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百二十八生目 空中

 赤纏(せきてん)のスドラウグが浮くと同時に空からおおきな(エフェクト)の塊。

 ソレは矢と共にスドラウグの頭上へと落ちる。


「空ごと落ちろ」

「ムッ、グゥ!?」


 飛行体勢に移行する瞬間だったため避けることが困難。

 スドラウグは回避を諦めとっさに"防御"し防ぐ。

 しかし勢いは衰えずスドラウグを地面まで叩き落とす。


「よし! 今のうちに」

「パパ……いこう」

「空を飛ぶのは……危険なようだが……この程度っ」


 だがまだまだスドラウグに大きな打撃を与えられたわけではない。

 根本的な大きさはそのまま頑強さや耐久値に繋がっている。

 かなり削り切るのは大変だぞ……これが特殊な部分なのかな。


 私が魔法強化している間にもドラーグに騎乗したコロロが突撃。

 竜上槍は猛毒のメイク済み。

 最接近したところでドラーグが腕を伸ばす。


 そしてスドラウグはそれを反対の手で受ける。

 さらにもう片側も。

 取っ組み合いだ。


 20m近くあるだろうドラーグと組めるスドラウグというだけでもはや絵面がすごいことに。

 怪獣大戦争。


「やっ」


 ここで活躍するのはコロロ。

 ドラーグの上をヤモリの足というくっつける道具で駆け……

 自分の槍をスドラウグの腕に槍を刺しこむ。


 深くは入らないものの毒の影響かしっかりと入り込む。

 何度も刺されるスドラウグはたまらんと言った様子で腕くみを振り払う。

 その代償としてドラーグが1撃爪を振るった。


「グッ」


 胸にきっちり入るもののまだまだか。

 ゾンビなら回復で痛みが入らないかなと思ったけれどゾンビ化じゃなくゾンビそのものだとだめっぽいんだよね。

 光魔法"ヒーリング"は生命力を治すけれど完全なアンデッドだと耐久値になっちゃって効かない。


 かと言って耐久値回復用のやつをつかうと普通に治ってしまう。

 ここらへんの仕組みは死霊術師見習いとして学んだ。

 意外にこの辺の仕組みはややこしい。


 さて私も今回から補助ばかりじゃないぞ。

 まずはゼロエネミーを飛ばして向かわせ……

 さらに拳へ針を伸ばす。


 周りの兵たちの目を誤魔化して使うにはこれが1番。

 思いっきり拳を振るうと共に針を飛ばした!

 これなら仕込みをぶん投げているようにしか見えないからね。


 針たちを次々投げてあの巨体めがけ"針操作"。

 針たちは思い描いたように軌道をとり……

 動くスドラウグにも吸い込まれるように飛んでいく!


「グアッ! なんだ? これは、邪魔……グアア!」


 翼の被膜に刺さり目にめがけ飛んで腕で防がれようとそこに刺さっていく。

 装甲が硬いからものすごい耐久値削っているわけではないがとにかく嫌がらせとしてすごい威力。

 とにかく邪魔をしていこう。


 あとたぶん刺さる針が数千いけば倒れる。

 まあそこまでは刺させてくれないが。

 "防御"で防がられる。


 まあそれで押されるているからかなり動きの制御になっている。

 そのまま大きなスキだ。

 良いのはこれをやっている間私は特に労力も薄く魔法管理し放題ということか。


 大剣ゼロエネミーと変化して"防御"しているうえからかち割っていく!

 "防御"の(エフェクト)を割られた直後に爪をクロスさせ受けて……

 そのまま反動でスドラウグは押される。


 だがそれを利用して緊急離脱。

 追撃の矢と針を受けつつ無理やり空へと逃れた。


「ドラーグ!」

「追いかけます!」


 イタ吉もゴウも飛べないし私は飛ぶと明らかな人外バレでマズイ。

 ここからドラーグを支援するしかない。

 とりあえずいけっゼロエネミー!


 空ではドラーグがスドラウグに追いつく。

 そのまま空の雲間で高速飛行している。

 たださすがに巨体同士だからここからでも凄い目立つな……


 とか思っていたらドラーグの姿が不意に消える。

 えっ……どこだ!?

 生命感知ができるのにスドラウグも見失っている。


 そして……雲の切れ間から突如ドラーグが現れスドラウグを切り裂き蹴り飛ばす!

 スドラウグはとっさのことに対応出来ず防ぎ切れず大きくきざまれ……

 さらにはドラーグに取っ組まれる。


 そしてコロロがどんどん刺して大剣ゼロエネミーがガンガン斬って。

 空中で何度もグルグル回っている。

 ドラーグは自身の能力でスドラウグの影に溶け込み潜んだのだろう。


 よし……タイミングを合わせて……火魔法"フレイムバード"!


 私は炎の鳥を何体か放つ。

 (エフェクト)で出来た鳥たちは空を舞い……

 距離を得るほどに空気を取り込んで肥大化する!


 取っ組み合いで上下入れ替わる戦いをしていたドラーグとも"同調化"してあるから……

 ドラーグがこちらの動きに察してうまいタイミングで蹴る。


 蹴り飛ばされたスドラウグはすぐに立て直しドラーグへ向かおうとするが……

 背後からの炎の鳥に思いっきり衝突された!

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