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百四十三生目 復活

 何かおかしいと思っていた。

 どんどんと深くに潜っていくし。

 ワープ魔法陣でなんどかワープしたけれど場所を何度かチェックするとどんどん下へ行っている。


 崖の更に下……海中の土壌かしら。

 随分遠くまできたもんだ。

 そして困ったことにここからずっと広い地が広がっている。


 暗闇の中のに時折キノコあたりが光っているぐらいの環境。

 暗い……さすがにね。

 光神術"ライト"であたりを照らす。


 完全に地面だなあ。

 でもイベントマークは近い。

 脳内のマップもどんどん更新されている。


 あとは……向かうだけ!


 現地では明らかに誰かの声が響いていた。

 はっきりとは聞こえないが遠くから響く。

 さてなんとか"千里眼"と魔法の探知を組み合わせて耳をすまそう。


 飛ばした視界の先にいたのは3人のかたまりと対峙するひとり。

 ええと生徒のほうが3人だ。

 もうひとりはローブを着ているから先生? あんまりしらない。


「ふはは、フハハハハ……! ついに、ついに始まる! ここから我が神が蘇る!」


 最近我が神系多いな。

 流行りなのかな。

 ある意味そうな世界情勢だけど。


「教頭先生、どうしてだ!」


 叫んだのはマルケルくんじゃん。

 なんでここに。


「私達を嵌めて、手に入れさせたのは、貴方だったのね!」


 次に糾弾したのはゾフィアちゃん。

 まさかのつながり。


「わたくしたちの黄金の枝、返してもらいますわ!」


「ルイーサぁ、お前には散々邪魔されたな……」


 そして知らない女子生徒はルイーサちゃんらしい。

 腕を組んでビシッと言い放っている。

 それにしてもこれは……


「ナハハハ! なぜお前たちを足止めし、長々とこれまでの計画を語り、ちょうどよく学院長も、教師方の多くもいなくなった今を狙い、お前たちをここまで枝を運ばせたと思う!?」


「何!?」

「ま、まさかもう枝が!」


「当たり前だ……もう準備は終えてある。もはやお前たちがなにをしても、我が神は復活する!」


 すごいなあ。

 さらっと重大事実。

 学院長が病院に行ったのは私のせいだから少し責任を感じちゃう。


 それにしてもほんと……

 これ私が割って入るべきか?

 彼らの主役の物語であり成長譚

では?


 なんというかすごく悩むところにきてしまったな……

 そんな風に悩んでいるあいだに会話が進みやんのやんのと互いに怒って。

 早速戦いがスタート……いや再開? したかな。


 教頭の杖からビームが放たれ前に出たマルケルくんの盾に弾かれる。

 そのスキにルイーサちゃんが駆け出す。

 杖を使って高出力の炎を吐き出していた。


「威力だけは立派ですが!」


 教頭は炎の恐怖に飲まれることなくあっさりと身をひるがえして避ける。

 しかしかわりに地面から生えたツルが教頭の腕を縛る。


「ほう、良い連携だ!」


「褒めるんなら、そのまま投降してくれませんか、ね!」


 マルケルの風がうなり槍として教頭を貫く。

 しかし魔力障壁。

 威力を殺され吹き飛びの勢いを利用しツタを切る。


 脱出したさいに勢いよく杖をないで雷を放つ。


「もうあなたの行動はわかっていてよ!」


 ルイーサが雷を炎の魔力で相殺する。

 ゾフィアは虎視眈々と相手を妨害しようと手にたくさんの種を持っていた。

 各々の戦闘スタイルがよくわかる。


「まったく、これでは……」


「うおおおおっ!」


 空から降り注ぐ雷。

 それらを突如高く生えたキノコが傘のように受ける。

 もちろんゾフィアの力だ。


 というか種から生えたな……

 キノコじゃないのかあれ……

 そして空で風を使い2段ジャンプしたマルケルが空で岩盾から岩を生む。


 それを蹴っての急降下。

 おおもう使えるように。


「クッ!? お前なぜ……!」


「俺は少し前の俺とは違う、俺たちは毎日学んでるんだよ!」


 槍……フェイントで盾を岩の重みを加えて殴りつける。

 魔力障壁が破れた!


 すんでのところで教頭は致命傷をさけて下がる。

 傷は負っているがまだ戦える。

 しかしみすみす下がらせるわけはルイーサがやらせなかった。


「貴方と違って、わたくしたちはあっという間に成長しますのよ!」


 あまりに速い動き。

 彼女の靴から炎が飛び出ていた。

 そして炎をまとった拳が正確に腹を捉えた。


「ガハッ」


「吹き飛びなさい!」


「……それはどうかな」


「えっ!?」


 いきなり教頭の声色が変わったとおもったら拳を耐えた。

 それどころか返すように蹴りを叩き込む。

 くの字に折れ曲がって吹き飛ぶそれは格闘技ではなく……魔力を叩き込んだのだろう。


「何!?」


「ぐぅ、あなた、一体……! いや、まさか……! 神をその身で復活させたということですの!?」


 苦痛にうめきながらもルイーサは何かをみいだす。

 本当にこれなに?

 壮大なものがたりの起承転がわかんないんですけど。

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