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百六十九A生目 被弾

 銀河の竜戦はとにかく熾烈を極める。

 とにかく体力と防御力が高いから特定の場所じゃないと私以外結構弾かれている。

 私はそういう相手だとわかってからとにかく爆発する魔法と重たい攻撃を叩き込んでいる。


 ゼロエネミーを巨剣化させ叩き潰し。

 銃ビーストセージからは着弾爆発させる武技を。

 私自身はいろんな属性の爆発を叩き込んでいく。


「吹き飛べ!」


 カラフルな爆発が竜の体に響いていく。

 爆発は相手の鱗も関係なく中に響く打撃。

 受け流すのも困難だ。


 胸のあたりや背中など頑丈な部分をどんどん破砕していく。


「ガャア! グオォウ!!」


 苦しむように銀河のドラゴンは唸る。

 弾くように腕を振るってもビームを放っても魔法は防げない。

 私が着弾計算ミスすることはあの巨体ならありえないし。


 何重にも重なる爆発音。

 さばく前衛たちがさらに近づいて腕に直接斬り掛かっている。

 今爪が1つ斬り落とされた。


「どう!? 行けそう!?」


「時間はかかるけど、なんとかな!」


「援護のみなさんは大丈夫か!?」


「こっちは平気〜! でも気をつけて、そろそろ気配が変わった!」


 ホルヴィロスの言葉とともに銀河のドラゴンは上へと飛ぶ。

 それから両腕を前へと掲げた。

 とんでもない量の光とエネルギーが集まりだす!


「おわあっ! 逃げて!」


「「うおわわわぁぁぁー!!」」


 そして放射。

 今までのがおもちゃにみえるほどの膨大な量。

 全てを奔流の中へと押し流す重い1撃。


 時間にすればたった数秒。

 それだけの時間あたり一面覆い尽くす1撃だった。


「ドラゴン……ブレス……!」


 焼き尽くすような光線は私達を生き長らえさせた。

 逃げ場のない攻撃だったもののエネルギーにムラがあってキツイ部分は避けたのが1つ。

 私達に保護の魔法でたくさんの防御補正があったのが1つ。


 そして各々がそれぞれ防御できるほどに頑丈。

 ここまで来れるほどに強いのだから。


「みんな! 治すよ!」


「私も!」


 そしてダブル回復。

 あっという間にみんなの傷口が塞がっていく。

 ちゃんとふせげるのならばこの程度!


「なんというか……これは回復がすごすぎるな。これだと先に心が削れる」


「ふぁあああー、死ぬかと思ったぁ」


「大丈夫、心は俺がサポートする。行こう!」


 実際のところ戦闘における気概は戦闘結果を大きく左右する。

 集中力を欠いた剣先程なにも断てないものはない。

 それを狙うのが"無敵"の効果だし。


 グレンくんが剣を振り上げると波動があたりに広がる。

 すると心の奥底からなんだかポカポカしてきた。

 自分の能力変化を見てみると勇気の強化が入っていた。


 勇者をやめてなお誰かを勇気づけられる。

 そこに彼の本質らしさを垣間見た。


「援護します! 突っ込んでください!」


「どうせ傷はなおるようだからな……」


 たぬ吉の砲撃支援を受けて前衛ふたりは素早く飛んでいく。

 草の砲撃と斬撃がかち合い爆発し煙幕の中を飛んで腕の爪と斬り裂きあった。

 空の中で光とふたつの軌跡が混じり合い飛び交っていく。


 私はすこし秘策をねりながら相変わらず爆発させていく。

 補助はまだ切れるまでに余裕がある。

 絶え間ない爆発が銀河のドラゴンを襲う。


 ちなみに小型の相手だと爆発系はまあ避けられるし響きも悪い。

 あたりまえだが込められたれた魔力に対して力が拡散するのだ。

 一部しか当たらないのとほとんどその身で受けてくれるのとではわけがちがう。


 私がそうこうしていると既にみんながメチャクチャ攻めていた。

 理由は1つ。銀河のドラゴンの動きが鈍っている。

 全体的にどうというよりも翼を動かそうとしたときに異様に引っかかるようなうごき。


 今までは飛び回って攻めきれなかったのでチャンスなのだ。

 巨剣ゼロエネミーもふんだんに関節を叩いている。

 だが原因はそれじゃない。


「ローズ! みてみて! いい感じになってる!! 継続的に打ち込めば、相手の機動力を奪えるよ!」


「よし! これなら飛び回って逃げるのを防げる! ホルヴィロスは継続していて!」


「任せてよ!」


 ホルヴィロスのウインクをよそ見していたら光線が遮る。

 そう機動力を落としても単純にどこからでも攻撃できるのだ。

 距離を取ることはそこまで危険を避けられない。


 たぬ吉はゴーレムの体を盾にしつつ前進している。

 残念ながら小器用に回避しつつ動けるわけじゃないので被弾はする。

 けれど植物で出来たゴーレムは被弾箇所を瞬時に埋めていた。


「これはローズさんの戦いで記録にあった……そう、ホルヴィロスさんとの戦いのデータで、ボクにも出来るかも、と考えついた技なんです!」


「ええっ!? 出来るの!?」


 ホルヴィロスが1番驚いていた。

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