表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1486/2401

三百九十一生目 順調

 王都に向かって鳥車5つと共に出発。

 日が出始めてカルクックたちが起きたくさんの数が一斉に動き出す。

 牽引するカルクックが10羽。


 それとは別に警備隊待機車両が1つで最前列を走りそれも2羽。

 外に出ているカルクック乗りが15羽。

 カルクック乗りたちは定期的に控えと交代する。


 私は最初カルクックたちの御者をつとめる。

 真ん中3つめの車両だ。

 日さえあればカルクックたちは素直に進む。


 私は別に御者の能力はないが……


「うん、そうそう。そんな感じでゆっくり進んでいって。多少離されても慌てなくていいから」


「あいよー、言葉が通じるって便利だねえ!」


「そうだねー、やんややんや騒がれるよりずっとわかりやすいよー」


 これである。

 周囲のニンゲンたちに聞こえない程度の音量で話せば誰も私がカルクック語を話しているのは気づかない。

 音の方向も絞っている。


 鳥馬は速度の関係でカルクックの速歩(はやあし)程度の速度で移動する。

 体力面の保存もあるし鳥車がそんなに跳ねても困るから速度はだいたいこのまま。

 広い道に出てからは互いの車間距離をあけつつ歩かせていく。


 襲撃されたさいにまとめて燃やされないためだ。

 また1番前方で突っきている警備隊鳥車は魔物が嫌う結界を貼りながら危険をできうる限り追い払っている。

 急停止する可能性もあるためある程度離されても追いつくために張りきらせる必要はない。


 鳥馬の中は覗けない。

 スキルを使っても遮られてしまう。

 ちゃんと対策済みということだ。


 ただそれでも近距離なら私くらいならば音や重みで理解できる。

 私が乗っている馬車は間違いなく空だ。

 最前列のも空。


 その後ろがアール・グレイたちが乗っているだろうと思える。

 私の後ろにある車は荷物車たち。

 この配置を知っているものはごく一部で御者すら知らされていない。


 本来ならここまでやるのは過剰だ。

 しかし今はこれだけあっても不安が残る。

 そんなこんな思いつつもしばらくは平穏無事。


 たまにすれ違う鳥車たちは道をあけてくれて驚いた顔でこちらを見ていた。

 まあそうなるよね。

 こんな豪華な鳥車隊たちが通るとはびっくりするし恐ろしいよね。


 たまに先頭のほうが止まる。

 警戒や魔物との戦いもとい追い払いだろう。

 だからこそ私達はゆっくりいっても追いつく。


 1日目は休憩を挟んだり配置換えをしたりしてやっと道の途中までこれた。

 ちなみにまだまだ遠い。

 少ない数でカルクックを走らせるのと集団で鳥車を引っ張らせつつ歩くのではかなり時間が違う。


 太陽が沈み夜になればカルクックたちの目が利かなくなる。

 その中で無理やり進むのは得策ではない。

 素直に休む段階だ。


 予想通りの馬車の中から何人かおりてきて、アール・グレイもそこにいた。

 明日はまた配置が変わるだろう。

 私は警備のゴルガやドラーグそしてローズクオーツと合流した。


 ノーツは私の片眼鏡を通して見る。

 会議の中身はほとんどないようなものだった。

 平和だったからね。


「はー、先頭ではちまちま戦闘はあったが、どれもこれも大した戦いではなかったな」


「ええ、明らかに野良でしたもんね。僕が思いっきり棒を振り回したら、みんな逃げていきました〜!」


「あんなに技術も何もない振り方されるとは思っていなくて味方も逃げたけどな……」


「ごめんなさいー、使うの初めてで……」


 ブンブンと振り回す姿が手に取るように目に浮かぶ。

 10%の姿であっても戦闘能力をわざと偏らせてあの体にあるはずだ。

 無駄にパワフルで危険な舞になっていただろう。


 まあドラーグが無手でなかったということはそれだけ平和だったということだ。

 良しとしよう。


「他に何か気になることはどうだ?」


「中央の方は平和でしたね。魔物の横槍なんかもありませんし、監視の目も見当たりませんでした」


「背後からの警戒時に、複数の味方がノーツにものすごくビビってしまっていたぐらい、ですかね……」


「ああ、高速移動にびっくりしたんだ……」


「高速移動? 駆けてきたのとは違ったのか」


 前の方では知らないよね。

 足裏車輪を出してけっこうな音と共に走ることなんて。

 とりあえず問題はないので……


 その日は何もなしに眠りにつく。







 夜の時間は交代で警備。

 完全にふけた時間に私は起きて篝火の方へと近づく。

 基本的にトラブル回避のため運搬するニンゲンたちと警備隊は別のところに固まるが夜だけは固まる。


 私は先にいたメンツに交代を告げ見張りを変わった。

 この場で今起きているのは私と警備が外側に何人か。

 そしてアール・グレイだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ