表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2258/2401

百六十六A生目 正気

 さて私達がぶん殴っている中。

 約1名は完全に視界から外れていた。

 ヒラメの抵抗も激しくなりあたりに激流と射出が大量だ。


 私達は必死に避けたり吹き飛ばしたり回復したりしつつ。

 とにかく激闘を演じている。

 このメンツで攻めきれないのがこの相手の強さを表していた。


 そうしている間に1つの影が潜り込んでるとも知らずに。


「そうれっ!」


 私達が掛け声をかけて全員で叩く。

 カレイはそこで反撃しようとして。


「させませんよ!」


 ……カレイが腹側から一気に吹き飛ばされる!

 カレイも警戒して地面からは距離をとっていた。

 それでも吹き飛ばされたのは技が違うから。


 たぬ吉とゴーレムの花がそこにいた。

 たぬ吉たちはひたすらエネルギーをためながら下へ回って。

 完全に視界がカレイに注目サれなくなってから不意打ちで弱点に全力ビーム。


「このビーム、日差しがないと時間はかかるんですが……気づかれる前に間に合いました! やあぁ!」


 植物のビームがカレイを天高く持ち運んでいく。

 高威力。不意打ち。急所。

 全部決まった。


「みんな!」


「「ああ!」」


 各々の返答を聞きつつ一気に加速して追いつく。

 ヒラメは何よりも態勢を大きく崩していた。

 たび重なる攻めとたぬ吉の射撃でついに崩れたのだ。


 剣ゼロエネミーも。

 銃ビーストセージも。

 私自身も。


 そしてみんなも一気に接近して……

 囲んで弱点を斬り砕き撃ち抜いた!!


「おお! すごいですみなさーん!!」


 たぬ吉が下から叫んでいる。

 同時に何重にもおろされたヒラメがぷかりと浮かぶ光となった……





「だいぶ進んできたね」


「70階だからな。1度の攻略でここまで来るとはな」


「問題は、何階あるのかだよね」


 また新たな転移陣が。

 本当に長い……が。

 だいたい検討はついた。


 うん。魔法陣がかなり読めてきたぞ。


「みんな、このままだと水中でしか休めない。水中だとさすがに休むのは難しいから、一旦地上へ戻ろうか?」


「グレンくん、多分大丈夫だよ」


「……というと?」


「魔法構築をハッキングして次のボスまで飛ばせるようになった」


「なんて??」


 全員から謎の生物を見るような目でみられた。


「いや……魔法構築を今まで精査しながら登ってきたし……目で見える範囲が多分7割くらいだって把握したんだけれど、意外と式に無駄があったからここまで見れば、まああらをつけそうかなって」


「そんなお気軽に出来るものではないのですが……」


「たぬ吉さん、俺は魔法にそこまで詳しくないけれど、やっぱりそうなの?」


「え、ええ。僕も仕事柄見ますけれど、この塔のはカケラもわかりませんよ。まずは全体の書き取り図がなければ無理です」


「ローズはすごいってことだよ! うん!」


 ホルヴィロスが色々とまとめてぶん投げた。

 さてとまあまずは実際やってみなくちゃいけない。

 いけるかもでは困るのだ。


 それまでは……


「ええっと……領域拡大させて……概念を込めさせて……よいっしょっと」


 私は"銀の神盾"を使い結界を作る。

 神力もないちょっとした結界だ。

 ただし……中はかわいた空気が満ちている。


「みんな、この中で休もう!」


「ああ、わかった、だが……」


「えっ、今のどうやったのローズ……?」


「グレンさん、もしかして今のはかなりおかしいのですか……?」


「だいぶ狂ってる……なんで水圧を気にせず発生させて、中に呼吸可能な水が……うわ、砂浜もかわいている」


「いや、水を結界の敵判定で消失させて、結界が食った分の水を空気に概念転換させているだけだから、そこまで複雑じゃないよ。あと、常に水を消し続けるとどうなるかわからないから定期的に削るときと放置するときを切り替えて、換気がきくようにだけしておいた」


「コワ〜」


 なぜか普通にグレンくんに引かれた。

 ホルヴィロスは大喜びしているだけなので省略。

 さて結界が設置できれば陸地での活動と同じになる。


 私達の身体はそもそも魔法効果でほとんど濡れていない。

 なので各々食事をして火を炊いて……という感じだ。

 私はとにかく魔法陣自体の介入を急ぐ。


 色々探っているけれど……

 とにかくこれを作ったやつは性格悪いなあ。

 同時にかなり信念がしっかりしている。


 つまり自分の考えは折れないタイプともいえる。

 まあ……ここまでのことして来ておいてふわっふわな神がこられたら困っちゃうもんなあ。

 なのである意味は想定どおりだ。


 ただなんというか邪悪さというか……

 とにかくこちらを陥れようとする悪辣さが見える。

 慎重なのではなくもっと悪い方向で。


 一体何を考えたらこんな相手を苦しめる呪いだらけにできるんだ?

 私だったから無効化できるだけで一般人はこれを理解しようとしたら瞬間的に正気が吹き飛ぶな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ