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百三十九生目 連絡

 ホルヴィロスに霊体なのを見つかった。

 すごいパニックになっていたらしばらくかけて大人しくなってもらい……

 今互いに向き合ってお茶を飲んでいる。


「なるほど……それにしても聞けば聞くほどムチャクチャだねその朱竜。ふつう出合い頭に殺しに来るかな……」

「出合い頭に求婚と大打撃与えてきた相手がいるからそんなものかなとは思っている」

「ちょっと茶化さないでよー!」


 この眼の前の白い犬……ではなく小神の分神ことホルヴィロスがその相手である。

 ホルヴィロスは朱竜に対して怒っているが間違いなく近づくだけで燃やされる。

 植物なのでホルヴィロスは無茶しないほうが良い。


「それでなんだけれど、この身体をもとに戻すにはどうすれば良いんだっけ」

「うーん、それぞれは違うけれど、しばらく待って力がたまればいいんじゃないかな。あと、何かそういう能力を持っているとか」


 スキルか……なんかあったっけな。

 後は……おや?

 念話だ。"以心伝心"を借りたもので相手は……


「ごめん、ちょっと別の相手から念話が」

「ああうん、そりゃローズの心配している相手はたくさんいるからね!」


 ホルヴィロスに断りを入れてその場を離れる。

 自分の部屋にいってからと。


『はい、もしも――』

『――ローズ様ぁぁー!! 良かったあ!! 本当に生き返ったあー!』

『わっ!? ドラーグ、ごめん。連絡が遅れた。復活するの自体にもけっこうかかっちゃって……たてこんだのもあって連絡遅れたけれど、そっちは無事?』

『無事でず〜! 今ぞっぢ向かいまずー!』

『良かった……家にいるからね』


 ドラーグは直接来るらしい。

 心配かけちゃったな……

 コロロ共に無事なようでそれは良かった。


 とにかく早い復活と連絡をしないと。

 次は……そうそう。


『イタ吉! 国境のほうはどうなった?』

『うわあ!? お化けから念話が?』

『半ばそうだけど生きてはいるから……』


 イタ吉につながった。

 やはり私が死んだ話は伝わっているか……

 曲解されて広まってなきゃ良いけれどおそらくなっている。


『ああー、そいやなんか復活するって聞いた気がするぜ。なんだあ、どうしようか考えて損したな』

『ん? 私のこと心配してくれてたの?』

『ちげえっての! 国境付近のことだったな、それなら無事だぜ。なんかまた方向転換したってよ。お前とドラーグがなんか会ったからじゃないか?』


 あーよかった。

 腹いせに国境壊されなくて。

 私達のせいってわけじゃないけれどなんだか気にしてしまうからね……


 朱竜がもとのルートにもどったことであの大陸で生きている者たちは周期が守られかなり安心しただろうな……

 アレがどんなふうに来るかわからないようになったらと思うと私も想像するだけで恐い。


『それだけ聞けて良かった……周囲には誰かいる?』

『おう、まだメンツが揃ったままだぜ。休まなくちゃならないのと、報酬とかの関係もあるから解散していない』

『じゃあちょうどよかった。イタ吉からみんなに話しといて!』

『わーったよ、はやくこっちに合流しろよな』


 よし……とりあえずこれでメンバーには話が伝わる。

 さあて……次は少し気合を入れる相手だ。

 "以心伝心"……つなぎ先……アヅキ。


『主!? 生きておられたのですか!? 本物? いや本物でしかない! おお、おお! 良かった、さすが主、蘇りの術すら打っておいたとは』

『あ、うん、落ち着いて』


 こちらからかけてまだこっち何も話していないのにすごい勢いで納得までされてしまった。

 なんというかやはり私が死んだとだけ伝わってる……

 復活するの一応奥の手だからなああんまり言いふらしてなかったし。


『主、わずかな時でも主が亡くなったという報告で取り乱した身を罰しください。主を疑うなど、本来あってはならないことで――』

『あーごめん! アヅキ、罰は良いから私が死んだ事に関しては誤報(・・)だとみんなに伝えるように手配してくれないかな?』

『――なので……おや? 誤報でよいのですか? 復活の報ではなく』


 物凄い勢いで念話が飛んできたので途中で割り込んで変えるしかなかった……

 アヅキの仰々しい言い回しと私への思いが爆発するとこうなるのが玉にキズだ……


『うん。まず、死んで復活したというのがややこしいことと、私が死ぬと復活できるというのはちょっと隠しておきたいんだ。これは完全じゃあないし、そもそも悪用されたら困るから』

『わかりました、我々には想像もつかぬ深い思慮の奥に、それがあるのですね。そのように手配しておきます、今すぐに

『あの……ついでに聞いておくんだけれど、私の死ってどこまで広がっている?』

『どうなのでしょう。私が少々取り乱したり、他の者も噂好きが走ったりはしましたが、少なくともアノニマルース外に話が走るほどではなかったかと』


 うん……逆に言えばアノニマルース内に私のとちりが知れ渡ってしまったわけね。


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