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二百八十生目 支援

 私は小型フクロウの姿。

 直接的な戦力にならないものの梟の目(オウルアイ)と敵兵たちは拮抗。

 敵リーダーの出方によっては負ける可能性も出てくる。


 ならば私は強化魔法を放つ!

 とりあえずわかりやすく筋力と物理防御力を上げれば良いかな。

 火魔法"ヒートストロング"光魔法"シール"。


 それに加えて光魔法"メディカル"と聖魔法"ビアースタミナ"を唱える。


「まだ行けるかっ」

「当たり前だ、この程度の傷……っ!?」


 ビラビリリと組んで前線を保っている先程リーダーの深い1撃を貰ったひとり。

 見た目の傷とは違って突如動きが悪くなる。


 やっぱりか……


「ただ殺すだけが、我らの動き方ではない」

「くそっ」


 敵リーダーが暗器のナイフをかざす。

 しかしそれすらも視線誘導。

 ほんのわずかな意識の途切れに周囲の面々が暗器で斬り込むので本当に一瞬たりとも油断できない。


 よし私も準備できた。

 対麻痺毒に"メディカル"をみんなに。

 これはみんなの異常への抵抗値を上げて異常状態を回復しはねのけ続ける効果を持つ。


「ホッホーウ」

「何?」


 さすがに淡い(エフェクト)が私から飛べば闇夜では目立つ。

 一瞬みんな目で光を追い私を見つけた。

 ただこれは先程敵リーダーもやった手だ。


 素早い針や矢それに爪撃が飛び交い押していた敵たちに当たる。


「むっ」

「よし……」


 敵は身を翻すが完全には間に合っていない。

 少しずつ打撃を与えられた。

 これにより流れが変わる。


 同じ前線を築いて戦うというのでも流れでだいぶ楽さが違う。

 こちらが向こうに前線を築かさせているため守りに必死。

 リーダーたちが裏取りしてこようとしたのを道具投げつけて阻止しつつ浮いた2名に攻撃。


 さあ光魔法"シールド"!

 僅かにずらして火魔法"ヒートストロング"!


「ホッホーウ!」

「邪魔だっ」


 魔法を放って皆を支援して……って!?

 リーダーが闇夜に紛れるように暗い(エフェクト)を纏わせた本気投げで暗器が飛んできた!?

 投げてからしゃべったせいで声では回避できないタイミング。


「ホホーッ!?」


 身を細めて避けその後は慌てて撤退。

 こんな連続投げ当たったら本当に痛いよ!

 私を確実に討ち取るつもりだったらしく私が物陰に隠れてから"鷹目"で見てみたら凍てつくような目がそこにあった。


 舌打ちひとつせず目を細めるだけなのはかなり訓練されていそうだ。

 場の状況はより一層混戦している。

 ここで私が最後のひとおし聖魔法"ビアースタミナ"。


 この魔法でみんなの疲労を軽減し疲労耐久度を底上げする。

 簡単に言えば体力底上げ。

 場のやる気がこちらへ完全に傾く。


 さらに。


「……さっきの魔法か? 身体が動く。フッ!」

「何っ」


 敵リーダーに刺され動きが鈍っていたひとりが動きの精細さを取り戻し背後に迫っていた相手を振り返りとともに返り討ちにする。

 突如の復活に敵味方双方驚いたらしい。

 どちらも訓練されてあまり感情が声色に乗っていないものの情勢で実態は明らか。


 アマチュアの私だとここからじりじり詰めだしちゃうんだろうなという場面でも互いに攻める速度が変わらず恐ろしい。

 素早い敵の連撃をビラビリリくんはあえて紙一重でかわしてゆき……

 暗器の突きが毛皮を斬って血を流すが"シールド"の効果で明らかに浅い。


 そして"ヒートストロング"の効果で増した筋力を使って連続で爪を叩き込んだあと雷撃を放ちつつ尾で叩き込んだ。

 尾は筋肉の塊。

 大きく吹き飛び気絶まで持っていかれたことで今まで耐えていた情勢が大きく変わる。


 簡単に言えばこちらが攻め入ることが可能となった。


「……引き時を誤ったか」

「ここで引くわけにはいかぬのです」


 向こうも覚悟を決めているがリーダーだけは本当にどう転ぶかがわからない。

 とりあえず補助まわりを唱えつつ様子を見る。

 梟の目(オウルアイ)たちがひとりひとりと徐々に敵を落としていく。


 たくさんの血が流れ飛びこちらも相手も疲れてきてはいるものの……

 さっき私が投げた魔法の効果でこちらのほうが長持ち。

 さらにパワーがまして頑丈になったから確実に落として行けている。


 あっというまにリーダーと囲む補助2人まで落いつめた。

 動きが止まることなく影たちは動きビラビリリもその動きに乗る。

 ビラビリリがトゲをばらまくだけでもかなり牽制として有利らしく素早く動き続けなくてはならない。


 なにせ刺さって少ししたら雷撃を放つのだから。

 どんどん追い詰めていくのは他のバウンティハンターたちも同じ。

 手を少しでも緩めればどちらかが出し抜くという段階。


「まだだ」


 サポートのふたりがリーダーから離れ魔法を唱えだす。

 終わらせに来たな。

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