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その能力は無敵! ~けもっ娘異世界転生サバイバル~  作者: チル
不死身のない不老不死は虫翅の夢を見る
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七百七生目 連牙

明けましておめでとうございます!!

更新再開、今年もよろしくおねがいします!!

 その日はアノニマルースにとって唐突にやってきた。

 密林に眠っている多くの謎。

 何が眠っていてもおかしくはないとされていたがなんとこのたび新たな迷宮が発見された。


 荒野の迷宮第二階層。

 正式名称は……まだない。


 という茶番は置いておいてこんにちは私です。

 偽装をといて裏方にそれとなく情報を流しておいたらやってくれました。

 密林で少し前と景色が変わることは珍しくないが迷宮が見つかるのはビックニュースである。


 見つかるとは思ったけれど速攻だったね。

 イタ吉チームが見つけたらしい。

 あまりに納得できる。


 何せイタ吉にはその迷宮自体があることは伝えていた。

 ただあのころはまだ全体的にそれどころではなく……

 日付がたちイタ吉がすっかり忘れたころに再発見したことになる。

 完璧に忘れていやがったのはちょっと複雑だけれど。



 新迷宮は見つかってからの調整が大変だ。

 まずは迷宮調査。

 この迷宮危険度を探るのだ。


 ゴースト系が取り揃えられていて初心者禁止になったり。

 平穏に魔物たちがのんびりしているだけで初心者向けになったり。

 世界に愛された場所は魔物たちが強すぎて一般的に立ち入りが禁じられたりする。


 そして栄えある第一次迷宮探索(ファーストアタック)をした結果……

 とても困惑気味な結果が返ってきた。


「中に魔物らしい魔物がいなかった」


「全員ゴーレムだぜ、生きたゴーレムたちだ」


「ずっと室内みたいなんだ。部屋の中は広くて天井は空みたいだけれど、よく見ると変だし」


「金属の魔物たちと言葉は通じたよ。スカウトには成功していないし、そもそも想像しにくいみたい」


「敵の強さはまちまちだけど、手前の方は安全かな。ちょっと奥まったところにいくと、たまに強めのやつが出る」


「まだ深入りはしてないけどさあ、たまにやべえ気配のするやつが、何をするでもなくじっとしてたりウロウロしてんだよなあ。ちょっかい出さなきゃ堂々と横切っても平気だったな。強そうだから多分、余裕があんだろ」


 それは多分警備ロボたちかな。

 迷宮は私が管理しきれるものじゃない。

 彼らが彼らなりの発展を遂げるためのシステムだ。

 つまり本物の魔物ではなく人造魔物……ゴーレムそのものである。


 とはいえ彼らはほとんど営みを見守るだけの存在である。

 何かを仕掛けに行ったり目の前の何かを助けたりはしない。

 ただし特定の行動に対して自己判断が下せるようになっている。


 まず挑まれた場合。

 これは素直に挑戦を受ける。

 いつでも警備ロボたちは待っているよ。


 そしておそらくメインで対策することになるのが……

 迷宮荒らしへの対策だ。

 迷宮の環境をめちゃくちゃにするやつは機械だろうが有機物だろうが拳骨をくだす。


 あと実は冒険者に対しての複数サポートも詰まってる。

 そのうち見つかるだろう。

 便利だからなんとか最初の恐怖を乗り越えてほしい。


 拠点ワープとか休憩ポイントとかできるよ。

 悪さしたらめちゃくちゃ強い力で攻めてくるけど。

 迷宮の力で生み出されてギミックだからちょっとやそっとじゃないのだ。


 とにかく第一次迷宮探索(ファーストアタック)ではなんとも測り難い感じが多く未だ多くの上級冒険者たちが依頼を受けて手順に従い挑んでいる最中。

 ニンゲンたちの方にも知らせが行ったのでそのうち来るだろう。

 新しい迷宮はまさしく冒険チャンスなのだから。


 特にチェック項目はニンゲン前提で作られていることは多い、

 少なくともニンゲンたちが来ないとさらに正確な測定確定はできないだろう。

 というわけで当然のように私の方まで話題が転がってくる……イタ吉から。


「いやあ残念だったな! オマエが元気だったなら、真っ先に冒険しててもおかしくなかったんだけどなあ」


「あはは……イタ吉はもう奥まで行ったの?」


「いんや、まだだ。けど、次のメンバーでは奥まで潜るつもりだぜ。今はやる気チャージ中よ!」


「メンバーって……奥さんたち?」


「んや? てか俺の妻たちは誰も冒険になんていかねえからな。そもそも普段全員違うことしてて、家が同じってのがいちばんデカいくらいだぜ」


「そ、そう」


 うーん異文化。

 そうこうした雑談はありつつ。

 私は本来の能力を取り戻しつつはあった。


 また獣拳士の能力も確かめつつ訓練もしてみた。

 職業とはただ成るだけではない。

 その心得のようなものも手に入る。


 私は初めてというくらい拳の打ち付けをした。

 普段はそんなにしない。

 爪や牙の使い方のほうがやるぐらい。


 やってみて思ったのはなんだか拳が痛くならない。

 さすがにただしい打ち込み方は昔学んでいたが……

 なんだか拳が自分でない武器になったみたいだ。


 そしてやっていたら職業レベルが1つだけあがった。

 ここらへんはまだ基礎だからね。


[連牙 高速で2連撃を叩き込む武技あわせ技になる]


 書いてある通り振るっていた武器なんでも2回打ち込める。

 私は"連重撃"持ちなので2かける2回当たることなるわけだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 何度読んでも面白いのでまた最初から読み直しています。 [気になる点] 読み直すとここの話の繋がりが気になってしまって 326話の三百十九生目 魚渦 で密林の中に迷宮があるのは明言されている…
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