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百四十二生目 地下

 私達が街に出てビール祭りを堪能する。

 そんな時間はある程度で区切りだ。

 私は宿がないのだからある程度で学校に戻らねばならない。


 エリックさんたち地元民は友人宅に行くそうだし……

 ベンさんのように少し遠くから来た者は学院関係として優先的に泊まれる場所に行くそうだ。

 私はそこまで粘る気はないしワープしていくだけだからね。


 ということで転移!

 学校門前だ。

 最初のときとは違いすんなり通る。


 ちなみにこの学校周辺多数の制限をかけてあるので普通ではなかなか飛べない仕組みだろう。

 まあ行けるんだけれど。

 力わざだと警戒網に引っかかるので解析した後にバックドアみたいな通りを作っておいた。


 ちなみに私専用なのでこのバックドアすらも警戒罠になっている。

 触ったらそいつは……うん。

 まあ魔法の処理上の話なのであんまりたいしたことはできないけどね。


 さて速攻でアルコールがバラされてあったかくなった体を夜風で癒やす。

 そのまま中へ……おや。

 何? え?


「イベント? なぜ……」


 学校の中でイベント反応。

 おかしいな……

 今日は街の中にあれこれ小競り合いはあれどガランとした学校に揉め事が起こるはずが。


 で、と……魔法系でまとめた情報は間違いなく引っかかっている。

 うーん……詳細な位置が探れない。

 中で探るしかなさそうだ。


 しかも統合した情報的に危険度が高い。

 こそ泥が入り込んだみたいな優しい話ではなさそうだ。

 何かが起こるならそれはとても良くないことで。


 私はいろんな先生のいない学校の中へと足を踏み入れた……





 街の方にいろんなニンゲンたちが集まって。

 子どもたちも寮へむかった後の学校。

 それはなんとも物悲しい雰囲気を漂わせていた。


 中にいるニンゲンの数がとても少ないから仕方ない。

 ならばもっと踏み込んで調べるのみ。

 幸い近づいていけばイベント発生地が詳細にわかりだす。


「もっと下? どうやっていくんだろう」


 そして問題発生。

 私はここの学校で道を知らない。

 普通の建物なら順路いけばつくがここは魔術学院。


 まともな下へ行く道がなかった。

 魔法の痕跡もみたけれど複雑すぎる……

 擬似的な意思を持つ者たちがわりと担っているから聞いたほうが早そう。


「妖精さーん、妖精さーん」


 私が声をかけると付近にいた妖精たちが空中で止まった。

 何匹かが私のまわりにくる。

 発声しないし言語はわからないんだけれど明らかに妖精同士コミュニケーションとっているフシあるんだよなあ。


「学校の地下に案内してくれない? お代は私の魔力で」


 多分こういう交渉が通じるはずだ。

 私はてのひらにエネルギーを集め純魔力を高めていく。

 ソレは実体を伴うほどに渦巻いていく。


 害はなくただ底に有るだけのエネルギー。

 それなのに魔力として成り立つ。

 それが純魔力。


 妖精たちが血相を変えて我先にと魔力へ触れだした。

 おなかいっぱいになったらしい妖精たちはご機嫌で案内してくれる。

 リーズナブルだ。


 そこからは妖精の意思を汲み取りながら先へ進む。

 灯してある火を消して消えている燭台に灯して。

 置いてある像を向かい合わせて。


 階段を上がって。

 像の謎掛けに答えて。

 最後は思い切って飛び込んだ。


 穴だと思ったそこはすぐに床へつく。

 かわりに天井が上がって去っていった。

 イベントの発生地点は近い。


 妖精たちも手をふってバイバイしたあたりここが地下らしい。

 あきらかに秘密のルートみたいなところを通ったけれど……

 何か細工された普通でない場所なのは間違いない。


 さて明らかにニンゲンたちの痕跡がのこされている。

 ここからはこのにおいを追跡していこう。


「なにここ……何用?」


 薄暗い場所ながらどこも見通しはきく。

 淡い明かりが広がっていた。

 それに上の建物としての作りと違ってこちらは明らかに頑丈な作りを優先している。


 深くに行けば行くほどなにかの実験跡だったり遥か前に戦った跡だったりが続く。

 それにいくつか鍵付きの扉が開いていたり試験がパスされた形跡が。

 その痕跡に関しては最近のものだ。


 何があるにせよ用心に越したことはない。

 そのまま水で濡れた床をかけていく。

 そう……違和感わかった。


 上まではファンタジックだったのに地下の今はすごく質実剛健なつくりなのだ。

 明らかに年代も違う。

 まるで遺跡じゃないか……?


「そうか、ここは遺跡なんだ」


 だとすればなんの遺跡なんだという話にもなる。

 隠されし遺跡ならばよくない予感しかない。

 レンガづくりに手をおきながらイベントの起こっている方向へと目指した……


「地下、メチャクチャ広くない?」


 ……なんとか目指す!

 

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