表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2146/2401

五十四A生目 引力

 シグナスの興味深い話はともかく。

 私達はかなり肩の力を抜いて雑談交わしながら進むこととなる。

 とはいえ敵の攻撃は激しく私達は必死に駆けていく。


 苦戦はしない……結果的に無双はしている……けれど連続で戦い続けると疲労する!

 私がイバラを伸ばしなぎ払おうとすると相手はきれいに壁やら配管の陰に隠れる。

 反撃に高威力の斬撃を飛ばしてくるのでまあつらい。


 どうやら相手たちは自分たちが豆腐になるのは対策を諦めたらしい。

 かわりに自殺覚悟で距離を詰め高威力の攻撃で私達を削るように。

 私が食らったら5%未満くらいの僅かな生命力が減った。


 まあ自然回復でなんとかなるくらいだけれど連続で喰らえば危険。

 回り込まれないようにしないと。

 あと単純に痛いので……


 しびれを切らし近くに来て斬り込んできたので屈んで避けてから殴り込む。

 前脚で切り裂けば楽に貫通した。

 うーん怖いくらいだ。


 とはいえアヅキの攻勢に比べたら私は微々たるものだ。

 羽根を10枚ほど浮かせた後は一気に操って飛ばし……

 相手の頭に風穴を開けて全滅させている。


 見た所強化した羽根を風で操って飛ばしているっぽい。

 繊細なコントロールだ。


「アヅキすごいねそれ、敵がどんどん削れていくよ」


「ありがとうございます、主に仕えるのにふさわしいよう、良く鍛錬を積みましたから。まさかこんなところでお披露目するとは思いませんでしたが、普段より派手なので良しとしましょう」


 アヅキは話しながらも羽根を飛ばし風を凪ぐ。

 次々相手の頭が砕けていくのは普段じゃ絶対みれないな。

 あとグロくなっちゃうし。


 頭を吹き飛ばしているとはいえ結局分神の分裂体。

 弾けたところで光が散り全身が光に還るので思ったより幻想的である。

 幻想的なだけで頭は吹き飛んでるんだけど。


 彼らは思考がなく魂もなくただの尖兵だ。

 普段とは違いみんなフルスロットルで潰していく。

 "峰打ち"の必要はないからね。


 なんとか裏通路を抜けて見えてきたのは吹き抜けの直線道。

 あの先にあるのは……?


『見えてきたッス? おそらくそのあたりにコアとなる燃料送信炉があるはずッス。生物流に言うなら心臓ッス!』


『心臓? これを壊せば……』


『壊すのはやめた方がいいッス! 間違いなくみんな吹き飛ぶッスよ!』


『ひえっ……ではどうすれば?』


 するとマーキングするかのように視界にいくつもの四角い枠が現れる。

 いくつもの枠がグルグルと動き回り。

 やがて1つに重なった。


『見つけたっすウィークポイント! 管が外れてしまうようなポイントッス。普通なら絶対はずれないし壊れないような造りになっているッスけど、必須的機能を生み出す構造上絶対外せない部位がここッス。集中砲火して破壊するッスよ!』


『それ、ふっとばないのか?』


『大丈夫ッス、管が外れても機能不全を起こして緊急停止し、サブ燃料送信炉が動くだけッス! ただ戦闘活動を続けるのはもう無理ッスね!』


『なるほど、その間に外が攻め落とすわけだな』


 戦闘ができなければ確かにチェックメイトだろう。

 さて問題はあの周囲にさっきまでの雑魚に加えて見たことのない大型の敵まで待ち構えている点だ。

 "観察"してみたらほかの奴らより数倍強い。


 数は8は見えている。

 向こうも本気だしさらに増えるかも。


「さすがにあの大きいのと、今までの竜を同時相手は危険かなぁ……」


「手前から少しずつ狩りましょう。隠れ進められる場所は多いため、まとめて相手せずに済むはずです」


「場が結構広いな。周りこまれないようにだけは気をつけねえと」


「わかった。じゃあ私から行くよ」


 合図してから一気に飛び出していく。

 火魔法"フレイムボール"を大量に生み出していく。

 紫の濃縮された炎がたくさん。


 着弾した先から炎が爆発的に広がりのみこんでいく。

 わあ。

 私の戦闘職であるアーチラリが範囲化だったせいで余計に酷い。


 着弾した端から炎が侵食し爆発するかのような勢い。

 だけど破裂しているわけではないのでゴウと炎のゆらめき音だけで広がる。

 派手な閃光とかないのに全部燃やされていて怖い。


「強敵は我々が!」


 大きいやつらの姿は6本の足で直立し両腕からビームを放って胸にミサイルを積んで頭部は竜のような形で口から黒い球を放っていた。

 黒い球が放たれ私達が避け着弾すると宙にとどまる。

 そのまま周囲のものを引き寄せ浮かせる。


 あれに込められたエネルギーは……まずい!


「ふたりとも! 絶対あれに触れないで!」


「「了解!」」


 多分アレ浮いている間に死ぬか引力の波動をくらい続けて死ぬ。

 危険すぎて1発死亡が全然ある。

 そりゃあそうだ向こうだって周囲のものを破壊してまで私達を追い出さなきゃその時点でゲームセットだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ