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五十五A 生目 重鎧

 ついに相手が周囲の被害を顧みない兵器をだしてきた。

 体でいうところの発熱から皮膚がボコボコしだし一部が腫れ上がってどうしょうもないあの状態だ。

 まあ私達はそれでも相手の心臓に致命傷を与える気だが。


 相手の弱点の前に大型敵たちが8体。

 遠近感あるので密集しているようだが実際は各々結構離れている。

 さらには炎の球をビームやミサイルで防ぎやりきれないところは体を丸め炎が広がったあとに腕を大きく振るう。


 すると炎がかき消えるのだ。

 他の魔法も似たような感じでかき消され撃墜されるので明らかにメタってきている。

 さすが防衛システムだ。


 対魔法防御というよりは対私達防御。

 抗体ってやつだ。


「あれ、私達の攻撃を覚えていて耐性を持っているかも!」


「では、我々もそろそろ本気を出していく必要がある……そういうことですね!」


 アヅキが飛び上がり空で回転する。

 すると当たりが一瞬で暗がりに包まれる。

 まるで夜が降りたかのような。


「あまねく夜の帳は我らの味方」


 それでも私達の視界にはそんなに変化はおこらない。

 それなのに相手は急に錯乱しだした。

 まるでこちらを見失ったかのように探している。


 これ厄介だろうなあ。

 相手はあらゆる探知がいきなり閉ざされたようなものなのだから。

 メチャクチャに引力球を打つがこっちじゃなくて小型のやつらが巻き込まれて浮いているのみ。


 アヅキは片手に扇もう片手に電撃の手甲を構える。

 扇をピシャリと閉じて背中の翼を一気にはためかせた。


「行くぞっ」


 その加速はまさしくアヅキが1つの弾丸として光線のようにかける。

 残る軌跡が直線ではなくなんども道を変え攻め入る徹底ぶり。

 そんなに避けられて捕捉すらされるはずもない。


 時間になおせば一瞬。

 その加速度でアヅキは電撃の拳を叩き込む。

 大型の敵頭がそれだけで大きくひしゃげ空を吹き飛んだ!


 アヅキは転身し近くにいる大型敵をロックオン。

 急速に落下蹴り込みし鱗に覆われた脚がしっかり入ったら跡がのこるほどにへしゃげる。

 さらに連続でその場蹴り込み!


 ついでにかかと落としを決めて……いや人間じゃないし正確には第一(あしゆび)か。

 扇を広げて回転するとその場で相手を刻み圧する(エフェクト)の暗い色をした竜巻がアヅキごと相手を包む。


「我々の魔力は効かずとも……」


 そして竜巻に吹き飛ばされるように大型の敵が空に吹き飛んだ。

 アヅキは魔法で雷で出来た剣を作り出す。

 それを自らの拳に……雷撃の手甲に叩き込んだ。


「物理的な威力はどうしようもない、だから大型化したんだろう、耐えるために!」


 アヅキの手甲に剣分の雷撃がオーバーチャージされる。

 バチバチ鳴り響く手甲。

 落ちてくる敵。


 アヅキが強く羽ばたいた。

 武技の(エフェクト)が輝く。


「雷神拳!!」


 美しいアッパーカットで敵の大型敵が面白いほどに吹き飛ぶ。

 雷撃の(エフェクト)がほとばしり射出されたのがわかる。

 どうやら主に下方向へ。


 電気を打ち出して勢いをつけるのは普通は無理だ。

 おそらく仕込んであったのだろう。

 電気で爆発的な威力を出す仕組みを。


 そうして2体を潰している間にジャグナーも仕掛けていた。

 ジャグナーの早さは正直遅い。

 しかし速さ(・・)は別だ。


「うおおおおーっ!!」


 雄叫びと共にジャグナーが突っ込む。

 地上で一瞬にして加速し気づいた時には肩から体当たりしていた。

 しっかり入ったタックルは分離した鎧の上から当てたもの。


 カドにエネルギーがあつまり単なるタックル攻撃なのに巨大な相手がくの字に折れ曲がり低い角度で遠くまで吹き飛んでいってしまった。

 もはや吹き飛んだ方に興味はなくジャグナーが向かうのは背後。

 ジャグナーは夜闇の中なのでこれだけ暴れてやっと気づかれる。


 そしてなんとか無理やり正確に捉えたのか背後の大型敵は口から引力球を吐き出す。

 ジャグナーは「おっと」と跳んで避けた。

 前と違って身重ではない。


「お前はどう料理してやろうかな……そうだ!」


 ジャグナーはさらに踏み込む。

 浮いている鎧たちを操りながら大型敵の方を見る。

 跳んだ先にまだいた小型敵たちは雑に振るわれた鎧たちによって脆くも砕かれた。


 というかあの鎧ってジャグナーから生えた岩なんだよね。

 質量の塊なので勢いつけらられば普通に痛い。

 引力球をまた大型敵が放ってきたのをジャグナーが見てニヤリとした。


「カモーン! アンド……」


 そして引力球を鎧で受け止める。

 その影響でどんどん浮くがどんどん鎧をぶつける。

 それは全身分では足りない。


 だが更にジャグナーが生み出してぶつける。

 やがて引力球は鎧に飲まれていった。


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