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百十二生目 爆破

 魔法はミフソホ槍の力なのか弾かれてしまった。

 だからテリアンコウとつながる肉を直接斬り裂く。

 長剣ゼロエネミーによる1撃!


 斬撃は天に向かっての1撃だろうとゼロエネミーには問題なく重みを乗せられる。

 凄まじい力で大きく振り上げる。

 (エフェクト)ごと刃が肉に食い込み……切り抜ける!


 あ……!

 刃が深くまで入らなかった……!

 滑るように表面を裂いたのみだ。


 なんて頑丈さ。

 ミフソホ槍により肉体そのものより頑丈かもしれない。

 鉄の剣で鋼鉄に斬りつけているみたいだ。


 ただそれで諦めるゼロエネミーではない。

 今度は上から回転して巻き込むように

切り裂きだす。

 それで跳ね返されてもまた別の斬り方。


 私自身も到着しイバラを伸ばし爪を伸ばし勢いよく切り裂こうと攻める。

 直接触って分かるこのブヨブヨとした嫌な感触!

 爪が飲まれるわりに傷を深くつけないのだ。


 テリアンコウが水弾を放ってきたので下がり避ける。

 なんというか色々と触ったけど……

 違和感の正体はわかった気がする。


「よ、避けてー!」

「ううッ」


 距離が近かったせいで多少かぶってしまった。

 クルクルと跳ね飛ばされるように地面まで降り立って……

 さらなる水弾はすばやく跳び避ける。


 足が水を切りみんなが駆ける音も聴こえる。

 そして肝心のテリアンコウも地面に来た。

 繋がるミフソホ槍も。


「みんな、あれは尋常じゃなくかたいけれど……おそらくミフソホ槍から離れるごとに弱まる!」

「なら、根本だな」

「わかりました主、調理を試みます」

「応援してますよ! テリアンコウ自体を抑えます!」

[フレーフレー]


 ミフソホ槍が繋がる部分あたりは恐ろしく硬かった。

 かわりにテリアンコウ側はわずかだが柔らかく傷が入った気がする。

 実際テリアンコウ自体はそこまで頑丈じゃないしね。


 とりあえずテリアンコウを覆っている水が厄介。

 まず口元のを壊さないと。

 "同調化"で意思を伝えると早速フォウが動く。


 前よりも多い火薬をふたつ合わせ……

 (エフェクト)と共に出来上がったのはいかにも危険そうな巨大爆弾。

 導火線に火をつけ私が受け取る。


「あ、危ないよ!」

「オラッ! ここは俺が止める、いけローズ!」


 ジャグナーが仁王立ちの武技を使い私の方に来た細かい水弾をすべて塞いでくれる。

 イバラが持つ爆弾の火は消えないまま……

 (エフェクト)で覆って思いっきり投擲した!


「邪魔しないでくださいっ」

「動くな!」


 ミフソホ槍が肉紐で受けようとしたところを……

 バローくんの地面から生やしたイバラが打ち払う。

 さらに本体がズレようとして……


 アヅキが空中で爆弾を蹴り飛ばし向きを変えた。

 そのままテリアンコウの口元に爆弾はキレイに行き……

 爆発!


 水が剥がされこれで色んな刃が通る。

 このまま攻めていく!


『力……力を……もっと……!』

「うう……身体が……!」


 ミフソホ槍が念話で呻くたびにテリアンコウのからだはおもちゃのように操られる。

 正直テリアンコウの大顎を使った振り回しと噛みつきがいちばん恐い。

 出が早く威力高いしね……


 というわけで早速暴れだし離れざるをえなくなってしまった。

 こういうときはゼロエネミーで向かう!

 私は魔法準備しつつイバラを伸ばす。


 長剣ゼロエネミーは大顎に噛みつかれつつも斬撃で返していく。

 こちらはほぼ攻撃を受けることはない。

 歯の牙隙間から液体みたいになって抜けるからね。


 相変わらずミフソホ槍はゼロエネミーに無意味だと知ってるのに噛みつこうとしてくるな……

 そのおかげで口元を何度も斬り……

 少しずつ肉の紐を削げている気がする。


 みんなもチャンスを見つけては攻撃を叩き込んでいるが……

 やっぱり吹き飛ばさるのが恐ろしい。

 私も帯電したイバラをぶつけているもののなんとかなっていない。


 やはりあの頭部に直接電流流し込むくらいじゃないと効果が薄いが……

 ブンブンと暴れまわられるとな……!


「う、ぐぐ、もう、ムリィ!」

『力を……飲み込め……』


 だがそれは突然来た。

 むしろこれまでの強引な動きからして必然だったのかもしれない。

 狂気的な動きが導いたのは……バテ。


 動きはするもののあまりに緩慢。

 攻撃と攻撃の間が半端なく大きくなる。

 これは……チャンスだ。


 全員それは思ったらしく前衛は一気に駆け寄り……

 肉の紐へ爪や拳を叩き込む!

 ゼロエネミーも必死に斬り込んで行く。


 けれど本当に硬い……全然壊れない!

 なんならテリアンコウが倒れるまでのほうが早そうだ。

 もっともミフソホ槍から遠いところを斬らないと……!

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