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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
狂った境界と踊る神々そして大きな賭け
1883/2401

七百九十一生目 装置

 世界の襲撃はニンゲン界を揺るがしていた。

 まず私達みたいに撃退を成功した者たち。

 なあに。越殻者(エクシーダー)は世界各国に潜んでいる。


 ようは土地神というやつだ。

 私みたいに攻める力はなくても跳ね返してなんとかなる場合は少なくないだろう。

 防衛に徹すれば人形たちはエネルギー切れで撤退せざるをえない。


 そうまあ人形なんだよね。

 世界各国どこでも大将首は人形。

 まあ偶然なわけない。


 1番多い状態は現在戦闘中。

 情報がリアタイじゃないのがより響いている。

 果たして今どこがどの戦況で結果的に有利不利はどうなのかなんなら戦闘終わったのかすらわからない。


 とりあえずその街の兵力とその街にふらっと訪れた強力なニンゲンたちは非常に記録されやすい。

 そういう情報をピックアップしてある。

 逆にいないところや兵力が割かれていないところは今がどうとか情報待ちではなく即、騎士やら軍やらが駆り出されることになっめいる。


 強力な兵のいるとこらならば国宝を振るえて対抗できるかもしれないし……

 強力な冒険者の持つ武器は神器ともいえるものがある。

 限定神域武装に対抗できるだろう。


 そして最後。

 既に破壊された報告。

 数は少ないが少なくともあるらしい。


 これは籠もれる街ではなく村が踏み潰されるのを街側が観測してその情報が出回った感じだ。

 特に近場が有名で強力な魔物たちがいるところはダメらしい。

 そんな世界的危機は後に歴史に残る事件となる……


 そんな時に私はというと。

 始まりの城で散策していた。

 ……うんまあお察しの通り戦力外通告である。


 私やる気はあります! アピールはしたのだがキミ骨折れてるじゃんって言われ。

 治せます魔法で! と言ったら緊急時とはいえ即応してほしいわけじゃないので通常治療優先で。

 でも私ならまだ間に合うかも! というと「ぶっちゃけ希少な戦力をここから離して摩耗したくない、相手の戦力もわからないし」とのこと。


 ちなみに戦後慰霊式は諸々が終わってからちゃんとやるらしい。

 教会の不良風神父ことアルベルトが教えてくれた。

 私は今……正直暇ではある。


 家に帰ればホルヴィロスにとっ捕まる。

 インカやハックとは昨日一緒に踊って話して解散した。

 なので今のうちに本来の目的を果たそうというわけだ。


 異世界人たちを見つけ集める魔法だ。

 絶対にここにある。

 そう信じている。


 すっかりもぬけのからになった本城。

 今頃ンメル族は大怪我を負っているか逃げまわっているかそうでなくてもローション地獄からの救出中だ。


 大蜂起では少なくない数のンメル族の死者がでた。

 撃退なんて言ってられなかったからねえ。

 今後もンメル族が立て直すのは不可能に近いと予測はされている。


 そもそも族長がいないからね。


 さて私はお目当てのものがないか探していて数日。

 そろそろこの図書館とか貯蔵品とか覚書なんかにヒントがありゃいいんだけれど。

 そうこう探していると。


「ん? ここ、何かおかしいような」


 具体的に何とは言えないしわかりもしないが私の第七感まで全部フル活用してほんの僅かに違和感がある。

 というかその上でここの部屋を調べてよく見て城内地図とか広げちゃってさらに推測に推測を重ねるような妄想。

 ……ここの壁はおかしい。


「うん、やっぱりそうだ。タイルの配置が……」


 これは隠し方がえげつないな……

 魔法が基本的な世界で基本的なことを学ぶのにすらなかなかハードルがある世界では解くのが難しい仕組み。

 純粋な物理パズル……


 魔法が介入していないせいで感知ができないという仕組みは単純ながらめちゃくちゃ強い。

 コンピュータがハッキングされて電子鍵を開けられてしまうから接続を隔離して扉を溶接してあるくらい強い。

 タイルを決められた手順でズラして開いた空間にはまた新たなパズル。


 はいはい……?

 化学式? あー電気分解かな?

 英字とアラビア数字……なんとも隠す気のない。


 この暗号を見てなんとなくわかるやつに渡したいわけだ。

 つまり異世界人。

 私が電気魔法で水をその場の実験器具を使ってコチョコチョと済ませる。


 瓶に分解された水素がたまると何かが反応したらしい。

 最初は小さな音だったのが次第に大きくなる。

 耳を澄ますと……どうやら中で複雑な装置が連続して作動しているようだ。


 なんっとかっスイッチ! ってやつだろう。

 ドミノ倒しのような仕掛けは繊細で現代まで残った奇跡だ。

 そもそもさっきまでひたすら探知かけてたのにこんなものが現存するだなんて気づきもしなかった。


 ……やってんだろうなあ。

 めちゃくちゃ特殊な技術での保存。

 そしてここを力技でどかそうとするものがいれば全て瓦礫に埋もれさせる準備も。

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