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二百七A生目 兵装

 ローズクオーツの牽制はもうバルメラに通じない。

 それを見るやいなやローズクオーツは戦い方を変える。

 というより本命に引きずりこみたいだけなのだ。


「さあ、やりあいましょう!!」


 トランスすることで得られるもの。

 それは純粋は背丈成長によるリーチ変化。

 そして同時に能力の純粋な上昇。


 その本質は必殺技や武芸の多彩さではない。

 それは副次効果だ。

 強くなったことの本質は最も基本的な戦術に現れる。


 つまり。


「めった打ちです!!」


「うおおっ!!」


 殴り合い。

 真正面からのぶつかり合いにもっとも貢献していた!


 バルメラの高速で振るわれる腕の刃がローズクオーツの伸ばさ叩きつけられる腕とかち合う。

 (エフェクト)同時がうなり弾け斬りつけ合う。

 本来ただの拳なら速攻で斬り裂いてしまうほどの重い連撃。


 しかして相手の拳は打ち破れない。

 ローズクオーツの石の腕は的確に相手の刃を弾いていた!


「ウラララララッ」


「あたたたたたたたっ」


 互いの攻めが互いの攻めを落としている。

 攻防一体。

 これで先にジレるはめへなるのはバルメラの方だ。


 なぜなら。


「忘レテ、タッ!」


 剣ゼロエネミーによる不意打ち。

 ほぼ1撃わき腹に刺さった。

 それ以上は許してもらえずすぐに弾かれたが。


 そう向こうは剣ゼロエネミー自体が邪魔なのだ。

 存在自体が危険。

 今も果敢に斬りかかり腕ブレードを弾いていている。


「こっちもありますよ!」


「クソッ、降リタ方が強いトハ!」


 ローズクオーツが腕と体をひねって強烈に叩きつけていく。

 強い行動をずっと擦る。

 これはゴーレムとしての圧倒的な強みだ。


 ずっと嫌なタイミングで嫌なように叩き込んでいく。

 そうすると当然バルメラは手数が足りなくなる。

 そして……


「ダアァ!!」


 大きく腕を振るってローズクオーツの腕で弾かれるように下がる。

 押し切られることを警戒した動きだ。

 ただそれは少し遅かったと言わざるを得ない。


「見えてきましたよ」

「ッ!?」


 一瞬で迫るローズクオーツ。

 これは下がるタイミングを知っていて前に出なければ成立しない技巧。

 ローズクオーツに学習させすぎた。


 そもそも相手の選択を絞らせる動きをしていたのだ。

 ある意味酷ともいえる。


 ローズクオーツは大上段で両腕を叩きつける。

 そして回避は間に合わない。

 バルメラは固めた腕の上から思いっきりそれを食らった!


 地面が割れ吹き飛ぶ。

 そもそも軌道勝負に持ち込めなかったのがバルメラのこの時の敗因となる。


「グフッ……!」


 地面に倒れ伏すもすぐに飛び起きる。

 ニンゲンらしい怯みや生命活動の危機がこういう時ないのは利点だろう。

 出なければ当然のようにローズクオーツ2撃目を構えていた。


「あら」


「ナンダソノ強サ!? 私戦闘長のヒトリダゾ!?」


「それがなんですか! わたくしはローズオーラ様の最強ゴーレムですよ!? このぐらいできて当然です!」


「ナンダソレハ」


「教えてあげましょう、あなたたちが誰に手を出したのかを、その身をもって!!」


 思わずバルメラがポカンとした気持ちはわかるが戦闘中。

 迷いなく勝つための戦いをするローズクオーツの拳が輝いた。


「チィッ!」


 素早く飛んで避ける。

 人形が戦法を変えた。

 剣ゼロエネミーの追撃も避けてとにかく打ち合わないようしている。


 ローズクオーツも食らいつくように前へ踏み込みながら殴りかかるものの、伸びる腕は順調に避けられていた。


「ちょっと! 戦いなさーい!」


「遊ビジャ済マサレネエンナラ、確実に勝つンダヨ!!」


「わっ!?」


 バルメラの兵装。

 連射力の高い指マシンガン。

 追尾性能のある肩ミサイル。


 1撃の威力が高く弾速の早い段階足ライフル。

 継続戦闘能力の高い連射力を誇る胸バルカン。

 方角指定しやすい腕ショットガン。


「一斉斉射」


 それら全て余すことなくローズクオーツに降り注ぐ!

 大して距離もない感覚かつ高速移動しながらの射撃。

 ローズクオーツは反応しきれずいくらかもらってしまう。


 とっさに錬金し自身の腕を伸ばして盾に変化させる。

 鋼鉄が混じった色合いだ。

 連続する射撃そのものはこれで防げる、が。


 続く爆発。

 肩ミサイルだ!


「無理っ!」


 盾を弾かれ隙間なく弾丸がローズクオーツに刺さる。

 一時しのぎでは根本的対策になりえない。

 それを叩きつけられたような結果だ。


 剣ゼロエネミーがバルメラに邪魔をしにいく。

 ショットガンを向けられるがしょせん細身の剣。

 邪魔な弾丸を切り払い迫る。


 バルメラは剣ゼロエネミーから逃れようと高速移動をし続ける!

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