五百五十四生目 重力
2021/07/12 話の前後を間違えてました……申し訳ありません、直しました
「ううーん……みんな、無事だね……?」
私達は吹き飛ばされ土煙にまみれる。
直撃は避けたけれどなんで爆発するんだ。
めちゃくちゃ痛かった。
遠くに目を向ければみんな直撃は避けれたらしく体勢を立て直している。
私は"ヒーリング"を各自に飛ばしつつ勢いの立て直しをはかる。
補助もやってと。
とにかく降りてきたからには連続でインファイトを仕掛ける。
剣ゼロエネミーには継続的な武技の発動をしてもらいつつ私は敵正面へ回る。
顎を蹴り上げ!
「クッ」
ダメか……いや効いていないわけではないけれど。
ダメージが入ったと言えるほど削れていない。
つまり。
「グオゥウ!!」
「おわあッ!」
今一瞬で首を伸ばされて腹を噛まれる寸前だった!
空を飛ぶ力で全力後退しつつくの字になってギリギリ避ける。
……こんどは向こうが大きなスキをさらした!
なにせ目が目の前なのだから。
「ヨイショッ!」
拳を叩き込みつつ武技"爆散華"!
飛び散る弾丸の効能は超至近距離こそ効果の大きい。
眼のシールドが砕け散る。
やはりそんなに頑丈ではなかったか。
拳を叩き込むのの悪魔の眼自体は頑丈。
すぐに倒せるようなことはなく叫んで怯む。
「ガアァァオオ!」
「そろそろみんなもよろしく!」
「もちろんですとも主っ」
「おうよ!」
補助魔法を一通り駆け終えたみんなと立ち位置を変える。
アヅキが装備するのは手甲。
私が昔贈ったものをずっと使っていたので説得し大量の改造を重ねた品。
武器への愛着度と言えば良いのか。
異様なほど大事にされた手甲は主にこたえるべくして性能を大幅に増加した。
姿かたちもアヅキに合わせかっこよくなり威力もましているほか……
「突っ込め!」
空中にいたアヅキが両腕を前に掲げると一気に加速して顔にぶつかる。
そのまま自らの手甲に雷を纏わせて殴りつけていた。
顔には目が当然ついているためエグいほどに雷撃が走っている。
これがアヅキの手甲に込められた力。
バッテリー魔石をセットしておくとまるでスキルみたいに瞬時移動や雷撃パンチが行える。
使いやすい割にデメリットが薄いものが揃っている。
イタ吉の方は尾の刃に保護材含む装置がついている。
スイッチをオンにするとエンジンのような音がうなりだす。
イタ吉小たちに光が飛び大きなイタ吉の刃に追加の光刃。
小イタ吉たちは爪に光の刃が纏った。
まるでSFチックだが魔術的には原始的技術を使っている。
刃をエネルギーという光で守りつつ鋭い切れ味を足すわけだ。
ただ小イタ吉たちにその力を付与したのは結構手を使った。
その力を今発揮する。
とはいえ……
「おーらよ!」
イタ吉3名とも前に近づき3体自身を使ったフェイントを交え連続で裂いていく。
ロガが身体を揺らしてもそこには何もいない。
かと思えば逆方向から飛んできた尾刃イタ吉が目を裂いていく。
彼らの動きを制限しない武器ということでシンプルに彼らの爪や尾刃を保護するという特徴がある。
難しい機能はなく質実剛健。
同時にイタ吉自身の光と二重になることで真価を発揮する。
純粋に切れ味が上がるのだ。
「グオオオオォ!?」
「へっ、さっきとは威力が違うぜ!」
補助魔法分の強化もあるものの武器を発動したというのが大きい。
こんどはあの体表に少なくない傷を残す。
血の代わりに奇妙な体液が吹き出てすぐにぴたりと止まる。
止まったところが無理やり塞いだかのような……
下手くそな壁塗りしたあとのように盛り上がっていた。
「うし、効いてる!」
「イタ吉はそのまま錯乱させつつチャンス時に急所狙い! アヅキは注意を引きすぎないようにしつつ、火力を高めて顔に攻撃!」
私は"無敵"を使ってイバラや剣ゼロエネミーそれに銃ビーストセージや魔法を放つ。
あの感じは火が無効だろうから土や聖で組み立てつつ影で邪魔をする。
影と闇の邪魔系すごい多いんだよね……
邪魔な魔法は今まであんまり縁がなかったもののここにきて使いまくれるようになった。
影を捕まえ地面に縛り闇の力が相手の飛行能力を縛る。
[グラビティレイテッド 相手に闇の重みを加え行動を制限する]
難しく書いてあるが相手に状態異常重力大を与える。
地面から両足を離す行為が非常に困難となる。
相手も翼を広げたとおもったらいやったらしそうな動きをして翼を畳みイタ吉に殴りかかった。
残念ながら動きを遅くする効果は無いのだ。




