンゲンの身でありながら。


 それがドラゴンだけれどドラーグにも宿っている。

 実は理由なんかがさっぱりなのだ。

 神の子だからむしろ神になるはずなんだけれどね。


 さてはて問題はやはり敵だ。

 地面に降り立ち余裕綽々。


「ナンダイ、歯向かおうト言うノカイ?」


「エエー? ナマイキネエ」


「歯向かうどころじゃない。こっちはお前たちを壊しに来た。それだけだ」


 アヅキが話しながら不意をつくように前へと飛びつく。

 直進的にスッとうごくと対応しづらい。

 当然他の面々もそれぞれ動く。


「ワッ!」


 アヅキが雷撃を走らせながら拳を振るう。

 それは拳よりはるかに広く(エフェクト)が走り……

 人形ふたりをまとめて焼く!


 人形たちもかなり焦って身をかわす。

 これは人形たちが弱いわけじゃない。

 アヅキ自体が強い。


 人形たちは背後に飛んで体を雷で削られないようにする。

 明らかに慌てはした。

 ちょっと痛そうでもある。


 だがそれだけだ。

 戦うということに一切支障はなさそうだ。


「モウ、イキナリ来たらビックリスルジャナイ!」


「美しく無いネエ」


 そこから連続してアヅキの連続蹴り。

 ドラーグの上からコロロが槍を突けば連続で雨のように突きの(エフェクト)が降り注ぐ。

 さらには雷神とイタ吉が息を合わせ通り過ぎざまに斬りつけて。


 兄インカが体から生えている槍のように太い針を一斉に飛ばす。

 それらすべてを……


「大歓迎、アリガトウ! メアリー!」


「ハァイ、メッチャブースト!」


 メアリーと呼ばれたほうの人形が目と腕を輝かせうなりだす。

 みんなの攻撃を避けたり防いだりしつつ……

 拳同士をぶつける。


 すると周囲へ一気に雷撃の膜が広がった!


「何!?」


 その雷撃の膜はあらゆる攻撃を跳ね返していく。

 生物も例外ではない。

 人形以外のみんなは吹き飛ばされた!


「キャハハハハハ! ムテキの電磁シールドダヨ!」


「イツ見ても、連携トカ協力トカが全部吹き飛ばサレテイク、そんな圧倒的ナ力ハ気持ち良いナア!」


 つ、つよい!?

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